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岐阜県が日本酒商談会を開催!「岐阜県の名酒」5社が集結

「清流の国ぎふ」が「Discover Gifu Sake From the Heartland of Japan」と題した日本酒商談会を911日(水)シドニー市内にある「Tokyo Laundry」にて開催した。岐阜県が日本酒に特化した商談会を開催するのは今回が初めて。

岐阜県の日本酒の魅力をシドニーの方々に知ってもうことを目的とした今回の商談会には、岐阜県各地から「岐阜県の名酒」にも認定されている5つの酒造業者を迎え、シドニーを代表するレストラン関係者や酒関連のニュースを発信するメディア、ボトルショップのバイヤーなどが集まり、合計20種類もの日本酒が振る舞われた。

三輪酒造の「純米にごり白川郷」、小町酒造の「長良川」、蔵元やまだの「玉柏」、岩村醸造の「女城主」や、天領酒造の「天領」など。それぞれ自慢の日本酒を持ち寄り、参加者に披露した。シドニーで開かれる岐阜県の日本酒に特化した商談会は今回が初ということもあり、シドニー初お目見えの酒造業者もいくつか見られた。

岐阜県は、北アルプスや白山、恵那山など名峰に囲まれた水源豊かな地域として知られ、その名峰からの雪解け水が、地層を流れる間にろ過され、良質な伏流水となり、酒造りには欠かすことのできない「おいしい水」となる。地域によって天候や水圏も全く違うため、それぞれの地域で個性の違った日本酒が味わえるのが特徴だ。

試飲会では、参加者一人ひとりに「岐阜の地酒に酔う」と書かれたおちょこが配られ、参加者は、おちょこ片手に酒造一つひとつを周り、おちょこにお酒を注いでもらうという伝統的な飲み方を楽しんでいた様子。「どの料理と合わせるのが一番美味しいのか」などの質問が飛び交い、日本酒の作り方やそれぞれの味の特徴などを説明する酒造業者とおちょこ片手に熱心に試飲する参加者の熱気で溢れるイベントとなった。

今回の商談会では、オーストラリア人関係者の参加が目立ち、酒類取扱業者が熱心に情報収集する姿が印象に残った。今後オーストラリアのレストランや酒屋で岐阜県の日本酒を目にすることに期待したい。

商談会に参加した方々のコメント

「三輪酒造」三輪研二社長

すごく有意義な時間を過ごせました。ある程度日本酒について知っておられる方が多く、いろいろなお話ができました。オーストラリアでは透き通った一般的な日本酒は既に売っていますが、当社の「にごり酒」は名前の通り濁っているので、その珍しさからか、皆さん楽しそうに飲んでおられましたね。今回の商談会を通して、それぞれの日本酒が持つ「個性」が今後海外で展開していく際に重要になってくると感じました。お客さまの記憶に残るお酒でないと飲んでも忘れちゃうんですよね。味であってもパッケージであっても良いし、銘柄の名前であっても良い。記憶に残るということが重要であると思いました。

「小町酒造」金武直歩社長

お酒の個性をどう表していくかが重要であると感じました。参加者の方に聞かれたのは「隣の蔵とどう違うの?」という質問。そこを明確に説明できないといけないと思います。もうひとつは海外の料理との相性なども把握しておくこと。私たちの知っている「合う料理」とこちらの人が知りたい「合う料理」は当然違うはずなので、そこを調べて答えられるようにしたいと思います。多国籍なレストランや料理が山ほどあると考えると、日本と違ったお酒の飲み方や、ペアリングの提案をできるのではないかと思っています。オーストラリアの日本酒市場はまだまだこれから。今回の商談会のように、いろいろな人と繋がれる機会があるので、これからの展開を期待しております。

「岐阜県商工労働部観光国際局海外戦略推進課」横山路子氏

岐阜県は海抜0メートルから3000メートルの山脈まで持っていて、水がものすごく綺麗な土地なんです。水圏によって蔵ごとに味が違ってくるのが特徴です。飛騨地方、美濃地方と地方が分かれており、気候もまったく違います。県内だけでも桜の開花時期が1カ月ずれるほど。今回出展している酒蔵さんも、皆さん地方はバラバラです。水圏だけでなく、仕込み方やこだわりも違うので、それぞれの味わいがあります。岐阜県のお酒だけ、観光だけ、食だけ、というよりも、岐阜県全体の魅力をオーストラリアの人にアピールし「こんな綺麗な場所でできたお酒なんだよ」ということで広めていきたいと思っております。

THE OAK BARREL」インポーター Olivia Dimeski

シドニーはさまざまな文化が入り混じる多国籍な都市です。ここに住む人たちは新しいものに対して積極的にトライします。そのため、「日本の酒」はオーストラリアでも人気になってきていると思います。シドニーには日本食レストランがたくさんあり、各店舗がさまざまな種類の酒を提供しているため、それも酒が人気なってきている理由だと思います。私が働くOAK BARRELでも、今後は「日本酒」を積極的に取り扱っていきたいと考えています。ですので、このようなイベントに来て、実際にお酒を試せるだけでなく、造り手に直接会って話を聞けるのはとても貴重な経験です。ポートフォリオを見るだけで判断するよりも、こうやって実際に試した方が、どんな酒なのか知ることができ、売りやすくなりますし、生産者も安心して任せてくれると思います。

Quay RestaurantEva Krenkova

海外では日本酒はとても強い味がする、と思っている人が多いと思います。まずは、そうではないということを知ってもらうのが大切だと思います。発酵させて作られていることや、お米から作られていることなど、日本人にとっては当たり前のことも海外ではまだ知らない人が多いです。日本酒の材料や、造られる工程などをきちんと説明することで、もっと日本酒の良さをアピールできると思います。以前私が働いていたロンドンのお店では、「日本酒は強すぎる」との声も多かったですが、日本酒がどういうものなのかを説明すると、そのありがたみを分かってくれる人が多かったです。シドニーは、アジア人の人口が多いので、これからますます日本酒の市場が拡大していくのではないでしょうか。

文・取材:濱田紗衣

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