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【日本映画祭2018】上映予定の全31作品を徹底解説!

日豪交流の一環として1997年にスタートし、今や海外で催される日本映画祭としては最大級の上映作品数と観客動員数を誇る「Japanese Film Festival 2018 日本映画祭」が、11月15日(木)から25日(日)の11日間シドニーのイベント・シネマ(ジョージ・ストリート)で開催される。

オーストラリアの主要都市で開催される同映画祭のメインプログラムは、他4都市での上映を終え、残すところシドニーとメルボルンでの開催となった。2018年の上映作品も、国内異例の大ヒットインディー映画「One Cut of the Dead(カメラを止めるな!)」から、昨年度のカンヌ国際映画祭批評家週間に選出された「Oh Lucy!(オー・ルーシー!)」まで、オーストラリア初上映の話題作や最新作がズラリ。

オーストラリアの日本映画祭では、毎年日本から上映作品を手がける監督や出演俳優がスペシャルゲストとしてQ&Aセッションに登壇する。日本よりも身近な距離感での交流が可能になるQ&Aセッションは、同映画祭の魅力のひとつだろう。2018年度のシドニー上映では、「Oh Lucy!(オー・ルーシー!)」からシドニー出身の国際派女優・忽那汐里、「River’s Edge(リバーズ・エッジ)」から国外での評価も高い行定勲監督が参加する予定。

JAMS.TVでは上映される全31作品を徹底解説! 気になる作品をチェックして日本映画祭のプランを練ろう!

    ▼Japanese Film Festival 2018 日本映画祭特集

  1. One Cut of the Dead(カメラを止めるな!)
  2. Oh Lucy!(オー・ルーシ―!)
  3. Call Boy(娼年)
  4. Chihayahuru Musubi(ちはやふる 結び)
  5. Color Me True(今夜、ロマンス劇場で)
  6. DESTINY: The tale of Kamakura(DESTINY 鎌倉物語)
  7. Detective Conan: Crimson Love Letter(名探偵コナン から紅の恋歌)
  8. Dynamite Graffiti(素敵なダイナマイトスキャンダル)
  9. Goodbye, Grandpa!(おじいちゃん、死んじゃったって)
  10. Killing(斬、)
  11. Love At Least(生きてるだけで、愛)
  12. MIXED DOUBLES(ミックス。)
  13. My Friend ‘A’(友罪)
  14. Night is Short, Walk on Girl(夜は短し歩けよ乙女)
  15. Rainbow Days(虹色デイズ)
  16. Ramen Shop(ラーメン・テー)
  17. RIver’s Edge(リバーズ・エッジ)
  18. SUKITA/The Shoot Must Go On(SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬)
  19. Summer Blooms(四月の永い夢)
  20. Tampopo(タンポポ)
  21. The 8-Year Engagement(8年越しの花嫁 奇跡の実話)
  22. The Blood of Wolves(孤狼の血)
  23. The Chrysanthemum and the Guillotine(菊とギロチン)
  24. The Crimes That Bind(祈りの幕が下りる時)
  25. The Scythian Lamb(羊の木)
  26. The Third Murder(三度目の殺人)
  27. The Travelling Cat Chronicles(旅猫リポート)
  28. Thicker than Water(犬猿)
  29. We Make Antiques!(嘘八百)
  30. Wilderness(あゝ荒野)
  31. Yakiniku Dragon(焼肉ドラゴン)
  32. 「Japanese Film Festival 2018 日本映画祭」イベント情報詳細

One Cut of the Dead(カメラを止めるな!)
オープニングフィルム

監督・俳優養成スクールのプロジェクトとして制作された本作は、都内2館の上映からSNSの口コミで話題を集め、現在では累計上映決定館数340館、国内動員数200万人を突破した異例の野心作。監督を務める上田慎一郎の緻密な構成・脚本をもとに、ゾンビ映画を撮る撮影隊が本物のゾンビに襲われていく姿を描く。ネタバレ厳禁!

