at_money_service
マネー

今週の相場見通し(10 September 2018)

<主なイベント>

9/10月)日本7月国際収支、日本Q2GDP(改定値)、中国8月CPI・PPI、トルコQ2GDP
11(火)8月NAB企業信頼感・景況感、独9月ZEW景況感指数、米7月求人件数、習―プーチン中ロ会談
12(水)9月WESTPAC消費者信頼感指数、FEDベージュブック、アップル・イベント開催
13(木)豪州8月雇用統計、トルコ中銀理事会、BOE理事会、ECB理事会、独8月CPI、米8月CPI
14(金)中国8月鉱工業生産・小売売上高、ロシア中銀理事会、カーニーBOE総裁講演、米8月小売売上高、米9月ミシガン大学消費者信頼感、米8月鉱工業生産・設備稼働率

<マーケットの焦点>

先週主要国の株価は冴えない展開で軟調推移した。
米中・日米貿易摩擦拡大懸念、Brexit不透明感、新興国不安、北海道大地震などリスク要因が意識される展開となった。
為替相場ではBrexit問題やイタリア財政問題などからユーロが1.15台、ポンドが1.29近辺と軟調推移し、豪ドルも一時70セント台まで連れ安となり、米ドルが反発した。
発表された米8月のISM製造業/非製造業景況指数や8月米雇用統計などの指標は相変わらず強く、9月利上げ観測が更に補強されて米ドルは全般的に上昇。
一方ドル円はリスク回避の円買いによる円クロス下落の影響もあり上値重く、111.00を挟んだ展開で、“ドル高・円高”傾向となっている。
9/9の北朝鮮建国70周年祝賀パレードでICMB(大陸間弾道ミサイル)の公開はなく、米国への配慮が感じられたが、一方中国習政権の特使との蜜月ぶりを誇示するなど金委員長の“両面作戦”が感じ取られた。
今週も上記懸念事項の進展が注目されるが、特に通商問題では先週はトランプ政権が対中2000億ドル分への追加課税第3弾に加えて、更に2670億ドル分への追加関税第4弾の発動も示唆するなど相変わらずの強気姿勢だ。 更に日本との貿易問題提起も示唆しており、特に牛肉など農産物への関税引き下げ要求と自動車への追加関税を圧力にして揺さぶりをかけてくる可能性が高い。
9月下旬の日米首脳会談や閣僚級協議に先立ち、再開予定日米通商協議の場で強固姿勢に出てくることが考えられる。
中間選挙を控えて最近再びトランプ批判が強まっており、対外的強固策で失地挽回を計るという従来のパターンとなる可能性が高い。
引き続き欧州通貨安や堅調な米国内景気や今月のFRB利上げ観測が足元のドル相場をサポートする一方、通商問題はじめ、トランプ政策に対するリスク回避の動きが活発化すれば円買い圧力が高まる構図であり、ドル円相場もトレンドのない不安定な取引が予想される。
先週のコアレンジ110.50-111.50のどちらにブレークするか、興味がもたれるところだ。

 

 

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―引き続き軟調推移か

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7098-0.7236 AUDYEN 78.68-80.58 今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7200 AUDYEN 77.50-80.50

 

先週豪ドルは前週の下げ71セント台後半、80円割れから、予想を上回るQ2GDP(前年比+3.4%)を受けて反発したが、買戻し一巡後は再び軟調推移し、71セント割れ、78円台まで続落して終わった。
米中貿易摩擦の更なる悪化懸念や、新モリソン政権からRBAに対する緩和圧力が高まるとの思惑、更に商品相場の軟調などが売り材料視された。
発表された指標はQ2GDPが強かった半面、7月小売売上高は±0と失望を誘う内容であった。今週は8月NAB企業信頼感・景況感、9月WESTPAC消費者信頼感、そして8月雇用統計などが注目される。
ただ国内指標よりは、米中摩擦、Brexit(欧州は中国の最大貿易相手国)をはじめとした外的要因に影響を受けやすく、更に外的悪材料が重なる場合にはRBAへの緩和圧力が高まるという構図であるため、豪ドルはなかなか底離れできない状況だ。

 

 

―お客様各位― 弊社AT Money Service (豪州証券投資委員会登録番号ABN :28128809790、送金ライセンス番号:IND100562304-001)はシドニー為替会社大手Ruizean (https://ruizean.com/)と業務提携し、お客様に安全かつ有利な送金為替サービスを提供いたします。 送金に際してはAT Money Service Director 津田 穣(メールアドレス:jtsuda7@gmail.com)までご連絡ください。 またFXトレーディングに興味のある方はFXマガジン社に登録する弊信(メルマガ)http://www.fxmagazine.jp/wellcometo/fxmagazine.htmlをご参照ください。 宜しくお願いいたします。

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら

マネー

29 January 2024 ◎<ポイント> 今週はFOMCに米雇用統計 ・先週は米株(NYダウ、S & P 500)が史上高値を更新!! …