ポセリン・インレー
質問 1. インレー法とは具体的にどのような治療ですか?
虫歯で悪くなった部分だけを取り除き、表面にあいた穴に詰め物をして歯を修復する治療です。修復材料には銀色のアマルガム、そして歯と同系色のレージなどがあります。(当医院では人体への影響を考慮し、水銀中毒の恐れがあるアマルガムを使用していません。)
銀色アマルガムでは20年から30年の寿命があります。最近人気のある広範囲で使用されるレジン(歯と同系色)では寿命が3年〜7年と比較的短く(場合によってはこれより短いときもある)、寿命がきれた後は、アマルガムと歯が接した部分に隙間ができ、そこから虫歯が進行しやくすなるというデメリットがあります。
7-1. 1年前に奥歯にレジンを詰めたが、レジン周囲に虫歯が透けて見える
7-2. レジン除去後、奥歯に蝕みが進行した虫歯が発見された
歯の損傷がひどく、詰め物が必要な穴の大きさが表面の60%以上であったり、奥歯と奥歯の間にできた虫歯を削りそこに詰め物をしなければならない場合、レジンの寿命が急速に減少するデメリットがあります。このようなケースでは一般のレジンよりも、歯の型をとって歯科技工所で特殊製作されるインレー形態の修復が必要です。
7-3. セラミックインレーの準備過程、歯の表面にセラミックインレーを装着
インレーの種類
1. 金属インレー
銀色のニッケルクロムインレーと金インレー
7-4
7-5. 使用した接着剤の粘着が弱くなり剥がれてしまった金属インレー
7-6.歯に接着された金属インレー
7-7. 金属インレー内にできた虫歯
金属インレーは主に日本でのみ現在まで広く使用されている材質です。
これらは銀色を帯びておりニッケル(Nickel)とクロム(Chromium)という金属から作られています。世界的に見ても、ニッケル・クロムインレーを使用しているのは日本だけです。金でできた金インレーに比べニッケルクロムインレーの寿命は短いですが、日本の医療保険が治療費を全額カバーしてくれるので、患者にとって治療費がとても安いため普及したと考えられます。
70年 ー 80年代にもオーストラリアやアメリカで金インレーが普及したことがありました。 耐久性に優れ、割れないというメリットがあるものの、歯に装着した接着剤が弱くなるにつれ隙間ができ、そこから虫歯ができたり、剥がれ落ちたりするデメリットがあるため、現在では歯を強く食いしばる習慣のある患者のみに限定使用されています。
2.セラミックインレー
7-8a
7-8b
古い銀の詰め物がはがれた奥歯の表面
7-8c
7-8d
歯科技工所で製作された
ポセリンセラッミクインレー
レジンセメントで装着されたポセリンセラミックインレー
陶磁器と同じ材質であるポセリンセラミックを使い歯科技工所で作られた、歯と同じ色をしたかぶせものです。現在、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは最高の修復材であると考えられていますが、日本では医療保険適用などの関係により、銀色のニッケルクロムインレーが好まれて使用されているのが現状です。
7-9 施術前
7-10 セラミックインレー装着後
セラミックインレーは強力な接着剤で歯と一体化できるという大きなメリットがあるため、虫歯の再発防止やインレーが剥がれ落ちることが極めて稀です。また化学接着されたセラミックインレーは天然の歯の表面よりも磨耗や割れに強く歯を保護してくれる役割もあります。
7-11.セラミックインレーの型をとる前
7-12 セラミックインレー製造作業
7-13. 歯に装着されたセラミックインレー
平均寿命
統計によるとセラミックインレーは定期的にきちんと歯磨きをする人であれば10年から15年ほどはもつといわれています。歯磨きが大事な理由は、セラミックインレーを交換する場合の多くがセラミックインレーと歯の間にできた虫歯によるためだからです。
3. レジンインレー
レジンインレーは、肉眼では一見、識別ができないほど天然の歯の色に近い詰め物です。しかし、レジンはセラミックに比べ耐久性が落ち、寿命も短いのが欠点です。
質問 1. 全ての歯にセラミックインレーでの修復が可能ですか?
修復しなければならない歯の部位が広く深い場合は、セラミックインレーでの治療を考慮してください。しかし神経治療が既に終了して歯が弱っている場合、また歯に亀裂の痕跡がみられる場合などはセラミックインレーよりも歯全体にかぶせるクラウン治療の方がより安全といえます。
7-14. 修復材の寿命がきれ亀裂の入った奥歯
7-15. 施術前
7-16. セラミックインレー装着後
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