■テストの手法

英国精神薬理学会が発行する学術誌に論文が掲載された。

研究チームによるテストは、ドイツ語を母国語とし、

最近オランダ語の会話と読み書きを学んだ

マーストリヒト大の学生50人を対象に実施。

被験者は、無作為抽出により

アルコール度数5％のビールか

ノンアルコール飲料を飲んでから、

実験者とオランダ語で会話した。

ビールの量は被験者の体重によって調整された。

この会話は録音され、

オランダ語を母国語とする2人が採点。

採点者は被験者がビールを飲んだかどうかを

聞かされなかったが、

ビールを飲んだ人のほうがしらふの人よりも

採点が高くなる有意の傾向がみられ、

特に発音が向上したという。

なお、被験者の自己採点には

アルコールの影響はみられなかった。

■アルコールが脳に及ぼす作用

アルコールは認知機能と運動機能を損なう。

記憶力、注意力、不適切な行動を抑制する能力を

含む「実行機能」が特にアルコールに敏感なため

外国語を話すときに重要な実行機能が酒の影響を受けると、

会話の能力が損なわれるとの予想もありえる。

しかし実際には外国語の会話力の向上がみられたのは、

「不安を軽減するアルコールの作用が

有効にはたらいた可能性がある」

としている。

アルコールの摂取量が多すぎると外国語能力に

プラスの効果は見込めないとのこと。

やはり飲み過ぎはだめなんですね…