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意外と知らない? オーストラリアで一度は見たい動物8選

世界最古の大陸といわれるオーストラリアは、380種以上の哺乳類、828種の鳥類、900種以上の爬虫類、5000種ほどの魚類が存在するいわば動物の宝庫で、特に、固有種の数は世界最多を誇ります。そのため、日常の中で見たこともない動物に遭遇することも。

しかし、コアラやカンガルー、ウォンバット、クウォッカなど、よく名前を聞く有名な動物は知っているけど、そのほかはあまり知らないかも…という方も多いのでは?

今回は、「オーストラリアにしかいない動物が見たい」、「可愛い動物を見て癒されたい」という方に向けて、一度は見て欲しいオーストラリアならではの動物たちの中から「意外と知られていない」動物を8種類をご紹介します!

目次

1.Kookaburra(ワライカワセミ)
2.Quoll(フクロネコ)
3.Fairy Penguin(フェアリーペンギン)
4.Tree-kangaroo(キノボリカンガルー)
5.Echidnas(ハリモグラ)
6.Bat(コウモリ)
7.Platypus(カモノハシ)
8.Rainbow lorikeets(ゴシキセイガイインコ)

オーストラリアで出会える動物たち

Kookaburra(ワライカワセミ)

体長45センチほどの体はふんわりとした羽毛で覆われ、大きな頭とくちばしが特徴的なワライカワセミ。ふっくらとした姿は、思わず触ってみたくなるような愛らしさですが、その鳴き声は「ワハハハッハッハッハッハ」とかなり豪快。まるで人が高笑いしているかのように聞こえることから「Laughing Kookaburra」とも呼ばれています。

カワセミの中で最も大きな体を持ち、また水中に飛び込んで魚を捕まえる通常のカワセミとは異なり、昆虫や爬虫類、小動物を主食とする可愛い見た目に反してかなりの肉食系。毒ヘビやネズミも捕ってくれるため、益鳥として大切にされています。

縄張り意識や仲間意識が強く、20年前後の寿命の中で、同じつがいと一生涯を共にするという、愛情深い鳥です。

【主な生息地】
東部オーストラリア、西部オーストラリア、ニュージーランド、タスマニア
【ここで見れる!】
The Royal Botanic Garden Sydney(公式ホームページはこちら

Quoll(フクロネコ)

黒か茶色の毛に白い斑点模様の毛で覆われ、とても可愛らしい見た目をしています。一方で、オーストラリア在来種の中でディンゴを除き最大の肉食動物で、長い尻尾と鋭い牙を使いオウムやポッサム、ウサギ、ときには自分よりも大型の動物を狩るなど、肉食動物ならではの力強い一面も。大きさは約125cm(尻尾を含む)ほど。

有袋類のフクロネコは、一度に5~9匹の子どもを産み、約9週間はお腹の袋の中で育て、生後5か月で独り立ちします。また、寿命が短く、野性だと2~4年ほどしか生きることができません。

木のくぼみや岩の裂け目、あるいは地面の穴に巣を作って生活し、日中は巣の中に籠り、夜に単独で狩りを行うために巣から出てきます。動物の死肉を食べるため、稀にキャンプ場やごみ箱、道端で食料を探す姿を見かけることもあります。

もともとオーストラリア大陸の様々なところに生息していましたが、近年は数が減少してきており、現在はそのほとんどが西オーストラリアの南西部に生息しています。

【主な生息地】
東南オーストラリア、西オーストラリア西南部、タスマニア
【ここで見れる!】
Taronga Zoo Sydney (公式ホームページはこちら

Fairy Penguin(フェアリーペンギン)

小さい体でよちよちと歩く姿が大人気のフェアリーペンギン。羽の色から「リトルブルー」と呼ばれることもあります。18種類いるペンギンの中で最小で、体長は40cmほどしかありません。縄張り意識が強く、侵入者に対しては直接攻撃を仕掛けることもあるなど、「妖精」の名を持ちながら攻撃的な性格をしています。

一日に約600回海に潜って狩りをするといわれており、基本的には早朝から海岸近くの浅瀬でアンチョビ、イカ、プランクトン、オキアミ、小型のタコなどの小さな魚を捕って夕方になると巣穴へと戻っていきます。

また、フェアリーペンギンは定住性の高い生き物で、一年を通じて一つのコロニーで生活します。NSW州で唯一の繁殖コロニー、マンリーワーフ(マンリービーチのフェリー乗り場)では、夜になると漁を終えて海から上がってくる野生のフェアリーペンギンが見られることも。特に、7月から2月の間は遭遇率が高くなるため、多くの人が一目見ようと訪れます。そのほか、オーストラリア島南部にあるフィリップ島では大人気のツアー「ペンギン・パレード」が開催されており、フェアリーペンギンの群れがよちよちと歩いていく可愛らしい姿には虜になること間違いなし!

