at_money_service
ビジネス

「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2 November 2026

2 November 2026

 

◎<ポイント>
―
―いよいよ明日は米中間選挙―

今週の予想レンジ:156.00-159.00
先週のレンジ 156.65-158.34
(先週の予想レンジ:156.00-159.00)
・先週は主要国中銀の金融政策会合や英国の秋季予算案発表お控える中、週前半は前週下落したAI関連株の買戻しや原油高、米債利回りの持ち直し(10年債利回りは一時5%台)などを背景に158円台前半まで値を戻した。
・主要国中銀会合では予想通りに全ての会合で金融政策据え置きとなったが、FOMC後の会見でウオーシュ議長が次回12月のFOMCでの利上げを示唆しなかったことや、金曜日の日銀会合に対する警戒感からドル円の上値は抑えられ、一時157円台を割る等、週末に向けては157円台中心の取り引きに終始した。
<米中間選挙>今週は米国時間明日(11/3)実施される米中間選挙が焦点となる。今回は連邦議会下院全435議席と上院100議席中35議席の改選、全米50州中36州での知事選等が実施される。中間選挙は2年間の政権運営に対して有権者がどう評価するかを示すもので、結果は今後のトランプ政権の政策遂行にも影響することとなろう。米国世論調査会社シルバー・ブレティン調べによると発足当初支持率50%前後であったトランプ政権支持率は現在37.3%(不支持率59.9%)と一期目の同時期の支持率43%も大きく下回る。関税政策にイラン戦争勃発によるガソリン価格に象徴される生活費の高騰、医療制度や厳しい移民政策などを受けてヒスパニック系やアジア系などの共和党離反が目立つという。
・直前での選挙結果予想は下院―民主党の奪還優勢、上院―共和党維持か接戦、知事選―民主党優勢。
・ただそもそも中間選挙は与党が負けやすい選挙と言える。1938年以降22回行われた中間選挙で与党は下院で20回議席を減らており、前回バイデン政権、及びトランプ一次政権も中間選挙の下院選では大幅に議席を減らしている。またトランプ大統領は議会承認なしの“大統領令”を多用してきた事実や、戦時下の行政府への大幅権限移譲を考えると必ずしも共和党の敗退が特別視されることもなかろう。
<中間選挙の為替相場への影響>
・過去のレコード
①トランプ第一次政権中間選挙(2018年11月6日)(共和党は下院及び知事選で大きく議席を減らす)―2018年11月ドル円はオープン113.23、クローズ113.53と変わらず。2019年1月104円台まで下落した後、110円を挟んだレンジを形成し、その後2022年3月125円台に上昇。
②バイデン政権中間選挙(2022年11月8日)(民主党は下院で議席を減らすも上院及び知事選では微増)2022年11月148円台から138円台に下落し翌2023年1月127円台まで下落後短期間で150円台を回復。
・結論―今回も共和党の苦戦が予想されるが、共和党の敗退によるドル下げは一時的で、むしろ連邦議会における共和党の後退は、トランプ政権による朝令暮改や不確実性の減少を意味して、結局はドル相場にとってポジティブな材料となるのではないかと考える。
・むしろ足元の米景況(金曜日の10月米雇用統計)、ユーロ安、中東情勢(原油価格)、米債利回りなど従来の変動要因に引き続き注目したい。

 

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは前週の69割れで底入れし、発表されたQ3及び9月CPIの強い数字から11月利上げ観測が強まり70セント台で堅調推移した。対円では引き続きドル円のアップダウンに合わせて110円台~111円台で揉み合った。 

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7009-0.7067    AUDYEN  110.08-111.56
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100  AUDYEN  109.00-112.00)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100   AUDYEN  109.50-112.50


・先週豪ドルは、前週のショートカバーによる上昇(69セント台→70セント台)後70セント台を維持した。対円では弱い雇用統計後の下落(69セント割れ)の調整買戻しが活発化して70セント台前半を回復した。対円ではドル円が158円台に上伸した時に111円台まで反発したが、週後半ドル円が157円台前半に軟調推移したことから、110円台前半に反落したが前週同様110円台後半に値を戻して越週した。
・先週のハウザーRBA副総裁やハンター総裁補のタカ派的な言動を裏付けるように先週1028(水)に発表されたQ3及び9月のCPIは依然上値圧力を感じされる内容であった。Q3CPI 前期比+1.3%(予想+1.2%、前回+0.6%)、前年比4.3%(予想+4.2%、前回+4.0%)、刈込平均値前期比+1.0%(予想+1.0%、前回+.8%)、前年比+3.7%(予想+3.6%、前回+3.6%)、9月CPI前月比+0.8%(予想+0.%、前回+0.4%)、前年比+4.3%(予想+4.2%、前回+4.0%)。
・この数字を受けて大手豪銀は軒並み明日11/3(火)のRBA理事会における利上げにスタンスを戻している。先物短期金利市場でも明日の理事会での利上げを織り込む形となっている。ただ来年Q1において再度の利上げはまだ織り込んない状況だ。
・足元の景気の弱さを考えると、一層スタグフレーション(インフレと景気後退の同居)の懸念が強まるという状況であり、11/3に利上げがあったとしても、むしろ「利上げ打ち止め感」が台頭する可能性があろう。したがって豪ドルの70セント越えを買い上げていく気のはなれない。一方対円ではドル円の157円台がサポートされる限り110円割れでの豪ドル円ロングが理にかなっていると考える。

 

―読者各位―

◎ジョーのX(旧TWITTER)、フォローしませんか??
アドレスは@joetsudaFX です-相場の話など意見交換しましょう!!

◎セントラル短資FX社の「マーケットビュー」(週報-毎週火曜日にアップ)に18年近く投稿しています。(https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/?morecnt=0&itemtype=1&pdate=20221121)
斬新な相場観をご披露します!!

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら