シドニー各地で光と音楽とアイデアの舞台が一度に楽しめる大人気イベント「ビビッド・シドニー2018」が、2018年5月25日から6月16日までの23日間にわたって開催される。©︎Australian Tenders

毎年最新技術とアートの融合は規模を増しているこの「ビビッド・シドニー」、10周年を迎える2018年の演出もますます見逃せない。

「ビビッド・シドニー2018」特集では、ハイライト作品を4回に分けて紹介！

1. シドニーのシティ周辺で行われる「ビビッド・ライト」
2. キングス・クロスやシドニー北部のチャッツウッドなどの周辺地域で開催される「ビビッド・プリシンクト」
3. 特別パフォーマンス満載の「ビビッド・ミュージック」
4. クリエイティブな分野で活躍するゲストの講演が聞ける「ビビッド・アイデア」（近日公開予定）

「ビビッド・シドニー2018」第3弾となる今回は、シドニーのシティを中心に展開される音楽プログラム「ビビッド・ミュージック」に注目する。アメリカから来豪する世界的歌手や、オーストラリアを中心に盛り上がる新星アーティストなど、2018年現在の世界の音楽シーンを追うことができる同イベントは必見！

「ビビッド・ミュージック」徹底ガイド

シドニーの各所で催される「ビビッド・ミュージック」は、グラミー賞歌手から新進気鋭のアーティストまで国内外からの豪華ゲストが集められ、圧巻のパフォーマンスで「ビビッド・シドニー2018」を盛り上げていく目玉イベントのひとつ。

2018年は、シドニーのオペラハウスやキャッリジワークスなどの代表的な会場を使って開催される例年の「ビビッド・ライブ」だけでなく、タウンホールを含むシドニーのインナー・シティ各地の会場やライブハウスでも音楽パフォーマンスが観られる。

ここでは、音楽好きには必見の「ビビッド・ミュージック」プログラムの中でも、注目の歌手やアーティストを紹介。「ビビッド・シドニー2018」期間中にしか見られない、光と音楽の演出を楽しもう！

▼「ビビッド・ミュージック2018」ハイライト舞台
1. アイス・キューブ（Ice Cube）
2. ソランジュ（Solange）
3. ドリームズ（Dreams）
4. キャット・パワー（Cat Power）
5. アイアン・アンド・ワイン（Iron & Wine）
6. マジー・スター（Mazzy Star）
7. セイント・ヴィンセント（St. Vincent）
8. カーブ・ボール（Curve Ball）
9. Clipped（クリップド）
10. イノベーターズ・イン・ジャズ（Innovators in Jazz）
11. ヒープス・ゲイ・クイーンズ・ボール（Heaps Gay Qween’s Ball）
12. シドニー交響楽団（Sydney Symphony Orchestra）
13. ヤング・ハート・ラン・フリー（Young Hearts Run Free）
14. ヴェラ・ブルー（Vera Blue）

アイス・キューブ
-Ice Cube-

アメリカの伝説的ヒップホップグループ「N.W.A」のメンバーの一人として活躍したアイス・キューブ（Ice Cube）は、西海岸ギャングスターラップの草分け的存在。

オーストラリアでは「ビビッド・シドニー2018」だけで観られる「ビビッド・ライブ」では、グループのファーストアルバム曲「Straight Outta Compton」から、自身のソロのヒット曲「Check Yo Self」などを含む豪華セットリストが予定されている。

ソランジュ
-Solange-

2017年のグラミー賞に輝いたアメリカ人歌手のソランジュ（Solange）が、2018年のシドニーの「ビビッド・ライブ」で初めてオペラハウスの舞台に立つ。

豪華なダンサー陣とともに大規模な円形ステージで、ベストヒットアルバムから「A Seat at the Table」を披露する。

ドリームズ
-Dreams-

オーストラリアのニューカッスル出身のバンド「シルバーチェアー（Silverchair）」のフロントマンでシンガーソングライターのダニエル・ジョーンズ（Daniel Johns）と、シドニーを拠点とするエレクトロニックバンド「エンパイア・オブ・ザ・サン（Empire of the Sun）」のヴォーカル、ルーク・スティール（Luke Steele）による待望のコラボレーション。

2018年に始動したドリームズ（Dreams）の音楽ライブは、2018年の「ビビッド・ミュージック」でしか観られない。

キャット・パワー
-Cat Power-

1998年にオーストラリア、メルボルンのオルタナティブバンド「ダーティー・スリー（Dirty Three）」のメンバー2人との共作アルバム「Moon Pix」が、2018年にリリースから20周年を迎える。

アメリカの女性シンガーソングライターであるキャット・パワーの出世作となったこのアルバムのアニバーサーリーライブが、シドニーのオペラハウスの舞台で開催予定。

アイアン・アンド・ワイン
-Iron & Wine-

テキサス州を拠点に活動するシンガーソングライターのアイアン・アンド・ワイン（Iron & Wine）が、2018年、4年ぶりにシドニーのオペラハウスに帰ってくる。

2018年の「ビビッド・ライブ」のオープニングアクトとして登場し、ファーストアルバムの「The Creek Drank the Cradle」から昨年リリースした「Beast Epic」まで8つのアルバム曲を披露する。

