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シドニー工科大学にて第4回全豪日本語教育シンポジウムが開催


写真:Anne de Kretser氏

国際交流基金シドニー日本文化センターとモナッシュ日本語教育センターの共催による「第4回全豪日本語教育シンポジウム(National Symposium on Japanese language education/以下NSJLE)」が、11月2日(金)と3日(土)の2日間、シドニー工科大学にて開催された。

NSJLEは、初等教育から大学まで全ての日本語教育段階に関わる教育者をはじめとした関係者に、オーストラリア全土における日本語教育の問題を共有し、ネットワークを広げる場を提供する目的で2012年に始まり、以降隔年で開催されるシンポジウムとして多くの参加者を集めている。

2018年度のテーマは、日本語学習者の増加(Bigger)、多様で革新的なプログラムの提供(Broader)、日本語学習者を支援する教育者のスキルと教育システムの向上(Better)の3点。ICT教育やバイリンガルプログラムといった幅広いトピックに関する40以上の講義が2日間を通して実施され、登壇者と参加者の間で熱心なディスカッションが交わされた。


写真:Anne de Kretser氏

モナッシュ日本語教育センターのディレクターを務めるAnne de Kretser氏は、日本語学習を広めたいオーストラリアの初等、中等教育段階に関わる教育者に向け、モナッシュ日本語教育センターによる教材ビデオを紹介。生徒の将来も見据えた実践的な日本語教育の必要性を訴えた。


写真:Masae Uekusa氏

Upway South Primary SchoolからMasae Uekusa氏が登壇した講義「オーストラリアと日本の子どもたちをつなぐテレコラボレーションプロジェクト」では、SNSを活用した日本の児童の言語交流と異文化間交流のモデル事例を発表した。オンラインコミュニケーション活動を導入した革新的な同プロジェクトに関心を寄せている参加者は多く、積極的に質問を投げかけている様子が印象的だった。


写真左:Kathleen Duquemin氏 / 写真右:Cynthia Dodd氏

そのほか、Kathleen Duquemin氏による手話を使った日本語教育プロジェクトやCynthia Dodd氏による中等教育を受け持つ教師向けの講義など実施された。

2日(金)の各発表者によるプレゼンテーションの後には、シドニーのコックルベイ・ワーフにてシンポジウム・ディナー(夕食会)も開催された模様。名店「SOKYO」を手掛けた米国出身の日系シェフ・チェイス小島氏や、デジャヴ酒カンパニー(Deja Vu Sake Company)の落合雪乃氏がゲストスピーカーとして招かれ酒セミナーを開催するなど、日本語を通じた交流の場としても盛り上がりをみせた。

 

取材:岩瀬、村上
写真/文:村上

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