オーストラリアで必要とされているスキルを有し、かつオーストラリアにおいて雇用主からスポンサーシップを得られる場合には、
3ヶ月から4年の期間限定就労ビザであるサブクラス457の申請をすることができます。
サブクラス457の申請及び審査は次の3つのステップに分かれています。
1.雇用主によるスポンサー資格の申請 (Sponsorship Application)
雇用主がビザスポンサーとしてDIAC(Department of Immigration and Citizenship)から承認を受けるためにはいくつか満たすべき要件がありますが
特に下記の2点が重要です。
雇用主の財務内容 - ビザ申請者に対する給与支払い等、雇用主がビザスポンサーとしての義務を
履行できる能力があるか否かについて審査が行われます。会計報告書等の提出が求められます。
雇用主による教育/訓練記録 - 雇用主がオーストラリア国民及び永住者に対し適切な訓練を行っているか
また将来行う計画があるかどうかについて審査が行われます。
2.雇用主によるポジションの申請 (Nomination)
雇用主がノミネートできるポジションは下記職業リストに掲載された職種に限られます。
但しRegional と呼ばれる地域ではその他の職業のノミネーションも可能です。
3.サブクラス457ビザ取得希望者によるビザの申請 (Visa Application)
ノミネートされたポジションにおいて求められるスキルや経験をビザ申請者が有するか否かについて審査が行われます。
ビザ申請者の学歴、職歴、過去に受けた訓練、取得済み資格などが審査の対象となります。
その他サブクラス457について何点かコメントします。
*最低年間給与
サブクラス457の最低年間給与額は現在下記の様に設定されています。
43,440ドル (但しIT職の場合 59,480ドル)
但しRegional Areaといわれる地域では最低賃金の額が若干低くなります。
39,100ドル (但しIT職の場合 53,530ドル)
*申請料
サブクラス457ビザ関連の申請料は下記の通りです。
雇用主によるスポンサー資格申請 285ドル
雇用主によるポジションの申請 60ドル
サブクラス457ビザ取得希望者によるビザの申請 250ドル
*スポンサーの変更
サブクラス457の保有者は取得後スポンサーや職種を変えることはできません。
変更を希望する場合は新たにビザを申請する必要があります。
*更新及び永住ビザ申請
サブクラス457は、複数回の申請、取得が可能です。なおサブクラス457ビザで2年間就労すると、サブクラス856(Employer Nomination Scheme 日本語では
雇用主指名ビザと呼ばれる永住ビザです。)の申請資格を得ることができます。サブクラス856についてはまた稿をあらためて書くことに致します。
なお上記は2008年10月16日現在の情報です。関連法規は頻繁に改正されますのでご注意下さい。
高畠英明
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