大使館・領事館の安全対策情報
在オーストラリア日本国大使館
2025年(4月〜6月期)における海外安全対策情報
豪州ACTにおける最近の犯罪傾向やメディアリリースされた事象などをとりまとめた海外安全情報を作成しましたので、以下のリンクからご参照ください。
ACTに滞在中の方、これから滞在を予定される方は、事前の準備に加え、最新の傾向にも留意し、犯罪の被害者にならないよう十分に注意して行動してください。
1 ACT(首都特別地域)の治安情勢
- メディアリリース等によると、特に交通事故・違反と暴行事件が多く見られ、 前年同時期と比較すると、罪種別件数は一部減少傾向にあるものの、全体的な犯罪件数は増加傾向にあります。
- 前四半期との比較
全体の件数自体は約60件減少し、特に車両窃盗の件数が比較的大きく変動しています。多くの車両窃盗は、暴力や脅迫を伴う強盗事件で、盗難車による危険運転に起因して検挙されるケースがほとんどです。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
- 犯罪発生地域の傾向
ア 昨年の同時期に比べ、犯罪総件数は約1500件増加し、ほとんどの地域で発生件数は増加しています。
イ 「地域別犯罪発生率の傾向」について - 犯罪発生件数と犯罪の傾向
ア ACTでの3ヶ月間の犯罪発生件数(昨年同時期の発生件数)
ACT全体の犯罪発生件数は昨年同時期に比べ約20%増加しています。
イ 犯罪別の傾向
今期は窃盗や強盗に関する事案が多数報道されており、若者による犯行が目立ちました。また、検挙数が大幅に増加している交通違反・事故については、警察のスクリーニングが強化されたことによるものと考えられる一方、そのほとんどが飲酒や薬物摂取に起因しており、過去に同じ罪で検挙され、保釈中の身分であったり、免許停止や剥奪状態での犯行も目立ちます。不規則運転や危険運転の通報から検挙に至るケースも多いため、不安定な運転をしている車を発見した場合は、速やかにその場を立ち去るなど、自己防衛に努めてください。また、暴力事件のほとんどがパートナーに対する家庭内暴力であり、連邦警察は引き続き24時間対応のサービスに相談するよう、呼びかけています。 - 今期の特性
今期のACT内における治安情勢は、昨年の同時期と比較すると犯罪発生率につい て若干増加していることが分かります。特に、その他の対人犯罪と括られている、わいせつ行為や脅迫、騒動など事件数はほぼすべての地域で増加しており、求人広告を装った詐欺については豪州全体で注意を呼びかけるメディアリリースが連邦警察より発出されました。全体犯罪発生件数が減少した地域はMolongro Districtのみでした が、10%と減少幅は小さく、Westonでは44%の増加が見られました。
3 テロ・爆弾事件発生状況
- テロ事件の発生状況
2024年8月5日以降、豪州のテロ脅威レベルは「蓋然性がある(Probable)」 へ段階をあげています。この引き上げは特定の事案や過激主義に基づくものでは無く、現在進行中のテロ計画や差し迫ったテロ攻撃が予想されているわけではない、とされていますが、テロの脅威がなくなったわけではなく、国内外を問わずテロリストの活動は懸念されているため、今後も継続的にテロに関連した最新の情報の入手に努めてください。 - 爆弾予告及び事件の発生状況
現在のところ爆弾に関連した事件の発生については認知していません。
4 誘拐・脅迫事件発生情報
邦人誘拐等の被害については認知していません。
5 日本企業等の安全に関わる諸問題
一般的に対日感情は良好とされ、日本企業等の安全に関わる諸問題については認知していません。
6 抗議活動
日本や日本人を標的にする抗議活動は発生していません。豪州政府の政策に対する抗議活動が月に数件発生していますが、キャンベラでの抗議活動は平和的に行われており、逮捕者などは確認されていません。しかしながら、こうした活動の増加について
は予測ができないため、抗議活動等を見かけた場合は、決して近寄ることなく、巻き込まれないよう十分注意してください。