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東京ミシュランの3つ星シェフ・渡辺氏とガリレオ・犬飼氏の豪華インタビュー!

 

レストランの格付け本『ミシュランガイド』の東京版で期待通りの3つ星に選ばれた「ジョエル・ロブション」のエグゼクティブ・シェフ、渡辺雄一郎氏が来豪。

14年前に同僚だった、我らシドニーが誇るフランチシェフ・犬飼晴信氏との感動的な再会の機会に独占インタビューをさせて頂きました。

 

 「初オーストラリアということですが、どんな感想をお持ちになりましたか?」

渡辺氏:「いろいろな意味でスケールの大きさに圧倒されましたね。また都会の中でも自然が多い所が気に入っています。こちらで生活しながら働いている犬飼さんが羨ましいです。食材にしろ気候にしろイマジネーションを刺激されることが多い気がしますから。」

「例えばどのような食材ですか?」

渡辺氏:「牡蠣が特に素晴らしかったですね。日本には無い味です。他にはタスマニア産の魚も良いですし、肉類だとラムも良いです。バーベキューをしたんですがそれだけでも味の違いが分かりました。土地の味を感じます。」

「犬飼さんとは何年前に一緒に働かれていたのですか?」

渡辺氏:「初めてお会いしたのは94年なので14年前になりますね。そこでいじめられて、、、。(犬飼氏、笑)たまたまフランス人シェフのモーリス氏に紹介されたのがきっかけでした。僕が今こうしてあるのは、全てハルさんのおかげです!(犬飼氏、再び笑う)

当 時僕らは26歳で、僕は肉担当、ハルさんは魚担当でした。その頃、僕らと同じ年代が各部署の担当に偶然集まっていたので、お互いライバル・仲間として切磋 琢磨し合いました。とても忙しくて過酷な日々でしたが、そんな状況がお店と僕らを助けてくれたように思います。今も“あの頃があったから今があるんだな “とよく思い出しますし、若い子に当時の話をするときも、そのぐらい本気でやれよって言ってやります。みんな本気でしたからね。」

 

「当時のお互いの印象はどのような感じでしたか?」

渡辺氏:「僕はハルさんは人間性のある人だなと思いました。それがあったからモーリス氏も連れてきたのでしょう。僕は料理はハートだと思っているので、人間性は重要視しますね。」

犬飼氏:「ありがとうございます。でもやっぱり負けたくないという気持ちもお互いありましたよね。仕事があまりに忙しいので辞めていく人も多かったんです が、その中で頑張れたのは渡辺さんみたいな良い仲間がいたからだと思います。僕はその頃から渡辺さんはすごいシェフになるって思ってましたよ。昔から周囲 の人に信頼される人でしたし、面倒見が良いんで下からも好かれていました。先ほど料理はハートだとおっしゃいましたが、そのハートも熱い方です。」

渡辺氏:「ありがとうございます。いや、犬飼さんの活躍も素晴らしいです。仲間として本当に嬉しく思います。やはりこのオーストラリアという土地がハルさんにベストマッチしたのかなと思います。」 

「今日のお食事はいかがでしたか?」

渡辺氏:「本当に美味しかったですよ。感動しましたね。」

犬飼氏:「緊張したよ。(笑)」

渡 辺氏:「いや、お食事も素晴らしかったですが、こうして旧友に会いに来れたという事が嬉しいです。これまでも何度か誘われていたのですが、ついにオースト ラリアに来ることが出来ました。実際に来て感じたことは、やはり風土にしろ国の雰囲気にしろ、やはり来てみないと分からないことが多いということです。今 日のハルさんの料理からはオーストラリアを感じました。」

 

 

   (お互いの手相を見合う二人。ユーモアたっぷりでした。)

 

「特に印象に残ったお料理というのはありましたか?」

渡 辺氏:「最初のアミューズのバリエーションの豊富さが良かったと思いました。後はツナとアボガドのコロッケも美味しかったです。日本の柚子胡椒を使った ソースに彼の日本人シェフとしての主張を感じました。他には彼のシグネチャー・ディッシュである鳥料理も印象的でした。彼の味に対する緻密が伝わってきま した。長年のカンがあってこそのものだと思います。塩加減もばっちりでした!」

  

 

「ミシェラン3つ星を受賞された感想をお伺いできますか?」

渡 辺氏:「発表前にすでに3つ星決定という話はあったので、、、。やはりロブション氏の店ということがあったと思います。ミシェランで「開業して3年で星を 取った」という未だに破られていない歴史を作ってきた方ですから。そういった意味でロブション氏を信じていれば間違えないだろうという安心感はありまし た。でも最終的な詰めは日本人スタッフの力だと思っています。

本来受賞するシェフは一店舗につき一人なんですが、今年はミシェラン始まって以来初の2人受賞でした。それについて僕は何も知らされていなかったのですが、電話で聞いて慌ててスタンバイをしました。(笑)

表 彰台に上がった時には“これで日本人スタッフみんなが報われた”と思ったら涙が出てきましたね。表彰式の後の祝勝会・打ち上げでは人目を憚らず嬉し泣きを してしまいました。“みんなありがとう”という感謝の気持ちでいっぱいでした。アジアで初めてのミシェランガイドということを考えると、そこに何かの足跡 を残せたかなと思います。」

犬飼氏:「日本人フレンチシェフで3つ星を取ったのは世界で2人だけですよ、、、!」

渡 辺氏:「ありがとうございます。でもやっぱりスタッフみんなの力だったと思っていますよ。これまでやってきたことが間違っていなかったという自信につなが りました。受賞後も浮つかずに平常心でいつもどおりにやっていこうと心がけています。受賞後はお客様が増えて昼夜満席になっているので忙しくなったという 面もあります。(笑)日本人のお客様だけでなく韓国・中国のお客様が増えました。台湾や香港からもいらっしゃいます。」

 

「予約は何ヶ月待ちという状態なんですか?」

渡辺氏:「大分落ち着いてきてはいますが、夜だったら一ヶ月以上はお待ち頂くことになりますね。受賞後の11月頃は本当に予約がいっぱいでした。」

 

「最後に今後目指すものなどがあれば教えて下さい。」

渡辺氏:「今後ですか、、、?吉本に入って舞台に立って、、、、。なんて!(一同爆笑)

そうですね、、、。僕は息子が3人いて、将来海外に店を持たせてあげられればなとは思っているのですが、そう簡単にはいかないですよね。(笑)

僕自身に関しては、料理は楽しくするものだから眉間にしわを寄せてソースをかけていても美味しくないと考えているんですね。やっぱり楽しんで作って、楽しい心でお料理を出してあげればお客様も楽しめるんじゃないかなって。それを続けることが出来ればと思います。」 

 

東京ミシュランのWEBはこちらから

渡辺氏がエグゼクティブ・シェフを務める「ジョエル・ロブション」WEB

犬飼氏が総料理長を務める「ガリレオ」情報

The Observatory Hotel

89 – 113 Kent Street Sydney NSW 2000 AUSTRALIA

Phone:  Web: +61 2 9256 2227

www.observatoryhotel.com.au

 

   

左が渡辺氏、右が犬飼氏。

お二方、お忙しい中、ご協力有難う御座いました! 

 

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