＜主なイベント・日程＞

2/19(月)日本１月貿易収支、上海・香港春節休場、ニューヨーク休場（プレジデンツデー）
20(火）EU財務相理事会
21（水）米１月中古住宅販売、FOMC議事録
22（木）独２月ifo景況感指数、連銀総裁講演（NY、アトランタ）
23(金）日本12月CPI、SF連銀総裁講演

＜マーケットの焦点＞

2月の初めに世界的な同時株安となりましたが、先週は主要国株価も損失の約半分を戻した形で、VIX indexも2月5日の最高値37台から先週金曜日は19台に下落しています。
株価が反発する一方、米債利回りは2年債2.190％、10年債2.899％まで上昇しており、2月初からの米債利回り上昇/株価下落の相関関係が失われています。 株価が反発する一方ドル円は一時105円台半ばに続落するなど、リスク回避の円買いとその巻き戻しの円売りという相関関係も先週は崩れていました。
また株価反発地合で一時1.25台まで上昇していたユーロは1.24台前半に反落、1.41台に上昇していたポンドは1.40台に反落するなど、為替市場の動きもなかなか複雑でした。
ただ全体の流れとしてはやはり株式市場に対する不安感が根強く、ドル円もリスク回避の動きに上値は抑えられる展開と言えると思います。
今回の世界同時株安の発端は2/2の米国1月雇用統計が予想を上回り、米債利回りが大幅上昇して始まりましたが、先週発表された米1月CPIが前月比+0.3％（予想+0.2％、前回+0.3％）、前年比+1.8％（予想+1.7％、前回+1.8％）と予想を上回って米国のインフレ期待が高まっています。 一方トランプ政権による今後10年間でインフラ投資目標を1兆5千億ドル（約163兆円）などが響いて2019年度の予算教書では今後2年間で3,000億ドル（約33兆円）の財政拡大予想となっており、今後の国債増発観測が米債利回り上昇の背景にあります。
今週は先週見られた株価の反発が継続すか、あるいは再び反落かが大きなポイントです。
発表予定のFOMC議事録で3月の利上げがどの程度示唆され、また今年全体での利上げ観測が従来通りの3回か、あるいはそれ以上の利上げの可能性が示唆されるのか注目したいところです。
ドル相場の大きな流れとしては2016-17年まで続いたドル高の流れが既に反転しており、ドル円でいえば2017年1月の118円台から半値戻し108円台を既に割り込んで一時105円台まで下落しています。同じようにユーロは2017年1月の安値1.03台から半値戻し1.21台を通り越して1.25台まで上昇。ポンドも2016年10月の安値1.18台から半値戻し1.44台近辺まで反発と、主要通貨は対ドル反発トレンドにあると言えます。
ドル円も足元株価反発地合にありますが、トレンド的には2016年11月のトランプ大統領出現前の100円台を目指す動きだと考えます。

＜豪ドルマーケット＞

今週の豪ドルは80セント以上の上値が重い展開で、売り買い交錯でしょう

先週のレンジ：　AUDUSD 0.7773-0.7988 AUDYEN 83.31-85.60

今週の予想レンジ：AUDUSD 0.7800-0.8000　 AUDYEN 83.00-86.00
先週の豪ドルは株価反発・リスク通貨買戻しの流れで対ドルでは一時80セント手前まで買い戻される一方、対円ではドル円の大幅下落を反映して一時83円台前半に下落するなど、対ドル、対円で違う動きとなっています。
発表された1月雇用統計は就業者数が+16.4千人と予想を上回りましたが、full-time-jobが -49.8千人、part-time-jobが+65.9千人と良し悪しつけがたい複雑な結果でした。
ただし総就業者数が16か月連続増加というのは好調な結果であることに間違いがありません。
豪ドルは今週も主要国の株価やボラティリティーの増減を見ながら、特にユーロやポンドなどのリスク通貨群の動きにフォローするでしょう。
3月の本邦機関投資家の資金還流（リパトリ）の動きが活発化することもあり、80セント越えや85円越では売り圧力が高まる可能性があります。