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今週の相場見通し(14 January 2020)

14 January 2020

<主なイベント>

1/13(月)日本「成人の日」休場、米12月財政収支
14(火)日本11月国際収支、中国12月貿易収支、米12月CPI
15(水)日銀地域経済報告、英12月CPI、米12月PPI、12月NY連銀製造業景気指数、FEDベージュブック、米中貿易協議「第一弾」合意に署名
16(木)独12月CPI、米12月小売売上高、米11月対米証券投資、南ア政策金利
17(金)韓国中銀政策金利、中国Q4GDP、中国12月小売売上高/鉱工業生産、米11月求人件数、米12月鉱工業生産/住宅着工/建設許可

<マーケットの焦点>

先週は、再び歴史に残る一週間であった。
イランのソレイマニ司令官殺害への報復(昨年末来両国の攻撃合戦が続いていた)としてイランがイラクの米軍基地をミサイル攻撃。また紛争の最中イランの誤射でウクライナ航空機が撃墜され多くの人命が失われるという悲劇も起きている。
ただ、イランの攻撃で米軍サイドに人的被害はなく、イランは「米国が反撃しなければ更なる攻撃はしない」、トランプ大統領も声明でイランに対する経済制裁強化に言及したが、一段の軍事行動は取らなかった。
結局民間機撃墜という悲劇を起こしつつも両国が幕引きを図ったことは明らかであり、イラン情勢一段落で一時65ドル台に急上昇した原油価格も58ドル台まで反落している。
また金曜日に発表された米12月雇用統計ではnfprと平均時給が予想を下回ったものの、米経済の堅調さを否定するものではなく米株価は史上高値を更新している。(NYダウは雇用統計前に一時29,000台乗せ)。
今週は明日米中通商協議第一段階合意の署名が行われる予定であり、劉鶴副首相はワシントンに向かった。
これに先立ち昨日米国は中国の為替操作国認定を解除しており、米中合意のお膳立てをしている。
ウクライナ機誤射・撃墜事件もイランは米国の圧力強化が遠因と米国を非難しており、先の司令官殺害ではイラクなども人的被害を受けているため、中東紛争の火種は依然として残る。
ただ市場は常に先を見ており、米中通商合意への署名や中国の為替操作国認定解除、先週英下院でEU離脱法案が可決されていることなど、昨年末来の懸案事項に明るい兆候が見え出したことから足元はリスクオンの動きが続くだろう。
ドル円も昨年5月以来の110円台に乗ってきたが、今朝発表された日本の11月貿易収支が再び赤字となっており(25億ドルの赤字、予想は1千億円の黒字)、需給面でも円安をサポートする内容となっている。
ドル円110円超えには依然として懐疑的な見方も強く、簡単に110円台がサポートされるとは思わないが、一旦割って再び110円台を回復して徐々に110円台を固めれば、市場のショートポジションが更にあぶり出されることとなろう。

 

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―下値は押し目買いでサポート

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6849-0.6939 AUDYEN 73.76-75.70

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6800.7000 AUDYEN 74.50-77.50

先週豪ドルはイランの米軍基地ミサイル攻撃の報で一旦68セント台半ば、73円台後半に下落したが、紛争拡大の可能性が減少したことから買い戻される展開となった。
ただ欧州通貨(特にポンド)の軟調を受けて(ドル堅調)対ドルでは69セント台が重くなる一方、ドル円の110円乗せを受けて対円では堅調を維持している。
先週発表された国内指標(住宅建設許可、貿易収支、小売売上高)はいずれも堅調であったが、昨年9月から依然鎮火されない大規模山火事の経済的影響、更にはモリソン政権への支持率低下が国内の悪材料視される。
今週金曜日には中国のQ4GDPが発表されるが(予想6.0%、前回6.0%)6.0%を維持できるかが一つのポイント。今年全体では5.7%程度の予想となっている。
今週は米中通商合意の署名も行われるため、豪ドルの下値は限定的であると考える。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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