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ワーキングホリデービザで渡航する前に読んでほしいこと

ワーキングホリデービザって何となく申請していませんか?

ワーキングホリデービザは、本当に日本人にとっても市民権を得た海外に滞在をする際のポピュラーなビザとなりました。

実際、オーストラリアは毎年、他国と比較しても日本人へのビザ発給数はダントツで、2022年〜2023年度は14,000件、2023年〜2024年度は17,000件の発給数となりました。

(カナダ:6,500件 イギリス:6,000件)

英語圏では、オーストラリアとニュージーランドの2か国のみ発給制限は無制限であり、また日本が外国とワーキングホリデービザの協定をはじめて結んだのもオーストラリアという事で、オーストラリアと言えばワーキングホリデービザというイメージも非常に強いものになっているかもしれません。

ただ、そんなポピュラーなビザだからこそ、コロナ以降、ワーキングホリデービザをオーストラリア現地で十分に有効に活用できていない方や、ネガティブな思考に陥っている方が増加しているのが現地に住んでいる私たちからすると気になっています。

そこで発給数が昔よりもダントツに増えていることや、主観的な部分も入っているかもしれませんので、その点を加味して「ワーキングホリデービザ」に関してお話をしたいと思います。

ワーキングホリデービザは本当に必要なのか?

そもそもですが、ワーキングホリデービザでオーストラリアに来ようと思った理由は何でしょうか?

時代は移り変わりますので、数十年前の時代と現代では考え方も少なからず変わってきている事もあるでしょうが、「とにかく日本を脱出したい」、「仕事に疲れたから海外に行ってリラックスしたい」など恐らく、昔も今も変わらない理由で、オーストラリアに渡航をされている方は沢山いるかと思います。

また一方で「目的・目標なしにワーキングホリデーを利用すると、ダメになる」という事も耳にしたこともある方もいるかもしれません。

確かにそうです。無いよりあったほうが間違いなく良いです。

でもそうも簡単にいかないという事も事実です。

そういった場合には、以下のブログも一度参考にしてみてください。

みんなはどんな目的でワーホリに来ている?目的例24選!

必ずしも、渡航前に目的・目標が明確でなくても、その先のことを模索している方であれば、決してマイナスな事ばかりではありませんし、ワーキングホリデービザで留学することが、大きな転機になる事も十分あり得ます。

でもそのためには、渡航前にちょっとした意識・考え方にシフトするのが重要です。

出稼ぎでワーキングホリデービザの利用はあり?

コロナ以降、一時期ものすごく現地でも耳にしていた言葉です。

「ワーキングホリデービザは就労が合法的に求められているから別に問題はないんじゃないの?」って考えられる方もいらっしゃるかと思います。合法である以上、現地で働くこと自体は構わないのですが、もともと、ワーキングホリデービザの定義というのは、外務省では以下のように案内されています。

相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度

参照元:外務省ホームページ

ワーキングホリデービザ制度の概要

「各々の国・地域が、その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年に対して提供し、二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします。」と明記されております。

要するに、「オーストラリアで休暇や日常生活を送る際にその滞在費用を少しでも補填をするためにオーストラリア国内で働くことは大丈夫ですよ」という事であり、「また生活することを通してオーストラリアの国の文化・習慣を理解する機会に充てましょう」というのが本来の意味になります。

これに沿うならば、出稼ぎ目的の渡航はOUTとなります!

実際に、「日本にいた時よりも収入が格段に良くて・・・」という方はいらしゃいますが、その方がもともと出稼ぎ目的であれば、どうなのか・・・と思いますし、そういった形で稼ぎ、日本に帰国後に、有効にその貯金を遣って世の中に役に立つことに利用できている方は

どのくらいいるのだろうと疑問に思います。

出稼ぎ目的ではないけれど、たまたまそういった機会に恵まれて多くの収入を得ることができたし、オーストラリアの生活文化習慣も学ぶことができた、というのであれば、問題ないと思います。

出稼ぎが主目的でその他の目的が特にない方の場合、現地到着後に、違法とみなされてビザ却下になるケースも全くないわけではありませんので、注意をしてください。

特にコロナ以降、ビザ却下されている数は間違いなく増えています。

ですので、ここでの答えとしては、私はNOと言います。

留学資金が十分ではないけれど渡航したい

また出稼ぎ目的までではないにしろ、「留学資金が乏しいから、まずはワーキングホリデービザで渡航をする」という方も少し考えてみてください。

兎に角、日本を脱出したい・・・という方が陥りやすいことの一つかなと思うのですが、まずワーキングホリデービザを申請する際に十分な滞在資金を持っている証明として最低55万円ほどの資金証明を提出します。

この55万円だけ握りしめてオーストラリアに渡航しても渡航後に、すぐに仕事がみつかるという保証がありません。

そして、昨今の、物価高によりオーストラリアも日本の2倍近くの物価になっていますので数カ月で留学資金が底をついてしまう可能性も十分にあります。

例えば、シドニーで例にとりますと、家賃で月に800ドル〜2,200ドル(日本円で8万円〜22万円)は必要になります。

仮に中央値の15万円とした場合、4カ月半で留学資金は底をつきます。

オーストラリアは他国(英語圏)と比較しても仕事は見つかりやすい国という認識から、「いま留学をしたいならワーキングホリデービザを取得してオーストラリアへ行こうよ」と安易にアドバイスをされてそれを信じて渡航をされる方もいまだに一定数、オーストラリア現地では見受けられます。

でも、ちょっと待ってください!