◎監督:上田慎一郎 ◎出演:濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学、市原洋、山崎俊太郎他

日時:2018年11月15日(木)7:15pm Opening Film|11月24日(土)6:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/one-cut-of-the-dead

Oh Lucy!(オー・ルーシー!)
クロージングフィルム

英会話教室で「ルーシー」になりきるうちに、冴えない日々から解き放たれてアメリカ人講師ジョンへの恋心に暴走する43歳独身OL節子の姿をユーモアたっぷりに描いたコメディドラマ。寺島しのぶ(「キャタピラー」)、ハリウッド俳優ジョシュ・ハートネット(「パール・ハーバー」)など日米を代表する豪華キャストを迎え、カンヌ国際映画祭を皮切りに、国内外数々の映画祭を席巻する平柳敦子初監督作品。

本作で節子の姪・美花を演じるシドニー出身の国際派女優・忽那汐里がスペシャルゲストとして上演後のQ&Aセッションに登壇する。

◎監督:平柳敦子 ◎出演:寺島しのぶ、南果歩、忽那汐里、役所広司、ジョシュ・ハートネット他

日時:2018年11月25日(日)6:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/oh-lucy

Call Boy(娼年)

女性の欲望と心の傷を肯定的な筆致で描く石田衣良の同名小説を、2016年衝撃の舞台化から映画版でも三浦大輔が監督、松坂桃李が主演を続投した話題作。女性ひとりひとりが秘めている欲望とその裏側にある感情までを引き出し、解放させる「娼夫」となる青年・リョウの成長を、人気若手俳優・松坂桃李がほぼ全編を占める過激な性描写で演じ切る。

◎監督:三浦大輔 ◎出演:松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英理何他

日時:2018年11月17日(土)8:00pm|22日(木)8:30pm https://japanesefilmfestival.net/film/call-boy

Chihayahuru Musubi(ちはやふる 結び)

競技かるたの世界を題材にした末次由紀の大ヒット漫画を実写映画化し、青春ドラマの金字塔を打ち立てた「ちはやふる上の句」「ちはやふる下の句」から2年、広瀬すず、野村周平、新田真剣佑ら前作のキャストとスタッフが再集結したシリーズ完結編。瑞沢高校競技かるた部の綾瀬千早たちが、個性派ぞろいの新入生たちに振り回されながらも高校生活最後の全国大会に向けて動き出す。

◎監督:小泉徳宏 ◎出演:広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希他

日時:2018年11月22日(木)6:00pm|24日(土)11:00am
https://japanesefilmfestival.net/film/chihayafuru-musubi

Color Me true(今夜、ロマンス劇場で)

映画監督を夢見る青年・健司(坂口健太郎)と、彼がずっと憧れていたモノクロ映画の中のお姫様・美雪(綾瀬はるか)が織りなす不思議で切ないラブストーリー。「のだめカンタービレ」シリーズの武内英樹がメガホンをとり、「信長協奏曲」の宇山圭佑が脚本を担当。数々の名作へのオマージュがちりばめられた、映画フリーク必見のクラシカルでロマンティックな恋の結末は……?

◎監督:武内英樹 ◎出演:綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、北村一輝、中尾明慶、石橋杏奈、西岡德馬他

日時:2018年11月16日(金)6:00pm|24日(土)8:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/color-me-true

DESTINY: The Tale of Kamakura(DESTINY 鎌倉ものがたり)

幽霊、神様、仏様のほか魔物や死神も仲良く暮らす古都・鎌倉を舞台にした西岸良平のロングセラーコミック「鎌倉ものがたり」を、「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴監督が実写映画化したファンタジードラマ。本作で初共演となった堺雅人と高畑充希が、運命をかけた怪事件の数々に直面する一色夫妻を演じる。

◎監督:山崎貴 ◎出演:堺雅人、高畑充希、堤真一、安藤サクラ、田中泯、中村玉緒、市川実日子他

日時:2018年11月16日(金)6:45pm|25日(日)4:10pm
https://japanesefilmfestival.net/film/destiny

Detective Conan: Crimson Love Letter(名探偵コナン から紅の恋歌)

青山剛昌の人気コミックをアニメ化した「名探偵コナン」の劇場版21作目。東西の高校生探偵・江戸川コナンと服部平治の最強タッグが、百人一首をキーワードに京都および大阪で起きた2つの事件と、平次の婚約者を名乗る謎の人物の真相を明らかにする。シリーズ史上最大のヒットにして、2017年度の邦画興行収入1位を記録したファン絶賛の名作アニメが誕生。

◎監督:立川譲 ◎声:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、安室透他

日時:2018年11月18日(日)12:15pm
https://japanesefilmfestival.net/film/detective-conan-crimson-love-letter

Dynamite Graffiti(素敵なダイナマイトスキャンダル)

実母のダイナマイト心中という噓のような実体験を綴った稀代の雑誌編集者・末井昭の同名エッセイを映画化。警察とのいたちごっこを繰り返しながら、1980年代のアンダーグラウンドカルチャーを牽引した伝説的エロ雑誌の編集長・末井のエキサイティングな人生を、柄本佑、前田敦子、尾野真千子ら実力派キャストが色付ける。

