前回のブログでは、
日本とシドニーでの賃貸生活における考え方の違いについてご紹介しました。
今回はその中でも、特に大切な「
報告と記録の習慣」について、
具体例を交えながらお話しします。
● 「多少壊れているけど、使えるからいいか!」が危ない理由
少しグラグラするドアノブや、レールが少し外れているクローゼット。
まだ使えるからと何も言わずに放置していると、それが後々トラブルの元になることがあります。
- 悪化してしまった場合、「テナントの責任」とみなされ、修理費を請求されるケースも
- 本来なら経年劣化や偶発的な故障として処理できたものが、「過失」と判断されてしまうことも
● 「どうしてそうなったか」を説明できるのは、自分の記録だけ
退去時によく問題になるのは、「この傷や不具合はいつから、どのようにして発生したのか?」という点です。ここで重要になるのが、日々の経過報告と記録です。
例1)ドアノブが少しずつ緩んでいた
メールで報告していれば、定期インスペクション時に管理会社が確認し、修理するかどうかは大家の判断になります。
何も言わなければ、退去後に「使い方が雑だったのでは?」と責任を問われることがあります。
例2)ワードローブ引き出しのレールが外れやすい
入居直後の写真で状態を残しておき、さらに悪化が見られたら経過報告。
これにより、「もともと不具合があった」ことが明確になり、経年劣化として処理される可能性が高まります。
例3)シャワーのヘッドに錆が発生してきた
入居後に徐々に現れたもので、健康面への影響も考えられることを報告すれば、オーナー判断で交換されることもあります。
例4)シンクに髪の毛のような筋が入り、それがひびのように広がってきた
物を落としたわけではないこと、最初は線だったことを報告していれば、経年劣化として扱われやすいです。
一方で、報告がなければ「何か落としたのでは?」「乱暴に使ったのでは?」と疑われ、テナント負担になることもあります。
きちんと報告していれば、修理費はオーナー負担、または問題にならずに済むケースがほとんどです。
● 「何も文句を言わないテナント」が常に良いとは限らない
実は、管理会社にとっては何も連絡してこないテナントは“手がかからない”存在です。
しかし、オーナーにとっては、不具合をきちんと報告し、自分の財産を大切に守ってくれる人こそ信頼に値するのです。
● 管理会社には“しつこいくらい”がちょうどいい
- 担当者は一人で100軒以上の管理物件を抱えているのが普通
- 1回のメールでは忘れられてしまうことも珍しくない
だからこそ、
「修理してもらえるまで何度でも連絡する」
「問題が大きくなる前に報告する」
この姿勢が、自分の責任を守り、結果としてスムーズな退去にもつながります。
● まとめ
- 「多少不具合があっても使えるから大丈夫」の自己判断は危険
- 報告と記録は、自分を守るための最善の方法
- 管理会社とオーナー、それぞれの視点を理解して行動することがカギ
田中不動産(TANAKA REALTY)

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