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第5回 テニス・エルボー

第5回:テニス・エルボー


▶▶▶フィジオセラピーは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医に紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう!

 

夏になるとスポーツを始める方も多くなるようですが、皆さんはいかがでしょうか。

今回のゲストは最近、数年ぶりにテニスを再開されたLさん(40歳)です。テニスは週2~3回、ゴルフも週末、夏には仕事の後に9ホールを回ったりすることもあります。

ここ数日間、利き腕の特に肘の外側が張っているように感じていました。しかしペースを落とすこともなく、スポーツを楽しんでいました。するとある朝突然、痛みで蛇口をひねることも、カップを持つこともできなくなりました。

これはテニス・エルボーと呼ばれる症状で、スポーツをしない方にも起こり得ます。例えば、包丁やアイロンを持って同じ動作を繰り返すことによって起こることもあります。要因はいくつか挙げられますが、今回の場合は主に、筋肉や腱の退化によるものです。

30代後半~50代になると、今までと同じように鍛えていても細胞が減少し、もろくなります。例え退化が起こっていても、必要以上の負荷をかけない限りは痛みは生じませんが、Lさんの場合、テニス、ゴルフの回数を増やしたことによって負荷をかけすぎたため、腱が炎症を起こしました。

フィジオセラピーでは、症状が急性か慢性かによって治療方針を変えます。Lさんの場合急性ですので、まずスポーツの量を制限して腱や筋肉にかかる負荷を減らします。そして筋肉がオーバー・ワークした証拠である「張り」をマッサージ、指圧、針などでほぐし、炎症がおさまるように促します。

患部を休めている間も、痛みが酷くならない程度に、軽いストレッチなどの運動療法を処方します。場合によっては、テーピングやサポーターを処方して治療継続中でもテニスやゴルフを続けていただけるように処置します。

痛みが治まるにつれて、筋トレを処方して筋肉の弱化を防ぎます。急性期に正しい治療をすることで、慢性化を防ぎ、治療の長期化を回避することができます。

重度ではありましたが、痛みを感じてすぐに治療を開始されたLさんは、6週間でテニスもゴルフも痛みなく楽しめるようになりました。

また、痛みの要因となった動作を仕事などでしていて、どうしても中断できないという方でも、治療とリハビリで回復できます。重度の場合は、スポーツ・ドクターなどを紹介し、連携して医療的処置をすることもあります。このようにフィジオでは、ドクターとの連携もスムーズに行えるので安心です。

*同コラムは、一般医療情報の提供を目的としています。症状や治療法は人によって異なりますので、必ず専門家の指示に従ってください。

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