◎監督:冨永昌敬 ◎出演:柄本佑、前田敦子、三浦透子、峯田和伸、松重豊、村上淳、尾野真千子他

日時:2018年11月16日(金)8:15pm
https://japanesefilmfestival.net/film/dynamite-graffiti

Goodbye, Grandpa!(おじいちゃん、死んじゃったって。)

祖父の死をきっかけに、失業、引きこもり、離婚などさまざまな事情を抱えていた親族が本音をぶつけ合う、愚かで愛おしい家族のこれからの物語。現代の家族のあり方と独自の死生観を、「ソフトバンク」をはじめ数々のヒットコマーシャルを手掛ける森ガキ侑大監督が、「九州の小京都」熊本県人吉市の田園風景を活かした映像美で訴える。

◎監督:森ガキ侑大 ◎出演:岸井ゆきの、岩松了、美保純、岡山天音、水野美紀、三石研他

日時:2018年11月24日(土)6:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/goodbye-grandpa

Killing(斬、)

海外からも高い評価を受ける塚本晋也監督(「野火」「六月の蛇」)が監督、出演、脚本、撮影、編集、製作を務めた完全オリジナルによる初時代劇作品。開国か否かで大きく揺れ動く幕末の時代、人を斬ることに苦悩する一人の侍と彼に関わる人々を通して、生と暴力の本質に迫る。日本映画界を牽引する俳優・池松壮亮と蒼井優が共演。日本での全国公開に先駆けて、今回の日本映画祭でのシドニー上映が予定されている。

◎監督:塚本晋也 ◎出演:池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也他

日時:2018年11月17日(土)8:45pm|24日(土)8:45pm
https://japanesefilmfestival.net/film/killing

Love At Least(生きてるだけで、愛。)

若手実力派の趣里と菅田将暉が、「愛することにも愛されることにも不器用で関係が成就する前に自ら壊してしまうような女」と、「他人と距離を保つことで傷つきも傷つけもしないけれどすべてをあきらめているような男」2人の現代的でエモーショナルなラブストーリーを、確かな実存を感じさせる演技でスクリーンに映す。原作は、芥川賞作家・本谷有希子の同名小説。

◎監督:関根光才 ◎出演:趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美他

日時:2018年11月25日(日)4:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/love-at-least

MIXED DOUBLES(ミックス。)

ドラマ「リーガルハイ」シリーズでタッグを組んだ人気脚本家・古沢良太と監督・石川淳一が、本作では新垣結衣と瑛太をW主演に迎え、卓球を題材にしたオリジナルロマンティックコメディに挑む。不器用で欠点だらけの登場人物たちが、卓球の男女混合ダブルスを通じて小さな奇跡を起こす、恋と人生の再生物語。超豪華キャストのほかに、石川佳純、伊藤美誠らプロの卓球選手も登場する。

◎監督:石川惇一 ◎出演:新垣結衣、瑛太、広末涼子、瀬戸康司、永野芽郁、佐野勇斗他

日時:2018年11月21日(水)6:00pm|25日(日)1:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/mixed-doubles

My Friend ‘A’(友罪)

「64 ロクヨン」の瀬々敬久監督が、あえて少年犯罪の加害者側視点に寄り添い、罪に囚われても生きていく人間そのものの姿に向き合った意欲作。史上最難関の役に身を投じた生田斗真と瑛太のW主演に加え、監督からの信頼も厚い佐藤浩市、夏帆、山本美月らキャストそれぞれも秘密や罪を抱える重厚な役とテーマに挑んだ。原作はミステリー作家・薬丸岳の同名ベストセラー小説。

◎監督:瀬々敬久 ◎出演:生田斗真、瑛太、夏帆、山本美月、富田靖子他

日時:2018年11月17日(土)5:35pm|21日(水)8:15pm
https://japanesefilmfestival.net/film/my-friend-a

Night is Short, Walk on Girl(夜は短し歩けよ乙女)

人気作家・森見登美彦の京都を舞台にしたファンタジックな同名恋愛小説をアニメーション映画化。第41回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞を受賞。クラブの後輩である黒髪の乙女(声・花澤香菜)と、珍事件に巻き込まれながらも外堀を埋めるばかりでなかなか彼女との関係が発展しない先輩(声・星野源)2人の恋の行方は……?

