日系コミュニティ

ポジティブなエネルギーで西日本豪雨被災者をシドニーから支援!

シドニーの留学生やワーキングホリデーメーカーたちが中心となり、西日本豪雨被害支援イベントである「Charity Event for Western-Japan ~Share, Realize, Action~」が、8月30日(木)にウルティモにあるOff Broadway Hotelで開催された。

イベントのコンセプトは「平成30年7月豪雨」からの復興をシドニーから応援しようというもの。豪雨被害はここオーストラリアでも大きく報道され、市街地の被害を映したニュースはショッキングで、多くのオーストラリア在住日本人が遠く離れた日本の故郷のことを思い、無力感に苛まれた。

イベント主催者の山内彩香さんは、日本での学生時代に関東圏出身の学生によって立ち上げた国際協力団体「彩祭」の創設メンバーの一人。これまで、カンボジア農村部でのボランティア活動をはじめとした災害被災地の支援や子どもボランティアなど、国内外で社会貢献活動に精力的に取り組んできた。

山内さんはワーキングホリデーを利用して、シドニーで看護留学をしていた時に、母国の悲惨な現状をニュースで知り、被災者の人々の少しでも明るい未来のために行動を起こす決意。その思いに賛同した全15名のスタッフによって、今回のチャリティーイベントは運営された。

手作り感満載の会場には、彼らの考えに共感した多くの日本人とオーストラリア人たちが集まった。悲観的な空気は無く、「イベントを楽しみ、支援を募る」といった、ポジティブなエネルギーが会場には満ち溢れていた。

メインステージでは、鶏のマスクを被った女性のダンスパフォーマンスや弾き語り、フラッシュモブなどで参加者を楽しませた。チケットに含まれるフードには、日本の屋台の味を知ってもらおうと、お好み焼きやおにぎりが提供された他、書道パフォーマンスのブースなども。参加したオーストラリア人は、日本文化を体験することができた。

今回のチャリティーイベントのために用意された80枚の前売り券は完売。当日はなんと予想を大幅に超える152名の来場があった。チケット料金から経費を差し引いた金額、フードの売り上げ、募金を合計した$2616.85の義援金が集まった。これからは全て「平成30年7月豪雨岡山県災害義援金」に寄付される。

主催者である山内彩香さんはイベントを以下のように振り返った。

「豪雨の被害をニュースで知り、なにかできることはないかと考えました。準備期間は1カ月と短く、日本とは言葉も環境も違い不安もありましたが、日本への思いを乗せ、個々の持つ力を掛け合わせながら、今回の企画を実現させることが出来ました。協力していただいたスタッフの皆さんや弥栄ラーメンさんには感謝の気持ちでいっぱいです。ハプニングもありましたが、予想以上の結果を得ることができたので、今後もこのようなイベントを企画することができたらと考えています」

取材・文:藤野 綾佳

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