
「もう少しオーストラリアに長くいたい」
「ワーキングホリデーの後も、できればオーストラリアでの生活を続けたい」
そんな理由から、専門学校への進学を考える方もいるのではないでしょうか。
専門学校への進学を考えるとき、まず気になるのが「入学するためには、どのくらいの英語力が必要なのか」ということで、英語力を確認することかと思います。
ただ、ここで一つ知っておきたいのが、専門学校に入学できる英語力があれば、その先も十分とは限らないということです。
専門学校を卒業した後には、卒業生ビザ(485)を利用したり、その後に雇用主スポンサーによる就労ビザ(482)、さらに雇用主指名永住ビザ(186)を検討したりすることがあるかもしれません。
その場合、それぞれの段階で英語力が求められます。
つまり、今は「とにかく長くオーストラリアにいたい」という目的で専門学校を考えている方も、専門学校に入る時点から、その先のビザで必要になる英語力を少し意識しておくことが大切です。
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専門学校の入学条件は、学校やコースによって異なります。
例えば、IELTS 5.5前後を一つの目安としているコースもあれば、6.0以上を求めるコースもあります。
また、学校独自の英語テストを受けたり、指定された英語コースを修了したりすることで入学できる場合もあります。
そのため、
「専門学校に入学できる英語力」
は、まず最初に確認する必要があります。
しかし、ここで注意したいのが、
「入学できる英語力」=「卒業後のビザに必要な英語力」
ではないということです。
専門学校に入学した時点では問題がなくても、仮に、卒業後に申請するビザによっては、更に高い英語力が必要になる場合があります。
専門学校からその先を考える場合、英語力についても一度整理しておきましょう。
IELTSを例にすると、現在の主な基準は次のようになります。
| 段階 | IELTSの目安 |
| 専門学校 | 5.5~7.0 ※学校・コースによって異なる |
| 学生ビザ(Subclass 500) | 原則6.0※ |
| 卒業生ビザ(Subclass 485) | Overall 6.5、各技能5.5以上 |
| 就労ビザ(Subclass 482) | 各技能5.0以上※ |
| 雇用主指名永住ビザ(Subclass 186 TRT) | 各技能6.0以上 |
※学生ビザでは、2025年8月7日以降に受験したIELTSについて、基本はOverall 6.0です。ただし、一定期間のELICOSなどを組み合わせる場合には、5.5または5.0が基準となるケースもあります。
また、就労ビザ(Subclass 482)のCore Skills streamでは、IELTSの場合、現在はListening・Reading・Writing・Speakingの各5.0が一つの基準です。
そして、ここで特に注目したいのが卒業生ビザ(485)です。
専門学校卒業後に利用を検討する方がいる卒業生ビザ(485)のPost-Vocational Education Work streamでは、現在、IELTS の場合、
Overall 6.5
+
各技能5.5以上
が英語力の基準となっています。
一方、就労ビザ(482)のCore Skills streamでは、IELTS各技能5.0が基準です。
そのため、数字だけを見ると、
482:各技能5.0 < 485:Overall 6.5・各技能5.5
となります。
ここは、これから専門学校への進学を考える方にとって意外に感じるかもしれません。
「将来的には482を目指せばいいから、英語は5.0くらいあればいい」
と考えていても、その前に485を利用するのであれば、485の段階でより高い英語力が必要になります。
もちろん、すべての人が485を利用するわけではありませんが、ただ、専門学校卒業後に485を利用してオーストラリアで職務経験を積み上げ、その後に雇用主スポンサーによる就労ビザを検討するのであれば、485で必要となる英語力を早い段階から意識しておくことが大切です。

ここが今回の記事で特にお伝えしたいポイントです。
「自分は永住権を目指しているわけではない」
「まずはオーストラリアにもう少し長くいたいだけ」
という方もいると思います。
それ自体は、専門学校を検討する理由の一つです。
例えば、ワーキングホリデーの後に専門学校へ進学することで、学生ビザで引き続きオーストラリアに滞在するという選択肢があります。
その段階では、
「まずは専門学校に入学して、もう少しオーストラリアにいたい」
という目的でも構いません。
ただ、実際に専門学校で学び始めると、
「せっかくなら卒業後もしばらくオーストラリアで働きたい」
「卒業後のビザも考えてみたい」
「できれば将来的にスポンサー企業で働くことも考えたい」
と、考え方が変わることもあります。
そうなったときに、英語力が足りないために次の選択肢が狭くなってしまうことは避けたいところです。
だからこそ、最初から永住権を目指していなくても、専門学校に進学する段階で「その先の可能性」まで少しだけ考えておくことには意味があります。
例えば、専門学校からその先を考える場合、次のような流れがあります。
専門学校に進学
↓
専門学校を卒業
↓
卒業生ビザ(485)を検討
↓
関連職種で就労・実務経験を積む
↓
雇用主スポンサーによる就労ビザ(482)を検討
↓
将来的に永住ビザ(186)を目指す
将来的にこのようなキャリアを考える可能性があるのであれば、英語力についても、
「今、専門学校に入れる英語力」
だけではなく、
「その先のビザで必要になる英語力」
から逆算して準備することができます。
例えば、専門学校入学時点でIELTS 5.5程度だったとしても、それで英語学習を終わりにするのではなく、卒業後に485を検討するのであれば、そこから6.5を目標に英語力を伸ばしていく、といった考え方です。

現時点で専門学校の入学条件に英語力が届いていない場合でも、段階的に準備してから専門学校へ進む方法があります。
例えば、
語学学校(ELICOS)
↓
英語力を伸ばす
↓
専門学校
↓
卒業後のビザ・就労を検討
というルートです。
学生ビザ申請の場合でも、前述したように一定の条件のもとで語学学校を組み合わせることにより、英語力に関する基準が変わる場合があります。
ここでも、単に「専門学校に入学できるところまで英語を勉強する」のではなく、その先で必要になる英語力まで考えて、どこまで英語を伸ばすのかを考えておくとよいでしょう。
専門学校への進学を考えるときは、まず「入学できる英語力があるか」を確認することが大切です。
ただ、その先で就職やビザ申請を考える可能性があるなら、そこで必要になる英語力は、専門学校の入学条件とは異なる場合があります。
特に、485・482・186など、将来検討するビザによって求められる英語力には違いがあります。
そのため、「専門学校に入学できる英語力があれば十分」と考えるのではなく、その先でどのような選択肢を考える可能性があるのかも含めて、英語力を準備しておくことが大切です。
最初は「もう少しオーストラリアにいたい」という理由で専門学校への進学を考えていたとしても、在学中に「卒業後もオーストラリアで働きたい」「別のビザも検討したい」と考えが変わることもあります。
将来の方向性がまだ決まっていない段階でも、今の入学条件だけでなく、その先で求められる英語力も知っておくことが、選択肢を残しておくことにつながります。
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