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日豪ビジネスと日本人社会

 

 オーストラリアの日本企業と日本人社会の現状 

2015年は日豪両国が長年交渉してきた経済連携協定(EPA)が発効し、さらに環太平洋経済連携協定(TPP)が大筋合意するなど、両国経済にとって大きな進展があった。

資源産業以外の日系企業の進出や、オーストラリア企業との連携によるアジア市場への進出の可能性を模索するなど新たな事業展開が見られる。さらに両国を結ぶ直行便も増え、お互いの国を訪問する人々が増大するなど、経済面に限らず今後の日豪両国はますます密接な関係を深めていくことが予想される。新しい時代を迎えている日豪関係の今後の発展に期待したい。

 

日豪EPAが2015年に発効

日豪経済連携協定(EPA)が2015年1月に発効した。これによりオーストラリアと日本の貿易品目のほとんどが10年以内に関税撤廃となる。すでに自動車やワイン、牛肉などで値下げや販売促進といった効果がでてきている。鉱工業品目においても、貿易額では8割強が関税の即時撤廃、8年以内にほぼ完全撤廃となっている。

このほか、サービス分野においても、留学支援制度の拡充により双方の留学生を増やし、入国管理手続きの簡素化や迅速化を図って観光やビジネスでの人的交流を増大する。また、ビジネスビザ(サブクラス457)の申請では審査条件が緩和された。

オーストラリアと日本はお互いに二国間EPA(FTA)の最大の貿易相手国として、大きな経済効果と物資の安定供給を図ることになったが、オーストラリアはすでに米国、韓国、中国とFTAを締結・合意しているので、日本企業にとっては、これら諸国との貿易・投資・サービス分野での競争力確保につながることになる。

 

首相交代で経済改革の推進を

2015年9月に与党自由党の突然の党首交代により、新首相に就任したマルコム・ターンブル氏は、支持率70%を背景に保守連合政権を維持して経済改革を推進すると言明。経済界も新首相による政治の安定と経済改革の推進を求めている。

ターンブル新政権では、税制改革を推進するとし、GST(消費税)の引き上げや法人税の引き下げ、所得税の軽減などが検討されている。GSTは現行の10%から12.5%や15%への引き上げが検討され、同時に課税対象枠の拡大も検討されている。その場合は現行の医療と教育への課税は引き続き対象外とし、金融サービスと生鮮食品分野で新たな課税対象となる可能性が出ている。また、インターネット購入による海外からの輸入商品に対しては、2017年度から現行の10%のGST課税がされる。

 

政策金利と経済成長率

オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は、政策金利を2015年2月に1年半ぶりに2.25%に引き下げた後、5月には過去最低の2.0%に引き下げ、その後5カ月連続で据え置いている。

RBAでは豪ドル安を背景に、オーストラリア経済は緩やかながら景気回復が続いていると判断している。また、利下げ効果も徐々に現れているとの見方もあり、当面、国内経済に関しては自信を持っているようだ。

連邦政府は2015年の経済成長率を2.25%と見込んでいるが、国際通貨基金(IMF)では2.4%と予想している。

 

TPPが大筋合意し、批准に向かう

2015年10月にTPP(環太平洋経済連携協定)交渉が参加12カ国で大筋合意を得たことで、今後の各国での批准が進み、発効に至ることが期待されている。

TPP参加12カ国のGDP(国内総生産)は世界経済の約40%を占め、世界最大の自由貿易圏となって加盟各国における貿易・投資の拡大が見込まれる。

オーストラリアは自由貿易の更なる拡大はもちろん、サービス産業での規制緩和や撤廃が進み、TPP圏内への海外進出が加速することで、投資活動など経済活性化につながると見ている。

農業分野においても関税の撤廃・削減が進むため、オーストラリアの農産物の輸出増や投資機会の増大が期待されるが、日本にとっては日豪EPAの取り決め以上に関税削減が進み、輸入枠が拡大するなど、その影響が懸念されている。

 

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