at_money_service
マネー

今週の相場見通し(24 June 2019)

<主なイベント>

6/24(月)6月独ifo企業景況感指数、ペンス副大統領中国巡る演説
25(火)日銀議事録、米5月新築住宅販売件数、米6月消費者信頼感、パウエル議長講演、米中閣僚級通商協議
26(水)NZ準備銀行理事会、米5月耐久財受注、民主党大統領候補討論会
27(木)米Q1GDP確報値、米5月中古住宅販売
28(金)日本5月失業率・鉱工業生産、G20首脳会議(~29日)、米中首脳会談(28-29)、6月シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感(確報値)

<マーケットの焦点>
先週は主要国の株価続伸でNYダウは終値26,719と昨年10月の史上高値26,951に迫る勢いとなった。
一方米債利回り低下(10年債利回りは一時2%割れ)でドル円は107円台前半に下落し、ユーロ1.13台、ポンド1.27台など“ドル全面安(インデックスは95台)”の展開となった。
トランプ大統領が来年の大統領選への出馬を正式に表明した。
今週末の大阪G20や米中首脳会談への期待感と懸念が錯綜する展開。
英保守党党首選では予想通りに離脱強固派ジョンソン元外相が圧倒的優勢となったが、今後2位の離脱反対派のハント外相との選挙活動を通じて7/22には代表が確定する。
FOMCではドットチャート(メンバー予想)の今年の中央値が2.375%と前回から変わらなかったが「(利上げに)忍耐強くなれる」の文言が削除され、代わって「情報を注意し適切に行動する」として7月利下げの可能性を温存した形だ。
米10年債利回りが一時2%を割るなど市場の金利先安観が根強く、株高・ドル安をリードした。
その他でも習出席が北朝鮮を訪問し、米国に対して両国の蜜月関係をアピールしたり、中東ホルムズ海峡上空で米国の無人偵察機がイラン側に撃墜される事件などが起こっている。
また米商務省は中国の5団体をブラックリストに追加し、一方中国の環球時報は「米国が関税を維持するなら合意しない」との記事を記載している。
今週は金曜日、土曜日と大阪G20サミットが開催され、同期間に米中首脳会談が予定され注目される。
G20の上位二大国の貿易摩擦に一定の進展が期待されるが、今後も貿易含めて両国の覇権争いが継続するとの見方が一般的であり、むしろ過度の期待は“ぬか喜び”に終わる可能性があるだろう。
今週以降も米中摩擦や英国のハードBrexit懸念に著しい改善は望めず、加えて米国の7月利下げ観測が根強いことから米債利回り低下とドル安地合の継続が予想されるが、係るリスク要因にもかかわらず金融相場となって株高地合が継続するが、米中首脳会談が不調に終わる場合や、米景気減速懸念が高まる場合には、株高・ドル安相場のうち株高部分に調整が入る可能性には留意したい。

 

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―豪ドル円や豪ドルユーロなど豪ドルクロスの軟調にフォローして豪ドルドルも反落の可能性

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6831-0.6938 AUDYEN 73.93-74.78

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6850-0.7050 AUDYEN 73.00-76.00

 

先週の豪ドルは全面ドル安の流れにフォローする形で69セント台前半に反発する一方、豪ドル円は一時74円割れ、豪ドルユーロは0.6100割れなど年初来安値に下落した。
先週発表されたRBA理事会議事録では「今後一段の緩和が適切になる可能性が高い」と追加緩和を示唆する表現となり、一時豪ドルの下落を誘ったが、むしろ豪ドルドルは“ドル軟調”の影響を受けて底値から反発した。
今週の米中首脳会談の結果が注目されるが米中摩擦が根本解決する可能性は少ないだろう。
一方「RBAの利下げの正当性」を個人的には疑問視するが、市場の金利先安観が強い現状は変わらず、豪ドルの上値も限定的であろう。
仮に米中首脳会談で前向きな結果が出た場合の豪ドルの反発も一時的となる可能性が高い。

 

 

―お客様各位―

小職の為替メルマガ「侍FXディーラーが相場を切る」(創刊以来10年)を人気メルマガサイトであるFOOMII社」からお届けしています。ご興味のある方はメルマガサイトhttps://foomii.com/00130 でサンプルをご覧ください。宜しくお願いいたします。

TWITTER始めました!!
joetsudaFX @joetsudaFX
 です。どうぞフォローしてください!!
#fx

 

 

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら

マネー

29 January 2024 ◎<ポイント> 今週はFOMCに米雇用統計 ・先週は米株(NYダウ、S & P 500)が史上高値を更新!! …