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安全セミナーを開催

在シドニー日本国総領事館主催による安全連絡協議会が、2012年8月1日(水)、同総領事館にて催された。

この会議は、在留邦人や観光でシドニーを訪れる日本人の安全対策に関する情報提供、意見交換、及び有事の際の連絡体制の強化を目的としたもので、会場には、業務上日本人の安全対策に関心が高い企業をはじめ、シドニー日本人会、シドニー日本クラブ、シドニー日本人学校、日本政府関係機関、日系メディアなどが出席し、日頃の安全対策を見直す機会となった。

会議では、「在留邦人の安全対策に関する情報提供及び意見交換」と題して、ニュー・サウス・ウェールズ州の治安情勢、同総領事館管轄内における邦人援護の傾向、緊急連絡体制、在外選挙人登録について、それぞれの担当領事から説明があり、出席者からの質疑応答があった。

冒頭、開会の挨拶に立たれた小原雅博総領事は、「オーストラリアは大規模な自然災害が多いが、日本人にとって日頃危機意識が薄いのではないかと感じている。今後もこのような会議を持って意識していきたい。それも総領事館からの一方的な情報提供ではなく、日系コミュニティー内での情報の共有を図っていきたい」などと述べられた。

ニュー・サウス・ウェールズ州の治安情勢に関しては、警視庁から出向されている柳厚太郎領事が説明に立ち、最近の犯罪事例を挙げて、シドニーに暮らす者にとって危険が身近にあるということを強く意識したいと語った。特に、犯罪の多発する場所や時間帯を知ることが大事で、シドニーではやはりキングスクロス地区や、タウンホールからチャイナタウンへの一帯が多発地帯で、特に金曜午後6時から日曜午前6時までの時間帯に多発しているという。日本と比べて殺人事件の発生率(人口10 万人当たり)はほぼ同じだが、強盗・性犯罪・暴行傷害・侵入盗などは何倍も多く、日本人の被害では圧倒的に窃盗が多いという。

また、総領事館管轄内における邦人援護の傾向については、田中俊惠領事がスライドを用いて統計データを示しながら分かりやすく説明してくれた。総領事館では盗難や紛失に伴うパスポートの再発行申請で犯罪事例を把握することが多く、紛失者は20代の留学生やワーキングホリデーメーカーが圧倒的に多いという。特にバーやナイトクラブなど年齢確認の必要な場所にパスポートを持参して盗難にあったり紛失するケースが多いようだ。また、友人と歓談中に足下に置いたバッグが置き引きに遭うケースが多いという。

そのほか会議では、緊急時に際しての緊急連絡網の整備と体制作りが提案され、出席者一同、今後の緊急連絡体制の強化を確認した。

小原総領事

柳領事

安全協議会で田中領事の説明を熱心に聞く参加者

 

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