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元オリンピック・メダリスト Michael Klim氏 インタビュー

 

【プロフィール】

Michael Klim

1977年ポーランド生まれ、メルボルン育ち。1994年のCommonwealth Gamesで初めてオーストラリア代表に選出され、学生だった1996年にアテネ・オリンピック代表として出場し、200mフリースタイルで世界ランキング1位となる。2007年の世界選手権ではリレー種目に出場し優勝するが、その年の6月27日に世界チャンピオンとして引退。キャリアを通して多くの世界記録を樹立し、現在もオーストラリア水泳界の伝説として一目置かれる存在。

オリンピック選手として活躍後、現在は既にリタイヤされたのですか?

はい、ナショナル・チームの一員として1993年よりキャリアをスタートし、2007年にリタイヤしました。14年間のキャリアで3度のオリンピック(1996年アトランタ、2000年シドニー、2004年アテネ)に参加しました。

どの種目を専門にされていたのですか?

フリー・スタイルとバタフライを専門にしていました。距離は100mと200mです。(その他リレー・メンバーとしても活躍されています。)

オリンピックでのメダルは合計何個獲得されたのですか?

2つの金メダルと3つの銀メダル、1つの銅メダルを獲得しました。(世界選手権では通算7つの金メダル、2個の銀メダルと銅メダルを獲得されています。)

 

現在は水泳の指導をされているのですか?

そうですね。今は2つのビジネスを手掛けています。一つは2ヶ所のスイミング・スクールで子供たちに教えています。その他にも水泳関連のプロダクトをプロデュースもしていますし、多くのチャリティにも参加しています。参加する多くのチャリティは水泳に関連したチャリティです。

こういったチャリティ・イベント(24Hour Mega Swim)についてどのように思われますか?

とても素晴らしくで、ユニークですよね。24時間泳ぎ続けるんですよ! そして寄付をするということはとても大切なことです。MS(※)という病気はとてもデリケートな病気です。オーストラリアでは重病患者をサポートすることに非常に多くの取り組みがなされていますし、このイベントはとても素晴らしいと思います。

その上、ここ(Melbourne Sports and Aquatic Centre)は私の“ホーム”でもあります。多くの時間をここで過ごしてきました。ここで水泳の練習をしていたので、特別な思い入れがあります。

 

オーストラリアはもちろん水泳強豪国ですが、日本も水泳強豪国でもあります。日本の水泳チーム、あるいは日本の水泳シーンはどのように見られていますか?

オーストラリアと日本の水泳チームは、いつもお互いをサポートしていますね。そして常にオリンピック・レベル、あるいは世界選手権レベルでお互いに良いレースを繰り広げてきています。競技人口はやはりアメリカと比較するとオーストラリアも日本もそれほど大きなものではないので、お互いに助け合っています。アメリカなんてすごく大きいですよね(笑)。北島(康介)選手はとても素晴らしい選手だと思いますよ。

日本の水泳選手のライバルは誰でしたか?

特にライバルはいませんでした。でも山本(貴司)選手とはよくレースをともにしました。彼とは数年前メルボルンで見かけましたが(2007年世界水泳メルボルン)、それ以来会っていませんね(笑)。(ライバルは)山本選手かな?

キャリアの中で一番大変なことは何でしたか?

そうですね。コンディションを常に整えていることはとても大変です。いろいろありますが、怪我が一番大変でした。怪我のために厳しい選択を迫られたこともありました。(慢性的な背中と肩の怪我のため2002 年Commonwealth games 、パン・パシフィック水泳選手権、2003年世界選手権を棄権しています。)

 

現在は水泳の指導員として子供たちを教えていらっしゃいますが、子供たちは元オリンピック選手から教えてもらってハッピーですね。

そうですね。オーストラリアでは日本でいうところの野球のような感覚のスポーツですよね。そういった意味でも子供たちが水泳を習って、泳ぎ方を知ることはとても大切なことだと思いますよ。

ユーザーあるいは、将来素晴らしい水泳選手になりたいと思っている子供たちに向けてメッセージをお願いします。

水泳はとても多くのスキルを要しますが、何歳になっても続けることができるスポーツです。そしてとても楽しいスポーツでもありますし、そうですね…、Keep swimming!!

※MS(多発性硬化症: Multiple Sclerosis)

中枢性脱髄疾患の一つで、脳、脊髄、視神経などに病変が起こり、多彩な神経症状が再発と寛解を繰り返す疾患。日本では特定疾患に認定されている指定難病。若い人のほうが発症しやすく、罹患のピークは30歳頃であり、約80%が50歳までに発症する。男女比では女性のほうが多い。原因は未だ特定されておらず、遺伝、自己免疫、ウイルスなどの感染の可能性が高いとされている。患者によって症状が異なり、視力低下、しびれ感、感覚低下、手足の脱力や歩行障害、しゃべりにくさや飲み込みにくさ、複視、排尿障害がよくみられる症状としてあげられる。

◇Milk Skincare

URL: http://www.milkskincare.com/

Michael Klim氏が手掛ける男性用のスキンケア製品。水泳後の肌のコンディションが気になり、いろいろ試したが合うものがなかったため自ら開発。天然の海藻類を使用し、男性でも気軽に使いやすい。上記サイト、またはMyerで入手できる。

 突然のインタビューのリクエストに「いいですよ。」と気軽に応じていただきました。恥ずかしながらKlim氏のキャリアを全く知らず、そのことをインタビュー前に伝えると「No worries.」。とても気さくな人柄に感謝です。泳ぐ姿はやはり他の参加者とまったく違い、人の目を惹きつけます。初日も2日目もしっかりと泳がれていました。

 また今回参加した24Hour Mega Swimはオーストラリア各地で開催されています。主催者チームに参加させていただき、とても充実した週末を過ごさせていただきました。微力ながらもチームのお役に立てたことが非常に嬉しいです。オーストラリアではチャリティ・イベントが数え切れないほど開催されています。是非皆様も参加されてはいかがでしょうか?

  Mega Swim

URL: http://www.megaswim.com/  

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