マジー・スター
-Mazzy Star-

アメリカのドリームポップジャンルのアイコンである、女性ヴォーカルのホープ・サンドヴァル（Hope Sandoval）率いるサイケバンド、マジー・スター（Mazzy Star）が、「ビビッド・シドニー2018」期間中の3日間「ビビッド・ミュージック」でしか観られない限定ライブを予定。

世界的賞賛を浴びたシングル曲「Fade Into You」の発売から25周年を迎え、2018年の今でも音楽シーンに影響を与える2人のオーストラリア初舞台。

セイント・ヴィンセント
-St.Vincent-

2014年のグラミー賞受賞アーティストのセイント・ヴィンセント（St. Vincent）が、シドニーのキャリッジワークスで一夜限りのライブを開催。

ニューヨークを拠点にする歌姫がシドニーにやってくる「ビビッド・ミュージック」だけのスペシャルライブは見逃せない。

カーブ・ボール
-Curve Ball-

オーストラリアを中心に人気を集める若手アーティストやDJが集まり、インダストリアルな雰囲気漂うキャリッジワークスの舞台で、観客をのみこむ大規模な音楽フェスティバルを届ける。

アーティストラインナップには、世界中の音楽フェスティバルで話題沸騰中のシドニー出身DJ、アリソン・ワンダーランド（Alison Wonderland）や、今オーストラリアで最も期待されるフォークシンガーのヴェラ・ブルー（Vera Blue）など、2018年の流行を牽引する若手アーティストらを含む。

クリップド
-Clipped-

オーストラリア唯一のミュージックビデオに特化したイベント「クリップド・ミュージックビデオ・フェスティバル（Clipped Music Video Festival）」。

オーストラリアとニュージーランドの賞レースを勝ち抜いた才能あふれる映像監督のミュージックビデオが上映されたり、音楽業界の評論家によるパネルディスカッションが開かれたりするなど、興味深い内容が勢揃いしている。

イノベーターズ・イン・ジャズ
-Innovators in Jazz-

4日間に渡ってシティ・リサイタル・ホールで、ジャズのジャンルで活躍する豪華ゲストがパフォーマンスショーを披露する。

グラミー賞を3度受賞したサックス奏者のブランフォード・マルサリス（Branford Marsalis）、同じくグラミー賞受賞ジャズボーカリストのカート・エリング（Kurt Elling）、アメリカのテレビドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック（Orange Is New Black）」のスターでジャズミュージシャンとしても活躍するリア・デラリア（Lea Delaria）、唯一無二の声を持つジャズアーティストのマデリン・ペルー（Madeleine Peyroux）が、出演予定。

ヒープス・ゲイ・クイーンズ・ボール
-Heaps Gay Qween’s Ball-

シドニー発のLGBTIQイベントコミュニティによる仮装パーティー。シドニーのタウンホールで、ドラッグクイーンたちによる舞台やショー、バーレスクなど企画が目白押しで、さらにオーストラリアを中心に活動する多数のアーティストらが2018年最新の音楽とアートを駆使して盛り上げる。

参加者にはドレスコードがあり、プログラムの最後にはドレスアップ賞も発表される。

シドニー交響楽団
-Sydney Symphony Orchestra-

シドニー大学近くのシーモア・センターで、シドニー交響楽団による 1時間の「ビビッド・ミュージック」特別演奏が披露される。

楽曲は、1992年にアメリカに渡った船から2万9000個ものアヒルのおもちゃが落下した事件に影響を受け、広大な海の旅や環境汚染をテーマに作られた。シドニー交響楽団による演奏は、「ビビッド・シドニー2018」のアーティストによって作成された映像とあわせて楽しめる。

ヤング・ハート・ラン・フリー
-Young Hearts Run Free-

2018年は、シドニー出身のアカデミー賞受賞監督バズ・ラーマン（Baz Luhrmann）の映画「ロミオ＋ジュリエット（Romeo and Jurliet）」のサウンドトラックが誕生して20周年。

シドニーのニュータウン近くのエンモア・シアターで、新しいキャストらが再び90年代の音楽に命を吹き込む。

ヴェラ・ブルー
-Vera Blue-

「ビビッド・ミュージック」期間中にシドニーのキャリッジワークスの舞台に立つ、オーストラリアのシンガーソングライターのヴェラ・ブルー（Vera Blue）は、シドニーのエンモア・シアターでも単独ライブを予定。

「ビビッド・シドニー2018」のための1時間半にわたるスペシャルライブのチケットは、大人気のためすでに完売。

「ビビッド・シドニー2018」は音楽にも注目！

「ビビッド・シドニー2018」が開催される23日間、シドニーの音楽会場はオペラハウスからシティ周辺の小さなライブハウスまで、「ビビッド・ミュージック」一色に染められる。

光の祭典とのコラボレーションで作られる音楽プログラムは、華やかな舞台演出が期待できるはず。2018年のシドニーの「ビビッド・ミュージック」でしか見られない、特別パフォーマンスを見に行こう！

東京都出身。高校卒業後、来豪。現在はUTS（シドニー工科大学）でメディア学を専攻し、文化や音声・映像技術を学ぶ。自他共に認める文学フェチで、文芸誌・小説・雑誌など、ジャンルを問わずボーダレスに書誌を読み漁るのが日課。現役大学生ならではの視点で、シドニーの現在（いま）を伝えるライターとして活動中。