まちかどメルボルン
14th August 2009 @ Capital Theatre
この日プレミア上映されたのは『Macabre』。バーで楽しく飲んだ後ジャカルタへ向かう6人の男女。突然の激しい雨の中で一人の若い女性が車の前に飛び出してくる。帰る足がない彼女を自宅に送り届け、家へと誘われた6人の男女。不気味な雰囲気を漂わせる彼女の母親に勧められ、一泊することになる。そこで起こる男女が味わう最も恐ろしい夜とは…。そして何故か母親は登場人物のお腹の赤ちゃんのすべてを掌握しているのだった。
この作品の前評判は「とにかく恐ろしくて、怖い」とのこと。映画のオープニングが始まったと同時に、大げさに顔を隠して怖がる人がいるほど。ディレクターはシドニーで映像を勉強した‘The Mo Brothers’。劇中のインドネシア人のカップルもまた、シドニーへと移住をしようとしていることからもうかがえるように、オーストラリアに少なからず影響を受けているようだ。
オーストラリアとインドネシアの関係は良好とは言い切れない。在ジャカルタ・オーストラリア大使館爆破テロ以来、インドネシア人のオーストラリアへの反感が高まっているのも事実。移住や興業派遣なども規制がかかることもある状況下で、今年もメルボルンでフィルム・フェスティバルが開催された意義は大きい。現在もオーストラリアの東チモール介入時に起こったオーストラリア記者の殺害事件、公務中のインドネシア政府要人のオーストラリアでの拘束など、未解決な問題も未だに残っている。
当日シアター前には、メルボルン在住のインドネシア人が多数集まった。コミュニティ代表などの顔ぶれも揃っている。ワインを無料で飲むことができて、すっかりパーティムード。インドネシアのデザートやお惣菜が数種類販売されていた。
映画上映前には、映画の出演者が舞台挨拶を行い、さらにプレミア上映への期待も高まっていた。上映後は特別のアフター・パーティも催され、参加する人も多く見かけられ、郷里の話に花が咲いたことだろう。
●Indonesian Film Festival
URL: http://www.indonesianfilmfestival.com.au
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