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DNAバーコーディングが食品偽装抑止に役立つ?

食品偽装は蔓延しており、その経済的影響の大きさを正確に見積もるのは不可能なほど。なぜなら、それはひっそりと行われ、ほとんどのケースで公衆衛生に危険を及ぼすには至らず、偽装が暴かれることがないからです。

アメリカ保存食品製造業者協会による最近の調査では、食品偽装による、世界の食品産業界における損失額は年間およそ150億米ドルにも達することがわかりました。

 

食料供給においてもグローバル化が進んでいる今日、生産物はより遠くへ、そしてより速く運ばれていきます。つまり、食品偽装も世界中にはびこっている状況なのです。

 

ジュースを例に挙げましょう。着色料や香味・甘味料が加えられたり、水や安価ジュースで薄められたりしている飲み物が、“100%フルーツジュース”として店頭に並んでいるかもしれません。

また、ブドウ糖果糖液糖つまりコーンシロップでできた“はちみつ”があったり、高価なスペシャル“エキストラバージンオリーブオイル”が実際は混合物いっぱいの安いオイルだったり、“オーガニック”と思って食べていたブドウが実際はオーガニックではなかった、なんてこともあるでしょう。

 

市販の食品生産物の約10%が食品偽装となんらかの関わりがあると言われています。

 

以下は消費者がだまされる典型的な3つの例です。

 

  • 高いオリーブオイル、ワインやチーズなど、偽の高級食品を購入

  • 実際は単に味付けされただけの水分なのに、抗酸化作用のある濃厚ザクロ果汁などと称して販売されている、健康飲料や健康食品の購入

 

  • オーガニック、あるいは遺伝子組み換えではないと偽って売られている商品の購入

オーストラリアの政府系機関は、食品の安全と品質管理を通して、食品偽造の抑止に取り組んでいます。しかし現実問題として、市場にあふれている食品生産物の量を考えると、担当局が商品を一つ一つ検査するのは不可能です。そこで、賢い消費者は一つの解決方法を編み出します。あまりにも良い値段で売られている商品には、ほぼウラがある!(ほとんどが偽物?)ということです。また、オンラインショッピングをする際には、信頼して良い売り手かどうか、レビューを確認してみることが大事です。

さらに、もしなにかおかしなことになったら、それを販売者に伝えたり、政府機関に報告するなど、きちんと苦情を言いましょう!

近い将来、洗練された方法で食品偽装を減らすことができるかもしれません。それは、遺伝子領域の短い塩基配列(DNAバーコード)を用いて種を特定するというテクノロジーの活用です。現時点においてDNAバーコーディングはあまりにも費用がかかりすぎて、消費者が自由に利用できるような段階には至っていません。しかし今後、消費者がスマホをプロダクトにかざして(バーコーディング・アプリを使って)、食品をテストする日がやってくるかもしれません。

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