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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) 7 September 2026

7 September 2026

 

◎<ポイント>
―160円台→155円台に急落―

今週の予想レンジ:154.00-158.00
先週のレンジ 155.29-160.39
(先週の予想レンジ:159.00-162.00)

・先週ドル円は再び暴落。当座勘定の動きなどから日銀介入が出た確証は得られないが、下落の機をとらえたレートチェックなどは行われた可能性があろう。
・先週市場で囁かれたのは、9/16(水)のFOMCにおける金利据え置きと、9/18(金)の日銀政策会合における利上げ観測(50bp利上げ説も!)→ここまで市場にはびこった“円キャリートレード”の巻き戻しとその終焉が取り沙汰された。
・何ともストーリー的には面白いがその信ぴょう性に疑問の余地あり。
・先週前半は米金融政策におけるタカ派の優勢、中東情勢の混迷化と原油高(91ドル台まで)、日銀利上げ観測の三者が交錯し、相場は160円を挟んで神経質に上下した。
・しかしドル円ロングが蓄積する中、べッセント財務長官の日銀への利上げ圧力が取り沙汰され、9/3(木)には日銀の高田審議委員の50bp利上げ示唆やGPIFの国内債券投資拡大観測が円買いに拍車をかけた。
・タカ派の高田審議委員であるが、元興銀のエコノミストであであり、興銀時代の“日銀の利上げと国債暴落”に関する著書を筆者も読んだ記憶があるが、確か当時は日銀の引き締めに否定的であったと記憶している。今やタカ派の舌鋒に転身したという訳か。
・ただ過去においても日銀は何度も「引き締め→景気減速→引き締め撤回」を繰り返しているし、筆者は日本経済のデフレ圧力はコロナや原油高で一時的に覆い隠されているだけであると考える。根底に少子高齢化と低い生産性、賃金下落を抱かかえる日本のデフレ体質は不変であり、金融の正常化を急げば過去の過ちを繰り返すことになる可能性があることを懸念する。
・イランとの軍事紛争を“取るに足らない問題”と決めつけ、自らが撒いた原油高騰に対して利下げを無理強いするトランプ大統領の言動は無視するが、中間選挙に向けてFRBへの介入は益々エスカレートするであろう。
・今回のドル円大幅下落を主導したのは海外勢である点が最大の懸念事項である。「金融正常化に向かう日本を豊かな国と誤認する」海外勢が現実に落胆する時に円安相場が再開するであろうが、錯覚が続く限り暫くはドル円の上値が重くなると考えざるを得ない。

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、米ドルが軟調推移する中(ドルインデックス98台に下落)、72セント台前半まで上昇。対円ではドル円の急落(160円台から155円台に)を受けて、一時112円割れまで急落した後112円台後半に調整買い戻されて越週した。

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7121-0.7214  AUDYEN  111.70-114.73
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150  AUDYEN  111.00-114.00)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7300   AUDYEN  110.00-114.00


・先週初豪ドルは原油高を受けたユーロの下落(1.15台半ば)に連れて71セント台前半で取り引きされたが、週後半はドル軟調地合いの中72セント台前半と5月以来の高値を付けた。
・対円では日銀利上げ/FRB据え置き観測が高まる中、GPIFの国内債券投資拡大観測も円高に作用してドル円が週初の高値160円台から155円台に急落する中、一時111円台後半まで大幅下落したが、9/14(金)の8月米雇用統計が予想を大きく上回る強い数字となりドルが反発する中112円台後半まで値を戻して越週した。
・発表された豪州Q2GDPは前期比+0.4%(予想+0.4%、前回+0.3%)、前年比+2.1%(予想+1.8%、前回+2.5%)と利上げの影響は未だ表面化していない。(前週発表された軟調な7月雇用統計を受けて一部悪化予想があった)。ただ7月に住宅価格が全国で0.7%下落し、建設会社の倒産が増えるなど高金利の影響が徐々に出始めている可能性があり要注意。
・先週のドル円急落が介入によるとの確証は未だ得られておらず、米利上げ観測の後退と共にドル下落地合に入ったのかを見極める必要があろう。筆者は依然として71セントを上回る豪ドル高に懐疑的である。
・一方対円では円買い圧力が継続する限り115円台は暫く遠ざかったと言わざるを得ない。

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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