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【インタビュー】海外で働く、挑戦する。一品オーストラリア吉久保さんの挑戦。

お久しぶりです!

ABLは今季の全日程を終え、ブルーソックスは5位という結果に終わりました。

応援いただきありがとうございました。

 

今回は去年の末にブルーソックスの球場でゆず酒を販売していただいた一品(いっぴん)オーストラリアの吉久保さんにインタビューを行いました。

吉久保さんは約3年前にワーキングホリデーのビザにてシドニーに滞在された後、1790年から続く実家の老舗酒屋である『一品』の日本酒をオーストラリア国内で販売されています。オーストラリアで日々、自社の日本酒を流通させようと奮闘されている吉久保さんの姿勢からは何かを得ようとオーストラリアに留学している方々にとって学ぶべきものが多いと考え、少しブルーソックスとは離れるのですが、インタビューをさせていただきました。

 

—こんにちは!さっそくですが、『一品』の日本酒を販売する場所としてオーストラリアを選んだ理由は何でしょうか?

 

理由は特にないですね。笑

そもそも日本酒を販売するためにオーストラリアに行ったのではなく、僕がワーホリでシドニーにいたから実家の方からオーストラリアでお酒を販売してみないか?と言われ、この仕事は始まったんです。笑

 

—そうだったんですね!現在日本ではアルコール業界が少し停滞していると聞きますが、いかがでしょうか?

 

そうですね。国内のアルコール消費量自体が年々落ちてきていますね。飲酒運転の厳罰化や若者の飲酒離れなど様々な要因はありますが、個人的には日本酒においては若者が適切な日本酒の飲み方をせず、日本酒に苦手意識を持ってしまうことも大きな要因の一つだと考えます。さらには、地方の人口減や地域コミュニティの弱体化により、今まで地域のお得意さんにだけお酒を売って成り立っていたことが成り立たなくなってしまったんです。

 

—なるほど。確かに日本酒の場合、一度無茶な飲み方をすると日本酒自体に苦手意識を抱くことがありますね。吉久保さんは『一品』の商品をオーストラリアでどのように売り始められたのですか?

 

3年前に取り扱い額0円からスタートし、主に飛び込み営業で『一品』をオーストラリア各地の主要都市にて流通させていきました。味や商品の説明をいくらしても、置くか置かないかを決めるのは相手なので、実際にお店に置いてください、という感じで営業をしかけていきました。小さな会社なのでPR費用は出ないため、とにかく足で稼ぐしかありませんでしたね。笑

 

—飛び込み営業ですか。

どんなビジネスも最初の頃は利益を出すのは難しいと思いますが、いかがだったでしょうか?

 

やはり最初は利益を出すのはかなり難しかったですね。営業を始めたばかりの頃は卸値で商品を売っていたため利益回収にかなり時間がかかりました。実家の酒蔵からは1年間は目を利益が出なくても目を瞑るからと言ってもらえていたものの、かなり不安でした。しかし11ヶ月目に初めて目標としていた1ヶ月のノルマを達成できたんです!そこで手応えを初めて感じました。

 

—すごい・・・!やはり最初は我慢しなければならないのですね。そのような辛い時期も乗り越えることのできた吉久保さんのガッツの源は一体何だったのでしょう?

 

やはり実家の酒蔵で一昼夜必死に酒造りをされている方々の存在が僕の最大のモチベーションですね。小さい頃から身近にあった酒蔵だったのですが、この営業を始めてから実際に製造に関わらせてもらうとその大変さが身に染みました。その人達のためにも自分ががんばらなければ、という思いで日々がんばっています。

—実際に営業をなさっていて吉久保さんの中での大きな目標などはありますか?

 

私の今の最大の目標はオーストラリア国内でのお酒自体の消費量を上げることですね。別に『一品』の商品さえ売れればいいということではなく、日本酒業界全体のことを考えています。全体の消費量を上げるためには日本酒の魅力をオーストラリアの人々に知ってもらわないといけません。

そのためには頻繁に試飲会を開き、熱いものから冷たいもの、純米酒や大吟醸酒など様々なお酒の種類を用意し、お酒を知らない方でもわかるようにお酒の味の違いを楽しんでいただく。そして、自分がその人にとって“日本酒とは何か”という土台を作ることができたら日本酒業界全体に貢献していることになると思います。

 

—なるほど。あくまで全体観に立っているのですね。

この仕事をやっていてよかったなと思う瞬間はどんな時ですか?

 

やっていてよかったと思う瞬間は、試飲会でお客様に日本酒の良さを理解していただいた時や『一品』の商品に感銘を受けたお客さんが日本に旅行で訪れた際にわざわざ実家の酒蔵に訪れ商品を購入した時などと多々ありますが、今までで一番強く感じた瞬間はこの営業を始めた頃誰も試飲すらしてもらえなかったレストランに最近になって訪れてみるともうすでにみんな日本酒を頼んでいたのを見た瞬間ですね。

そこには日本酒を日本食と一緒に飲むという土壌がすでに出来上がっていた。もちろん自分だけの力ではないですが、自分も日本酒業界に貢献できているんだなと強く思った瞬間でした。

 

 

—実際に目に見て感じることができると嬉しいですね。

これから将来への展望はありますか?

 

とにかく営業をかけ、試飲会を開くなどという今までの地道な作業を続けていこうと思っています。

これからは、日本食というものを介さずとも日本酒を売り出せるように日本酒以外を扱うローカルレストランなどに日本酒を売っていければなと。その他にも、日本酒とラムネを混ぜた新しい商品を売り出すなど、とにかくなんでもやっていきます!

 

—3年前の吉久保さんのように、何かに挑戦しようとしている人がたくさんのこの記事をご覧になっていると思います。最後に、そういった方々にメッセージをお願いします!

 

これは僕が教えてもらったことになるんですが、やるならやりきれ、とは言われてきました。どんなことでも「これ逃げたら多分やばいな」ていう瞬間があると思うんです。でもそこで逃げたら、またどこかで逃げちゃうんじゃないかなって。やめちゃうならさっぱりやめちゃう。だから、やるって決めたなら形ができるまでやってみる。めげずに挑戦していく。これが、僕がこれまでめげそうな時に考えていたことです。

 

—素晴らしいです!

 インタビューは以上です!ありがとうございました!

 

 

インタビューはいかがでしたでしょうか。

今シーズンのブルーソックスのJAMS.TVさんでのブログ更新は今回で最後になります。

短い間でしたが、閲覧していただきありがとうございました。

また来シーズンにお会いできることを楽しみにしています。

さようなら!

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