南半球のオーストラリアは3月をピークに、9月から翌年4月までがブライダルシーズン。美しい大自然と洗練された都市が共存するオーストラリアには、世界中から多くのカップルが集まります。
ブライダルを華やかに彩るものとして欠かせないのが「ネイル」と「リング」です。
そこで今回は、ネイリストの野田英華さんとジュエリーデザイナーの田中あさとさんにご登場いただき、お二人にそれぞれのブライダルとのかかわり方、考え方をうかがってみました。

英華さんは、ネイルサロン「ティア・ルージュ(Tia Rouge)」でネイリストとして活躍しながら、ネイルアカデミーで指導にも携わるネイルのプロ。一方のあさとさんは自身のブランド「クラウド・クリエーター(cloud creator)」で、ビスポークジュエリー(オーダーメイドの1点ものジュエリー)を手がけるジュエリーデザイナーです。

ふたりが共通してこだわっていること、それは「お客様が何を求めているかを的確に引き出して、それをうまく作品に取り入れる」こと。お客様とのコンサルテーションを通して、お客様のイメージやスタイル、雰囲気などをくみ取り、お客様の「要望」と「一番合うもの」を極力近くして形にしていきます。

英華さん
肌の色やトーンによって合う色は全然変わってくるので、お客さんが選んだ色が合わないこともあります。そこはプロの目線として、最終的に遠目でパッと見たときに手全体が美しく見えるように、またその人の雰囲気に合うようにアドバイスしながら作ることを、すごく意識しています。
あさとさん
ネイルとジュエリーって、体の装飾という意味で似てるんですよね。お客さんの求める「こう見せたい」という強いイメージはもちろんですが、プロからみたアドバイスも結構大事だったりします。お客さんのイメージをうまくくみ取りながら、プロとしてのアドバイスとのバランスをとります。

ブライダルでネイルにこだわる人は、アジア圏を中心に世界中でどんどんと広がっていて、オーストラリアでもだんだんと需要が増えてきています。

英華さん
基本的には白やピンクを貴重に落ち着きのあるネイルが中心ですが、本物の宝石に似たもの(ビジュー)をネイルにのせる「ビジューネイル」も流行っています。もし求めるビジューが手元になくても、あさとさんに制作を依頼してオリジナルビジューをのせることもできます。

ティア・ルージュでは、ブライダルネイルを手がける場合、まずドレスのイメージを見せてもらいます。ドレスや指輪がゴージャスな場合は、あまりきらびやかなネイルをせずにバランスを取ります。他にもさまざまな写真を事前に送ってもらい、テーマカラーやその人が持っている全体的な雰囲気などを読み取って、希望イメージとすり合わせながら作品を作っていきます。

英華さん
「たかが爪、されど爪」。ネイルを施すことによってすごく自分自身がハッピーになったり変わったり、手のしぐさがちょっとエレガントになったり。日常生活、そしてブライダルのように大事な日にもマストアイテムになってる今の時代にお手伝いができていることに喜びを感じています。現在、ブライダルネイルをもっと広めるために、ブライダルネイルの専門サイトを制作しています。ブライダルショーやジュエリーの世界にも足を踏み入れて、シンプルなフレンチネイルだけでなく、装飾品のひとつとして爪を飾ることの魅力をより多くの人へと伝えていきたいです。

半永久的に残るリングの場合は、強度も大切な要素のひとつです。エンゲージリングやマリッジリングが壊れてしまうほど悲しいことはありませんから、壊れないようある程度の太さにするなど、長期にわたる安全性や性能を考えなければいけないのです。

あさとさん
以前、木製の結婚指輪を作ったことがあるんですが、シャワーを浴びたりすると縮むので結構大変でしたね。どうしても作ってほしいということで作ったのですが、案の定、数か月後に壊れてしまいました。日本でも8年ほどオーダーメイドジュエリーを作っていましたが、日本の方がストーリー性や独自性を指輪に取り入れることは多かったです。デザインが決まるまでに、日本では最低3時間コンサルテーションをしていましたが、オーストラリアは30分くらいと、とてもシンプルです。

じつは日本で大人気のプラチナは、「加工がむずかしく値段が高い」といったイメージがあるそうでオーストラリアでの人気はあまり高くありません。ですが実際は加工もそこまでむずかしくなく、2016年現在は金よりも安価らしいのです!

あさとさん
日本もオーストラリアもピンクゴールドやオレンジゴールド、つまり色金がトレンドです。ホワイトゴールドは定期的にメッキを施す必要があるので、白系の金属ならプラチナの方がおすすめです。

また、リングは強度の他にも、飽きのこないデザイン性を追求していきます。この点からも、トレンドを取り入れやすいネイルとの相性が抜群なんです! ティア・ルージュではネイルとあわせて、あさとさんにリングのデザインも相談できるので、よりマッチングしたコーディネートが可能です。

ブライダルにかかせないリングの交換シーンは、人生でもっとも手先に視線が集まる瞬間。よりマッチングしたネイルとリングは、あなたに美しさとともに大きな自信を与え、よりいっそう輝かせてくれます! ブライダルを計画中の方はぜひ一度、ティア・ルージュで相談してみませんか?

■田中・フィリップ・あさと
1974年シドニー生まれ。ニューサウスウェールズ大学応用美術科ジュエリー科卒業。東京藝術大学国費留学研究生として工芸科彫金専攻を修了し、ニューサウスウェールズ大学美術学校の冬季非常勤講師を務める。2002年に中東やヨーロッパなど22ヵ国を遊学したのち、日本の結婚指輪制作会社に勤務。2004年に自身のジュエリーブランド「cloud creator」を立ち上げる。これまでに日本・オーストラリアで数々の個展やグループ展を開催。
http://cloudcreator.com/
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