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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) 17 August 2026

17 August 2026

 

◎<ポイント>
―米国の弱い指標でも159円台を回復。しかし160円には届かず―

今週の予想レンジ:157.50-160.50
先週のレンジ 157.63-159.57
(先週の予想レンジ:156.00-160.00)

・前週の弱い7月米雇用統計に続いて先週発表された7月CPIや小売売上高は総じて弱く、発表後にドル円は下落したが、いずれも短期間で買い戻され結局159円台を維持した一週間であった。
・今回日米協調介入の影響で(163円台から)155円台まで大幅下落したドル円であるが、介入後短期間で、しかも弱い米諸指標にもかかわらず戻り高値159円台まで回復したのは、ある意味驚異的であり、根強い円安センチメントを感じる。
・先週は確かに高市首相も介入効果を維持する観点から日銀の利上げを支持し(従来から首相は景気浮揚策・リフレ派=円安派と目されていた)、9月か10月の日銀利上げを視野に入れる形で円が買われる局面もあったが一時的であり、日米金利差が維持されるとの思惑がドル円堅調の背景にあった。
・また先日の日米協調介入についても先週は多くの確認点があった―日米協調介入は苦肉の策?
①米国は日銀が介入資金捻出のために米債を売却し、米債利回りが上昇することを非常に嫌う→米債売却の代わりに米債を担保にドル資金を日本に融資するために“FIMAレポ”の利用が取り沙汰され、またFRBはドル円ではなくユーロ円での介入実施が明らかになった。しかし係る事実は直ぐに判明するし、マーケットのリアクションも想像に難くないはずだが、、、
②かねてより指摘しているが、べッセント財務長官はインフレ抑制の観点から、自国通貨下落による更なるインフレ上昇を阻止するためにも、ドルの下落を望んでいないというのが筆者の自説。
・中東紛争は(中東在住の経験がある筆者の悪い予感がここまで的中し)泥沼化―つまりイスラム国の根底には“目には目を”(ハムラビ法典)の同害報復思想がある―イラン・米国共にホルムズ海峡の掌握を主張し、原油価格は先週も80ドルを上回る水準で取引された。
・結局は実質金利(名目金利―インフレ率)がマイナスである日本が政策金利を0.25-0.5%引き上げたところで日米金利格差が縮小する可能性は小さく、協調介入に対する日米当局の温度差もあって、足元の円安基調が転換する可能性は少ないということではないだろうか?

 

 

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、前週の弱い雇用統計に続き米国CPIの落ち着きを背景に、米金利先高観が後退する中、70セント台後半まで上昇した。対円ではドル円が159円台を回復する動きとの相乗効果で112円台後半の高値引けとなった。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7039-0.7095  AUDYEN  111.34-112.96
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150  AUDYEN  110.00-113.00)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150   AUDYEN  111.00-114.00


・豪ドルは対米ドルでは6月の安値68セント台から70セント台後半に上昇。対円は、8月初の日米協調介入時に110円割れま急落したが、足元では戻り高値112円台後半まで回復している。
・中東紛争は泥沼化しており依然豪ドル不安材料ではあるが、原油は80ドル前後と一時の高値120ドルからは大幅に下落していることが豪ドルサポート材料。
・また米景気減速懸念の台頭と共に9月の米利上げ観測は急速に後退しており、米豪金利差逆転の可能性も減少していることが豪ドルをサポートしている。
・先週のRBA理事会では予想通りに金融政策は据え置かれたが、RBA当局者の言動からは追加利上げの可能性が消えず、豪ドルの下値をサポートしている。
・ただ筆者は豪州の高金利が豪州経済に及ぼす影響が早晩顕現化し、最悪スタグフレーション(インフレと景気後退の同居)の可能性も否定できないと考える。
・したがって“高金利通貨豪ドル”環境も決して盤石ではなく、引き続き70セント超えはオーバーバリュー域と考える。一方対円では市場の旺盛な円売り需要(本邦輸入業者)を考えると、115円台に再挑戦する可能性もあると考える。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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