【主な生息地】
オーストラリア南部、ニュージーランド、タスマニア
【ここで見れる!】
Manly Wharf (公式ホームページはこちら
Phillip island (公式ホームページはこちら

Tree-kangaroo (キノボリカンガルー)

カンガルーという名前を持ってはいるものの見た目は子クマやポッサムに近いキノボリカンガルー。非常におっとりとした性格で、木からずるっと落ちてしまうことも…。

器用に手を使って木の実や花、果物を取りながら、一生のほとんどを木の上で過ごすキノボリカンガルーは、カンガルーと祖先は同じだと考えられています。もともと木の上で生活していましたが、木が減ってきたことで地上に降りて餌を探しまわるようになったため、その一部が体の大きな現在のカンガルーへと進化し、その後再び木の上で生活することを選んだ種が、キノボリカンガルーになったと言われています。

キノボリカンガルーは、木を掴むために前脚や爪が発達していますが、 地面に降りる際にはカンガルーと同様にジャンプで移動します。また木の上でバランスをとるために長い尻尾を持っており、尻尾を左右に振っているときは警戒しているサインなのでご注意を。

【主な生息地】
クイーンズランド北部、ニューギニア島
【ここで見れる!】
Taronga Zoo Sydney (公式ホームページはこちら

Echidnas(ハリモグラ)

ハリネズミとモグラ、アリクイを合わせたような見た目をしており、名前も似ていますが、じつは、モグラの仲間でもハリネズミの仲間でもなく、卵を産んで母乳で育てる哺乳類という、とてもユニークな生き物として知られています。

背中一面のトゲトゲした毛、土を掘るのに適した雄々しい脚と爪、アリを食べるための細長い口を持っています。一見強そうですが、とても愛らしい顔をしているのが特徴。恥ずかしがり屋で大人しい性格のため、戦うよりも防いで逃げることが先決で、体を丸めてボール型になることで犬やワシ、ディンゴなどの敵から一時的に身を守ります。

草原や森に生息しており、道路を歩いていることもしばしば。比較的遭遇率の高い動物の一つです。茶色く大きな毛玉のようなものが落ちていたらハリモグラかもしれません♪

【主な生息地】
オーストラリア、ニューギニア、タスマニア
【ここで見れる!】
Royal National Park (公式ホームページはこちら

Bat(コウモリ)

「血を吸う」「吸血鬼の由来」など、少し怖いイメージのあるコウモリですが、実は全てのコウモリが血を吸うわけではなく、多くは果物の果汁や実、花蜜を食べて暮らしており、犬のようなひとなつっこそうな顔とつぶらな目がとても印象的な動物なのです。

オーストラリアには90種類ほどのコウモリが生息していると言われ、都市部でも翼を広げると1メートル以上にもなるオオコウモリ(フルーツバット)が飛ぶ姿を見られることがあります。

昼間は木や岩の割れ目、屋根にぶら下がって眠っており、夕方になると餌を求めて活動を始めるので、夕暮れ時に空を見上げてみればコウモリが飛んでいる姿を見られるかもしれません。

子どものコウモリが木から落ちしまうことがあり道端で発見されることもあります。直接触ろうとすると、興奮して噛んだり引っ掻かれたりすることもあり危険なので、必ず専門家に連絡して保護してもらいましょう!

【主な生息地】
オーストラリア、特に東海岸全域
【ここで見れる!】
Centennial Park (公式ホームページはこちら

Platypus(カモノハシ)

カモのようなくちばしをもち、卵を産みますがハリモグラ同様に哺乳類であり、オーストラリアにしか生息していない非常に珍しい動物です。多くの動物が長い年月の中で環境の変化に合わせて進化してきた一方、カモノハシは進化による変化の最も少ない動物の一つと言われています。恐竜がいた時代にすでに地球上に生息していたと考えられており、「生きた化石」と呼ばれることも。

カモノハシの後足には鋭い蹴爪が生えており、オスは縄張り争いなどの際に蹴爪で蹴りを入れ毒を注入することで敵を死に至らすことができます。犬の大きさほどの動物に有効で、人間が毒を受けた場合は命に別状のないもののしばらくの間激しい痛みを感じることもあるそう。

カモノハシは草以外なら何でも食べる肉食性の動物ですが、歯を持っていないため、獲物と一緒に口に含んだ小石で餌を砕きながら食べます。

オーストラリアに生息する動物の中でもとてもユニークな種なので、下記の施設で直接見てみることをおすすめします♪

【主な生息地】
オーストラリア東部、タスマニア
【ここで見れる!】
Taronga Zoo Sydney (公式ホームページはこちら
Tidbinbilla Nature Reserve (公式ホームページはこちら

Rainbow lorikeets(ゴシキセイガイインコ)

羽は緑色、青い頭部に、赤、黄色、オレンジの胸元と、全身にカラフルな羽を持ち、見ているだけで気分が明るくなるゴシキセイガイインコ。その見た目から英語では、「レインボー・ロリキーロ」と呼ばれています。オーストラリアに数多くいるインコの中でも際立って華美な姿をしていますが、オーストラリアではそれほど珍しくなく、都市部にある公園でも見ることができます。

とても明るく社交的で、人懐こい性格をしており、餌付けされたゴシキセイガイインコを見ることも珍しくありません。公園を訪れた際に、近くに飛んできてくれるかも?

【主な生息地】
オーストラリア、タスマニアなど
【ここで見れる!】
The Royal Botanic Garden Sydney (公式ホームページはこちら


このように、オーストラリアにはユニークで素敵な動物が数多く生息しており、動物好きな方にはたまらない国。散歩中やお出かけ中に思いがけず遭遇してその可愛さにほっこり、なんてことも少なくありません。

動物園だけでなく、公園で出会うことのできる野性の動物もたくさんいるので、公園や森を散策しながら辺りをよく観察してみてください。 素敵な出会いがあるかもしれません♪

文/高木里沙

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