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花嫁ブログvol.19 結婚式のハプニング編

花嫁ブログvol.19

結婚式のハプニング編

若かりし頃、日本で3年ほどウェディング・フォトグラファーをしていたのですが、その間ありとあらゆる結婚式のハプニング

を目撃しました。例えば、ゲストが放ったクラッカーにキャンドル・サービスの火が燃え移り、あやうく花嫁のドレスが燃え

そうになったり、集合写真の後にみんなで空に飛ばす予定だったハート型のバルーンが、待てども待てども届かなかった

り……と結婚式当日は本当にいろいろ起こります。知っていたにも関わらず、自分の結婚式でハプニングが起こるなんて、

まったくと言っていいほど予期していませんでした。というより、忙しすぎてそこまで頭がまわらなかったのです。

ガーデン・ウェディングだったこともあり、私が前々から一番心配していたのは天気。そして何より日本から初めて海外旅

行に訪れる両親の体調です。結婚式の前日に無事家族が到着し、結婚式当日も快晴という最高の天気に恵まれ、花嫁

&花婿の支度も時間通りスムーズに完了。あとは迎えの車を待つばかり! とルンルン気分で自宅で待機していたとこ

ろ、突如ハプニングは起こったのです。

なんと、迎えにきたリムジンが自宅のまん前で故障……です。

電話でその事態を聞いた私とブライドメイドたちは軽くパニック状態! 付き添ってくれたオージーのJちゃんがなんとか私

たちを落ち着かせてくれ、とりあえず家の外へ出ることに。

リムジンのドライバーが手配してくれた代わりのセダンで、花婿たちはすでに出発した後。そして私たちは何故か代わり

に手配されたタクシーで移動することに。結婚式なのに、花嫁なのにタクシー?と、納得のいかないまま仕方なく2台に

わかれて乗り込み、やれやれと思いながら目指すはローズ・ガーデン。ところが、私とブライドメイド1名を乗せたタクシー

は目的地をあさっての方向に思いっきり通り過ぎていきました。

花:「ちょっとちょっと、ローズガーデン過ぎたけど?」

D:「ボタニックガーデンに連れて行くように言われたんだよ」

花:「いやいや、ローズガーデンはあっちだから戻ってくれる?」

D:「いやいや、ボタニックガーデンの入り口は向こうだからそっちまで行くよ」

花:「いやいや、私が行きたいのはボタニックガーデンの中のローズガーデンで、もう通り過ぎたよ。戻ってよ!」

D:「いやでもぼくが言われたのは…」

花:「私が花嫁なんだから私の言うことを聞いてよ! とにかく今すぐ止めて、降りるから!!」

まるでコントのような会話を車内で繰り広げながら、私はウェディングドレス姿で怒り狂ったのです。

タクシーが停車すると、自分でドアを開けドレスを抱えて外へ出て仁王立ち! 残りのブライドメイドたちと付き添いのJちゃんを乗

せた2台目のタクシーも続いて停車。そのドライバーは私たちを連れていくべき場所をちゃんと理解していたのですが、もう1人のド

ライバーがまったく言うことを聞いてくれず……。私はブーケを振りかざしながら怒りをこめてこう言い放ったのです。

花:「今日は私の結婚式で私が花嫁なんだから、今すぐ私たちをローズガーデン、いや、その隣のコンサバトリアムまで連れて行

きなさい!! じゃないとここから歩いていくから!」

D:「オーケーオーケー、カムダウン、カムダウン……」

その後、しぶしぶそのドライバーは私たちをようやく目的地の隣、コンサバトリアム・オブ・ミュージックに連れていったの

でした。結局、結婚式の開始が20分ほど遅れてしまいましたが、その後はセレモニーもレセプションも無事に終了しまし

た。この日、残念ながら代わりのリムジンの空きがなく結局乗れなかったのですが、ローズガーデンからレセプション会

場への移動は結婚式仕様の白いリボンで飾られたセダンを2台手配してもらいました。

2次会の帰り、タクシーのドライバーにリムジン故障の一件を話したところ、「ぼくの友達の娘も結婚式でリムジン故障し

てたよ」とのこと。私が特別運が悪かったわけではないようです。まあリムジン以外は本当にすべてパーフェクトな1日だ

ったのでよしとしましょう。こうしてブログのネタにもなったわけですし。

リムジンにせよ何にせよ、結婚式はやっぱり何か予期せぬハプニングが起こるもの。いざという時にプロとしてきちんと

対応してくれる業者を見つけることが肝心です。私たちが依頼したローカルのリムジン会社は、当日までに何度もメール

でやりとりしましたが、その都度リスポンスも早く、トラブルが起こったときの対処もスムーズでした。結婚式の後あらた

めてクレームの連絡をしましたが、丁寧な謝罪もあり、支払った金額の3分の1が返金されました。

実は日本から来た家族7名のために手配したホテルでもトラブルがあったんです。ミニキッチン付きで格安のホテルだったのです

が、希望とはまったく違う部屋を用意されていたのです。私が予約したのは同じ階の禁煙ルームと喫煙ルーム(バルコニー付き)

の2部屋。ところが、結婚式前日に到着した家族がチェックインすると、まったく別の階の禁煙ルーム2部屋となっていました。

私が別の友人たちをショッピングに連れていっていたため、家族のチェックインに同行したのは日本語がほとんど話せない花婿。

私の姉が多少英語を話すものの、何度も電話をしてきては「状況を家族に説明してくれ」と言われ結構大変でした。友人まで被害

を被り、ショッピングも早々に切り上げるはめになってしまいました。もちろん、ホテルにはチェックイン時にもクレームを言いました

が、「そんな予約は受けてない」の一点張り。謝罪も一切なしでした。

どんなに完璧にオーガナイズしたつもりでも、こうして終わってみるといろんなハプニングがあり、ある意味結婚式をより思い出深

いものにしてくれました。結婚式は人生最大のイベント、多少のハプニングも笑いのネタにできるくらいの精神的な余裕を持ってお

くことをおすすめします。

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