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あなたは週234ドルで生きられますか?

クイーンズランド州の洪水被害が拡大していますね。オーストラリアでは洪水がよく起こりますが、こんなに大きな被害になるとは、誰も予想していなかったと思います。

州都ブリスベンも大きな浸水被害に遭っていますね。ちょっと気になるのは、もちろん浸水や電気、電話などが止まって生活に支障をきたす多くの家庭ですが、それ以上に生活困窮者やホームレスの人たちのことです。

シドニーの街を見ていると、次第にホームレスの人が多くなってきていると感じるのは、私ひとりじゃないと思います。きっとブリスベンにも多くのホームレスの人たちが路上生活をしているのではないかな、と思うんです。そこに今度の大雨、洪水被害が直撃したわけです。

災害は、多くの人に打撃を与えますが、社会的弱者により大きく与えることになります。

オーストラリアでは、職を失った人やまったく収入のあてのない人に、失業手当が政府から支払われますが、失業手当(Newstart Allowance)は、週234ドルです。

「へぇ〜、案外もらえるんだ」 「働かなくてもお金がもらえるのね」 「それで生活できるの?」 などと思われるでしょうね。

現在、オーストラリア全国で、21歳以上の単身者55万1000人がこの手当を受給しています。このお金しか収入がないのですから、この金額で生活しなければなりません。これは経済協力開発機構(OECD)加盟国30カ国の中でもけっこう低い水準で、OECDでは再就職のために十分な水準に引き上げるように勧告されています。

もしリストラになったり、病気やケガで働けなくなり、貯金もなかったりすると、この手当で生きることになりますが、どうやり繰りして生きていくかというと、約60%は食料の購入を控えると答えています。また、半数は医者に行くのを止めると話しています。また、教育費を削ったり、車の運転を止めたりします。

もちろんホリデーになんか出かけられません。89%の人が、もし失業手当のみでの生活になったとしたら、真っ先にホリデーの予約をキャンセルするとしています。

そのため支援団体では、少なくても週50ドルは増額する必要があると提案していますが、政府は「手当の増額は怠け者を増やす」との立場で消極的です。そりゃそうですね。十分な手当ならそれをあてにして働かなくてもいいや、と思う人は増えるでしょうね。

大事なことは、もちろん再就職できるように支援することです。でも、それにしても…の週234ドルです。この金額は、老齢年金より130ドル少ないんです。そして大臣の給与の約5%です。だからなんなんだ、と言われるかもしれませんが、もう少しなんとかしてよ、というのが本音でしょうね。

それにオーストラリア人の10人に一人、約200万人が最低限度の貧困生活を送っています。そのうち74%が失業家庭です。格差が広がっているという報告もあり、オーストラリアもほかの先進諸国同様に、グローバル化の中で格差社会になりつつあるということでしょうか。

昨年、企業トップの給与額や資産額が報道されて、そのあまりの額の大きさに、多くの国民が驚き、反発の声を上げていました。働いた当然の結果なのか、強欲に自己の利益を追求した結果なのか、それにしても社会保障の行き届いた国と見られているオーストラリアですが、移民の国として新天地でスタートを切る人々が夢に向かって懸命に働く姿がふさわしいですよね。

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