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JCCI主催「新春恒例の経済講演会・賀詞交換会」

シドニー日本商工会議所主催の経済講演会が、2011年2月8日(火)、シドニー市内のホテルThe Westin Sydneyで行われた。

この講演会は、「リチャード・クー氏、関志雄氏による新春恒例の経済講演会」として、著名なエコノミストであるリチャード・クー氏(野村総合研究所主席研究員)および、中国経済のスペシャリストである関志雄氏(野村資本市場研究所シニアフェロー)を講師に、「2011年世界・日本経済大予測」というテーマで、混迷する世界と日本の経済を分析するもの。

いま一番関心のあるテーマということもあり、当日は、日系企業の駐在員を中心に、約70人もの参加者があり、みなさん講演やパネルディスカッションに熱心に耳を傾けていた。

世界金融危機以降、世界経済が低迷する中、オーストラリアやアジアの一部ではいち早く経済回復し、好調な経済状況が続いているが、日本をはじめ米国や欧州各国では、依然として経済が低迷し、景気の先行きが不透明となっている。今後、世界や日本の経済はどうなっていくのか、また、台頭著しい中国経済の行方について、非常に興味深い講演となった。

クー氏は、世界の経済状況を分析し、各国の中央銀行による利下げ対策も、経済や資産価格の回復にはつながっていないこと、また、日本をはじめ米国や欧州の経済状態は直近のピーク時の水準にはまだほど遠い状態だと述べた。財政改革の問題点や日本企業の資金余剰、現在の景気局面の分析や円高にあっても頑張っている日本について話してくれた。

一方、関氏は、「チャイナ・アズ・ナンバーワン〜中国の活力をいかすために」と題し、中国の景気動向とその見通し、労働力の過剰から不足状態に向かう雇用状況、2020年代後半には中国のGDPが米国を抜くだろうと予測し、中国は日本の最大の輸出相手国で、日中FTAの必要性を提唱された。

会場を埋めた70名の参加者。

 

 

 

野村総合研究所 主席研究員 リチャード・クー氏

 

野村資本市場研究所 シニアフェロー 関志雄氏

 

 

 

(写真左から)南均三井住友銀行シドニー支店長、小林健治キヤノン・オーストラリア社長、

小原雅博総領事、リチャード・クー氏、関志雄氏、西川博之野村證券オーストラリア社長

 

 

 

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