留学情報センターを活用する
学校紹介やホームステイの手配、カウンセリングまで、さまざまなアドバイスや情報を提供し、各種手続きの代行などをしてくれる留学情報センターは、まさに迷える学生の強い味方だ。また、銀行口座開設の説明、携帯電話の契約・販売、日本語インターネットの利用、緊急時の連絡先、荷物の一時預かり、履歴書作成、ビザや就職相談など、幅広くオーストラリア生活をサポートしてくれる。
また、掲示板などでも情報が入手できるので、上手に活用したい。
いろいろな語学学校
語学学校は、私立校と大学やTAFEなどの付属校の2つに大別される。学生ビザで渡豪する場合には、政府登録校のフルタイム・コース受講を義務付けている。万一、学校が経営破綻しても、政府登録校なら授業料の払い戻しや他校への振り替えが法的に保証されるので安
心。学校水準の維持を目的とした業界団体のERICOSや、EAの登録校であるかどうかが、良い語学学校選びのチェックポイントとなる。
主なコースの種類
①一般英語
基本的な英語力向上のためのコースが、「一般英語コース(General English)」。日常生活に必要な文法力、読解力、作文力、コミュニケーション力を身につける。入学の際簡単な試験があり、自分の英語能力に合ったクラスに入る。
②進学準備
大学やTA F E、大学が開講する進学者向けのFoundation Courseに進学を希望する人向けの「準備コース」。
③特定目的
「ビジネス英語コース」や、「ホスピタリティーコース」(観光・サービス産業)など特定のコースを専攻する人向けで、実用英語を学ぶ。最近は、「児童英語教師養成コース」や「日本語教師養成コース」「看護英語コース」などを履修する学生が増えている。また、中学・高校に進学を希望する人向けのコースや、IELTS、TOEFL、ケンブリッジ、TOEICなどの英語検定試験準備コースもある。
授業・コース期間
フルタイム・コースは1週間に25時間程度の授業がある。一学期は短いもので2、3週間から3、4カ月のものまで、学校やコースによりさまざま。英語コースには、年間を通じていつでも入学可能。フルタイム・コースの期間は、通常、4週間〜48週間。ひとつのコースが終了した後も、継続して受講することが可能。また、午前中あるいは、午後のみ、週に数日のパートタイム・コースなどもある。
高等教育機関
TAFE(Technical And Further Education)は公立の教育機関で、日本の職業訓練校に相当。技術専門職を身につける6カ月〜3年のコースのほか、短期間の一般教養・趣味のコースまである。取得資格はDiploma(2〜3年)、Associate Diploma(2年〜)、Advanced Certificate(1年〜)、Certificate(6カ月〜)など。英語力はコースによるが、IELTSの5.0〜5.5ポイント以上が必要。
大学は基本的に二学期制を採用している。取得資格は、学士(Bachelor Degree)、修士(Master)、博士(Doctor)のほか、学士課程よりも短期で基礎を学ぶ Diploma、Associate Diploma、Advanced Certificate、Certificate、学士号取得後に専門分野を実践的に学ぶPostgraduate Diplomaなどがある。入学にはIELTS6.0〜6.5ポイント以上の英語力が必要。
進学準備学年とHSC
中・高校の7学年〜12学年のうち、11・12学年は進学準備学年で、必修科目は英語のみ。大学には入学試験がなく、HSC(Higher school Certificate Examination)という州統一試験が入学試験を兼ね、毎年10〜11月に実施される。11・12学年の評価(2年間に取得した単位数と課題の成績)とHSCの結果を付記した中等教育修了証をもとに州教育委員会がスケーリングして、スコア(偏差値)が出される。大学では専攻コースごとに入学基準となる入学指標UA(I Universities Admission Index)を決めていて、スコアが基準以上なら希望コースに入学できる。
初等教育と中等教育
ニュー・サウス・ウェールズ州の義務教育は6歳〜15歳だが、小学校(Primary School)に併設の準備学年が義務教育のスタートとなる。
準備学年はKindergarten、通称Kindyと呼ばれ、小学校への入学準備が目的で、集団行動や数字の読み方、簡単な読み書きなどを学ぶ。小学校入学は6歳からだが、Kindyは入学年の7月31日までに5歳になる児童が対象。
初等教育はKindyから6学年までを指す。授業は月〜金9:00〜15:00で、年間4学期制。スクールホリデー(学期間休暇)がある。
中等教育(Secondary School)は7学年〜12学年までの一貫教育で、日本の中学・高校にあたる。普通校のほかに、選抜校(Selective High Schools)や専門校(Specialist Schools)の公立校のほか、カソリック系などの私立校がある。
義務教育は15歳(10学年)までだが、生徒の大半は11・12学年に進み、進学準備をする。進学しない生徒は、職能訓練科目のVET(Vocational Educationand Training)を選択することも可能。
就学前教育
保育園(Long Day Care Centre)は、新生児から6歳児を対象に全日保育を行い、希望の曜日で週1〜5日の通園が可能。
家庭保育(Family Day Care Schemes)は、一般家庭で子どもを預かり、新生児から12歳が対象。保育園より融通がきく。
一時託児所(Occasional Care Centre)は新生児から6歳児が対象で、週5日、1時間単位で預けられる。
幼稚園(Preschool)は準備学年(Kindy)の前段階で3〜5歳児が対象。
詳細は、www.schools.nsw.edu.au/gotoschool/preschool/index.php まで。
就学前の乳幼児が親と同伴で遊ぶ場がプレイグループ(Playgroup)。週に1、2回、2時間ほどが一般的。保護者の自主運営で、内容や費用もグループによって異なる。プレイグループ協会(http://playgroupaustralia.org.au/1800-171-882)、区役所、Centrelink、乳幼児健康センターなどで情報が得られる。
TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)は、英語を母語としない人へ英語を教える資格です。12歳以上の英語学…