17 Novemebr  2025

◎＜ポイント＞　―先週はアップダウンの後154円台半ばでクローズ―

今週の予想レンジ：153.50-155.50
先週のレンジ　153.61-155.50
（先週の予想レンジ：152.00-155.00）

・先週は週前半米政府機関閉鎖の解除期待からリスク選好ムードが先行しドルを下支え。「つなぎ予算」は11日に上院可決、13日に下院可決、そしてトランプ大統領の署名で過去最長の政府閉鎖は終了し、ホワイトハウスは連邦職員に対して11/13に職場復帰するよう指示した。
・また市場ではFRBの利下げ期待が後退する一方、日銀による早期利上げ観測も後退し、日米金利差縮小期待が後退し、円キャリートレードが活発化してドル円は一時155円台を付け、ユーロ円やスイス円は史上高値を更新した。
・ただ155円台の達成感と、米政府機関再開後の“Sell on Fact”が活発化。
FRB当局から12月利下げについて慎重な見方が示されて米株式市場が週末に向けて調整反落したこともドル円ロングの投げを誘い、金曜日には一時153円台半ばに反落。
・しかし153円台では円キャリートレード見合いのドル円“押し目買い”も入り154円台半ばに戻して越週した。
・今週は米政府機関再開を受けた米主要経済指標の発表日程が注目される。11/20には米9月雇用統計が発表される予定。
・米政府機関の再開は米雇用や経済にとってプラスであるが、一方米景気懸念が強かった時期の指標がこれから相次いで発表されるため、むしろその内容に対する警戒心が再燃することも予想される。
・先週見られたように153円台のへの調整反落とその後の急反発を見るにつけ“円キャリーレード”の根強さを感じる。
・今週も発表が再開される米経済指標の内容に一喜一憂しながら、係る円キャリートレードの巻き戻しと新たな造成の動きで、ドル円のアップダウンが予想される。

・先週豪ドルは週初米ドルの堅調を背景に65セント台を割る局面もあったが、週後半に向けて65セント台を回復し、木曜日の予想を上回る強い雇用統計を受けて一時65セント台後半に上昇した。
・豪ドル円は、ドル円の153円台への調整反落と豪ドル堅調が相殺し合う形でじり高推移し、木曜日の雇用統計後には一時101円台後半まで続伸した。
・発表された10月NAB企業景況感は前回の8から9に上昇し、また11月WESTPAC消費者信頼感は+12.8%の103に大幅に上昇。一方10月雇用統計は失業率が4.4%予想に対して4.3%、就業者数も+2.1万人予想に対して+4.22万人と堅調な伸びを示し、インフレ懸念から12月利下げ観測が後退しているRBAの年内金融政策据え置き予想を裏付ける結果となった。
・豪ドルは対米ドルでは引き続き65セント台中心の保合推移が予想されるが、対円ではドル円のボラティリティーの高さを反映して乱高下しようが、基本的には100円台を固めて上値を窺う展開を予想する。

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