未分類

「アジア人は長寿」って本当?

オーストラリア人のうち、海外生まれの人のほうが、オーストラリア生まれの人より、いくらか長生きらしい。

オーストラリア健康と福祉研究所の調べで、アジア生まれの人の死亡率が、オーストラリア生まれより36%も低いことが明らかになりました。

これは死因のトップ10のうち、肝臓がんを除くすべての死因で、アジア生まれの人は死亡率が低いとのデータが示されたわけです。ちなみに肝臓がんでは、アジア生まれの人の死亡率が、オーストラリア生まれの人より2倍となっています。

また、ヨーロッパ生まれの人たちの死亡率も、オーストラリア生まれの人よりも、女性で24%、男性で15%低いことが分かりました。

どうも海外出生の人に比べて、オーストラリア生まれの人は死亡率が高いようです。特にアボリジニなど先住民の人たちの死亡率は、ほかのオーストラリア人より高く、35歳から44歳の年齢層では、なんと5倍の死亡率です。

オーストラリア人の死亡率を性別や地域別に見てみると、男性のほうが女性より1.5倍高く、地方住民のほうが都市住民より1.4倍高いことが分かりました。

さらに社会経済的に低い地域のほうが、高い地域よりも1.3倍死亡率が高いということです。つまり都市のほうが社会環境的に医療制度や住環境、そして予防医療も充実しているということが背景にあることを示唆していますね。それらの環境が低い地域では、様々な要因による死因が考えられるわけで、自然と死亡率も高まるわけです。

オーストラリア生まれの人は死亡率が高いとはいっても、あくまでもオーストラリア国内で、海外出生の人たちと比べての話しで、例えば平均寿命を世界の国と比べると、1位がスイスの82.8歳で、2位が日本の82.7歳、オーストラリアは82.0歳で7位と健闘しています。(2013年OECD調べ)

さらに15歳以上の人で健康だと自認している人の割合は85.4%と4位の位置を占めるほど健康に自信を持っているのがオーストラリア人です。一方日本は、30.0%とOECD諸国で最下位です。(同)

これまでオーストラリア人には肥満体が多く、毎日ジャンクフードを食べていても、自分は健康だと自認している人がそんなに多いのかと驚きですが、それでも健康を気にするようになり、運動や食べ物に注意を向ける人が増えていることを良しとしたいですね。

また、自殺率を比較すると日本は韓国に次ぐ2位と高く、オーストラリアは下から5番目くらいとかなり低いわけで、アジア人の死亡率が低いといっても、日本人の私たちが喜ぶのは早いようです。

オーストラリアに暮らすようになり、次第に環境に適応していくことで、「アジア生まれ」のアドバンテージもなくなるほどに順応してしまうと、結果としてはオーストラリア人と何も変わらないわけですから、日頃の健康には気をつけましょう。

この記事をシェアする

この投稿者の記事一覧

その他の記事はこちら