◎監督:湯浅政明 ◎声:星野源、花澤香菜他

日時:2018年11月18日(日)4:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/night-is-short-walk-on-girl

Rainbow Days(虹色デイズ)

少女漫画では珍しい男子高校生を主人公に据えた水野美波の人気青春コミック「虹色デイズ」を、「荒川アンダーザブリッジ」の飯塚建監督によって実写映画化。これまでの少女漫画原作とは違う、男子高校生4人組の群像劇を描きながらも、同級生への恋心と卒業に向けた未来に揺れ動くリアルな感覚と輝きを活写した青春ドラマ。

◎監督:飯塚建 ◎出演:佐野玲於、中川大志、高杉真宙、横浜流星、吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希他

日時:2018年11月25日(日)11:30am
https://japanesefilmfestival.net/film/rainbow-days

Ramen Shop(ラーメン・テー)

シンガポール、日本、フランスの合作で、日本とシンガポール両国のソウルフード(ラーメンとバクテー)を題材にしたヒューマンドラマ。アジアを代表する監督の1人として知られるエリック・クー監督がメガホンをとり、主演の斎藤工をはじめ松田聖子、別所哲也、伊原剛志、シンガポールからはマーク・リー、ジネット・アウが参加。数々の海外映画祭に正式招待されており、同映画祭でも日本での劇場公開前にシドニー上映が予定されている。

◎監督:エリック・クー ◎出演:斎藤工、松田聖子、ジェネット・アウ、伊原剛志、別所哲也、マーク・リー他

日時:2018年11月17日(土)1:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/ramen-shop

River’s Edge(リバーズ・エッジ)– スペシャルゲストQ&A

岡崎京子の伝説的名作となった同名漫画を、若手俳優の中でそれぞれ圧倒的な存在感を放つ二階堂ふみ、吉沢亮の出演で映画化。さらに原作者・岡崎との交流も深い小沢健二が、物語のラストを爽やかに包み込む主題歌を担当した。河原に放置された死体が繋ぐ若者たちの絆や痛みや叫びを浮き彫りにするエッジ―な衝撃作。

「パレード」「ピンクとグレー」などでも若者の複雑な心情描写に向き合ってきた本作の行定勲監督が、同映画祭上映後のQ&Aセッションに登壇する予定。

◎監督:行定勲 ◎出演:二階堂ふみ、吉沢亮、上杉柊平、SUMIRE他

日時:2018年11月20日(火)6:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/rivers-edge

SUKITA / The Shoot Must Go On(SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬)

デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、寺山修司、忌野清志郎ら時代を駆け抜けた天才たちの一瞬を刻んできた世界的写真家・鋤田正義を追った現在進行形のドキュメンタリー映画。鋤田の創作活動や人生をたどりながら、彼が長年のフォトセッションで信頼関係を築く国内外数々のスターやアーティストたちの核心にも迫る刺激的な115分。

◎監督:相原裕美 ◎出演:鋤田正義他

日時:2018年11月18日(日)6:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/sukita

Summer Blooms(四月の永い夢)

詩人やエッセイストとしても活動し、文学的背景を武器に持つ新鋭・中川龍太郎が監督、脚本を手がけ、親友の死という自身の実体験を踏まえながら、3年前に恋人をなくした主人公・滝本初海(朝倉あき)の喪失感から緩やかに開放されていく日々を紡ぐ。第39回モスクワ国際映画祭で邦画史上初のダブル受賞を達成。

◎監督:中川龍太郎 ◎出演:朝倉あき、三浦貴大、川崎ゆり子、高橋由美子、青柳文子、森次晃嗣、志賀廣太郎、高橋惠子他

日時:2018年11月17日(土)11:00am
https://japanesefilmfestival.net/film/summer-blooms

Tampopo(タンポポ)

「お葬式」「マルサの女」シリーズの伊丹十三監督、脚本による1985年劇場公開のフードコメディ映画。長距離トラック運転手のゴロー(山崎努)とガン(渡辺謙)が、未亡人・タンポポ(宮本信子)のラーメン屋を立て直す物語。「ラーメン・ウエスタン」を称したクラシカルな伊丹映画が、オーストラリアの地で4Kデジタルリマスター版として生まれ変わる。

◎監督:伊丹十三 ◎出演:山崎努、宮本信子、役所広司、大滝秀治他

日時:2018年11月17日(土)6:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/tampopo

The 8-Year Engagement(8年越しの花嫁 奇跡の実話)