「何故、今、オーストラリアにすぐに留学をしたいのでしょうか?」

ここで、はっきりとした目的・目標をお持ちの方は良いのですが、かなり不明瞭な場合では少しこの質問に関して自分への問いかけが必要だと思います。

何故なら、ワーキングホリデービザの特性や日本帰国後やオーストラリアでのキャリアプランにも少なからず関わってくるからに他なりません。

ワーキングホリデービザの特性を知る必要性

ワーキングホリデービザは、30歳の誕生日までに申請が可能なビザであり、一生に1回使用できるビザになります。

オーストラリアの場合、セカンド・サードワーキングホリデービザがあるように、最大で3年間のワーキングホリデービザの申請が可能ですが、そのためには、それぞれの1年間の中で特定の就労に一定期間従事することなどの条件があります。

ですので、ワーキングホリデービザをどのタイミングで取得するのかも将来のプランによって慎重に考えないといけません。

ビザ申請のタイミングが31歳の誕生日に近いという場合には、誕生日前までにビザ申請をしてしまうという事は十分に考えられます。

ただ、20代中盤ぐらいまでの方の場合には、今すぐ取得をしたほうが良いのか、それとも数年先に申請をしたほうが良いのか一度将来のプランを思い描くことは大事です。

日本での帰国後のキャリアに関して

ワーキングホリデービザで1年間(場合によっては最大3年間)とはいえ日本での職歴から離れることで帰国後の復帰が困難になる可能性を秘めています。

休職であれば、帰国後にスムーズに復帰ができるかもしれませんが、求職の場合にはオーストラリアでの1年間の職歴が足枷になることもあります。

理由ははっきりしています。

それは、一般的にですが、ワーキングホリデービザの留学生が現地で就くことができる職種の多くは、ホスピタリティーのアルバイトになるからです。

例えば、日本でホテル業務に携わっており、現地でアルバイトでもホテルでの就労ができる場合であれば、その方のキャリアにとってはキャリアアップとなる可能性はあります。

一方、日本ではオフィス業務に携わっていた方が、現地ではレストランの食器洗いに主に従事していたという場合、現地での職歴は果たしてどれほど、過去の職歴にマッチし、キャリアアップとみることができるでしょうか?

仮に飲食業界にキャリアチェンジする場合でも、食器洗いの経験がどこまで活きるでしょうか?

(1分で100枚の食器洗いができますといったところで、大きな食洗器があれば、そちらを利用します)

現地で就くことができる職種を考慮して、それが帰国後のキャリアにどれだけ活かせる可能性があるのかという事を考えることは重要だと考えます。

オーストラリアでのキャリアプランにも影響?

オーストラリア国内で英語力をベースに、キャリアを築いていきたい方やその先の移住を目指している方の場合、まず最初のステップで英語力を向上させるという意味合いが強い場合、ワーキングホリデービザで就学できる期間も17週間と限られている事で、十分な英語力を向上する時間が不足していたり、ワーキングホリデービザを先に使用することによって現地で就労可能な時間を確保するために必要なビザの取得できにくくなるケースもあります。

それを回避する選択肢として、先に学生ビザで渡豪をし、英語力を向上させ、その後にワーキングホリデービザを使用するという事や、1回目のワーキングホリデービザでセカンドワーキングホリデービザ申請のための条件をクリアしておき、1回目のワーキングホリデービザの後に、学生ビザを申請、そして学生ビザの後にセカンドワーキングホリデービザを申請する・・・など留学生の将来的な目的・目標によって、どのタイミングで申請をしたほうがより良いのかという考えも場合によっては必要だと考えます。

まとめ

より身近になったワーキングホリデービザだからこそ、ワーキングホリデービザで渡航をして何をしたいのか将来の目標をできる限り明確にするか、常に将来のキャリアプランを模索していく意識づけは重要ですし、強いては、それが留学中での思いがけない経験に恵まれる可能性や、留学後のキャリア構築に一役買ってくるものだと考えています。

「ワーキングホリデービザで海外に1年間滞在していました」が珍しい時代は遥か昔に終わっています。

滞在中は、就学・就労・ボランティア・インターンシップ・旅行等、様々なことが経験しやすい便利なビザである分、その活かし方次第でその後のキャリアは変わってくることは間違いありません。

色々なことにチャレンジしてみましょう。

オーストラリア留学に関して気になる方はお気軽にご相談ください。

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