結婚の3カ月前、意識不明となった花嫁・麻衣を8年間待ち続けた新郎・尚志の奇跡の実話を、それぞれ土屋太鳳と佐藤健が3年ぶりの共演で映画化。ドキュメンタリーの演出経験もある瀬々敬久がメガホンをとり、生々しいほどのリアリティと深い人間描写で、よくある実話を基にした難病モノとは一線を画す、究極の愛を体現した作品に昇華している。

◎監督:瀬々敬久 ◎出演:佐藤健、土屋太鳳、北村一輝、浜野謙太、中村ゆり、堀部圭亮、古館寛治他

日時:2018年11月18日(日)12:00pm|23日(金)6:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-8-year-engagement

The Blood of Wolves(孤狼の血)

今年6月のシドニー・フィルムフェスティバルにも日本映画を代表する1作として出品され、大きな反響があったバイオレンス作。第69回日本推理作家協会賞に輝いた柚月裕子の同名原作を白石和彌監督で映画化。広島の架空都市・呉原を舞台に「刑事」「ヤクザ」「女」それぞれが生き残りをかけて戦う生き様を、役所広司をはじめ松坂桃李、江口洋介、真木よう子ら日本屈指の俳優陣による圧倒的熱量で表現する。

◎監督:白石和彌 ◎出演:役所広司, 松坂桃李, 真木よう子, 中村獅童, 竹野内豊, ピエール瀧, 石橋蓮司, 江口洋介他

日時:2018年11月23日(金)8:45pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-blood-of-wolves

The Chrysanthemum and the Guillotine(菊とギロチン)

ベルリン国際映画祭で高い評価を得た巨編「ヘヴンズストーリー」から8年、瀬々敬久監督による完全オリジナルの青春アナーキー群像劇。関東大震災直後の日本、かつて実際に全国で興行していた「女相撲」の一座と、実在したアナキスト・グループ「ギロチン社」の青年たちの、自由を求めた闘いの物語。時代の波に翻弄されながらも、もがく大正時代の若者たちを、木竜麻生、東出昌大、寛一郎ら個性派キャストがエネルギッシュに演じる。

◎監督:瀬々敬久 ◎出演:木竜麻生、東出昌大、寛一郎、韓英恵他

日時:2018年11月18日(日)12:20pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-chrysanthemum-and-the-guillotine

The Crimes That Bind(祈りの幕が下りる時)

2010年に連続ドラマとしてスタートした阿部寛主演、東野圭吾原作による「新参者」シリーズの完結編。東京都葛飾区小菅のアパートで起こった殺人事件を捜査するうちに、これまで明かされることがなかった阿部演じる刑事・加賀恭一郎自身の謎も明らかとなる。「半沢直樹」など数々のヒットドラマを手がける福澤克雄がシリーズ初監督を務め、今作のヒロイン松嶋菜々子のほか、溝端淳平、田中麗奈ら常連キャストも集結。

◎監督:福澤克雄 ◎出演:阿部寛、松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、山崎努他

日時:2018年11月24日(土)1:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-crimes-that-bind-%E7%A5%88%E3%82%8A%E3%81%AE%E5%B9%95%E3%81%8C%E4%B8%8B%E3%82%8A%E3%82%8B%E6%99%82

The Scythian Lamb(羊の木)

山上たつひこ原作・いがらしみきお作画の同名漫画を、「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が完全オリジナルの結末を描き加え実写映画化したヒューマンミステリー。平穏な日常に割り込んできた新住民6人は、全員元殺人犯だった。彼らの受け入れを担当する市役所職員・月末を錦戸亮、月末の同級生・文を木村文乃、元殺人犯役に北村一輝、優香、市川実日子、水沢紳吾、田中泯、松田龍平らが顔を合わせる。

◎監督:吉田大八 ◎出演:錦戸亮、木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾他

日時:2018年11月18日(日)8:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-scythian-lamb

The Third Murder(三度目の殺人)

2018年度の日本アカデミー賞6部門で最優秀賞を受賞した本作は、「万引き家族」の是枝裕和監督が、1年以上にわたる弁護士への取材を経て書き上げたオリジナル脚本による法廷心理サスペンス。殺人の容疑で起訴された前科者・三隅(役所広司)の弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、三隅と被害者の娘・咲江(広瀬すず)との接点を明らかにするにつれ、慟哭の真実に辿り着く。

◎監督:是枝裕和 ◎出演:福山雅治、役所広司、広瀬すず他

日時:2018年11月22日(木)7:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-third-murder

The Travelling Cat Chronicles(旅猫リポート)

世界17か国で翻訳されている有川浩の同名ベストセラー小説を、福士蒼汰を主演に迎え実写映画化。車に轢かれ大けがを負ったことをきっかけに、青年・悟(福士蒼汰)と家族となった元野良猫のナナ(声・高畑充希)。ある事情から、悟は愛猫ナナの新しい飼い主を探す最初で最後の旅に出るのだが……。

◎監督:三木康一郎 ◎出演:福士蒼汰、高畑充希他

日時:2018年11月25日(日)1:45pm
https://japanesefilmfestival.net/film/the-travelling-cat-chronicles

Thicker than Water(犬猿)

「ヒメアノ~ル」の𠮷田恵輔がオリジナル脚本・監督を手がけ、性格も見た目も正反対な2組の兄弟と姉妹の犬猿のバトルを描いた新感覚ヒューマンドラマ。近しい存在だからこそ抱く羨望、嫉妬、愛憎といった複雑な感情と兄弟姉妹という単純にはいかない関係性を、窪田正孝、新井浩文、江上敬子(ニッチェ)、筧美和子ら豪華でユニークなキャストが演じる。

◎監督:𠮷田恵輔 ◎出演:窪田正孝、新井浩文、江上敬子、筧美和子他

日時:2018年11月17日(土)3:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/thicker-than-water

We Make Antiques!(嘘八百)

千利休を生んだ茶の湯の聖地大阪・堺を舞台に、「幻の利休の茶器」をめぐって、不運をつかまされた目利き古物商・小池則夫(中井貴一)と腕の立つ陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)が、一攫千金を狙った大騒動を引き起こすコメディドラマ。「百円の恋」の監督・武正晴と脚本・足立紳が再タッグを組み、堺親善大使を務める脚本家・今井雅子も参加。

◎監督:武正晴 ◎出演:中井貴一、佐々木蔵之介、友近、森川葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫他

日時:2018年11月18日(日)4:15pm|24日(土)4:00pm
https://japanesefilmfestival.net/film/we-make-antiques

Wilderness(あゝ荒野)

寺山修司原作の「あゝ、荒野」を、本作で2018年度日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した菅田将暉と「息もできない」のヤン・イクチュンのW主演で実写映画化。ボクシングを通して心の空白を埋めようともがきながら生きる新次とバリカンは、やがて逃れることのできないある宿命に直面する。同映画祭では、20分の休憩を挟み、前編後編からなる本作の全編(304分)を上映予定。

◎監督:岸善幸 ◎出演:菅田将暉、ヤン・イクチュン、ユースケ・サンタマリア他

日時:2018年11月24日(土)12:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/wilderness

Yakiniku Dragon(焼肉ドラゴン)

数々の演劇賞を総なめにした2008年初演の舞台では作・演出を手がけ、映画界においては一流の脚本家である鄭義信が本作で長編映画初監督を務める。万国博覧会が開催された昭和45年、小さな焼肉屋を営む夫婦は3姉妹と長男1人の6人家族に、次女の旦那・哲男を加え常に明るく逞しく生きていたが、次第に大きな時代の波に飲み込まれる。3姉妹を真木よう子、井上真央、桜庭みなみ、哲男を大泉洋がそれぞれ演じる。

◎監督:鄭義信 ◎出演:真木よう子、井上真央、大泉洋、桜庭ななみ、大谷亮平、ハン・ドンギュ、イム・ヒチョル他

日時:2018年11月17日(土)3:00pm|23日(金)8:30pm
https://japanesefilmfestival.net/film/yakiniku-dragon

「Japanese Film Festival 2018 日本映画祭」イベント情報詳細

是枝監督による「Shoplifters(万引き家族)」が2018年度のカンヌ国際映画祭最高賞にあたるパルムドールを受賞し、国外の映画祭においても日本映画の存在感が増している今日。日本文化への理解も深いオーストラリアで2018年に国内劇場公開されたばかりの最新作や、新たな試みに満ちた野心作を鑑賞できるこの機会に、海外での邦画の盛り上がりを体感してみは?

 

JAMS.TV公式ブロガー:村上紗英
東京都出身。高校卒業後、来豪。現在はUTS(シドニー工科大学)でメディア学を専攻し、文化や音声・映像技術を学ぶ。自他共に認める文学フェチで、文芸誌・小説・雑誌など、ジャンルを問わずボーダレスに書誌を読み漁るのが日課。現役大学生ならではの視点で、シドニーの現在(いま)を伝えるライターとして活動中。

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