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今週の相場見通し(20 January 2020)

20 January 2020

<主なイベント>

1/20(月)トランプ大統領就任から3年、米株・債券市場休場(キング牧師生誕記念日)
21(火)日銀政策会合、日銀展望リポート、世界経済フォーラム(ダボス~24日)
22(水)1月WESTPAC消費者信頼感、米12月中古住宅販売
23(木)豪州12月雇用統計、ECB理事会、米12月景気先行指数
24(金)日本12月CPI、中国春節休場(~30日)、独・ユーロ圏1月製造業PMI

マーケットの焦点>

先週は米中貿易協議第一段階の調印式が15日に無事行われた。両国の妥協の産物で“苦肉の策”の感は否めないが、取り敢えず米中関係一段落でリスクオン地合となった。
NYダウはじめ米株式指標(ナスダック、S&P500)は軒並み史上高値を更新し、ドル円は昨年5月以来の110円台を示現した。
政治パフォーマンスの面は否めないものの、事態の悪化がようやく落ち着く方向に進んだことを市場は素直に歓迎した形だ。ただ通商交渉第二段階については両国の温度差や米大統領選要因もあり、合意までには前途多難な様相。
発表された中国のQ4GDPは6.0%(予想6.0%、前回6.0%)は想定内で2019年の成長率は6.1%(29年ぶりの減速)となった。一部に予想されたQ46.0%割れが免れたことで市場の安ど感が感じられたが、今年の成長率は5,7%程度で、今後徐々に低下する予想。
今週から月末にかけては主要国金融政策会合が続き、今週は日銀政策会合とECB理事会がある。15日に発表された日銀さくらレポート(地域経済報告)で、3地区が景気見通しを下方修正するなど、日本経済はやや冴えない状況となっているが、日銀展望リポートで成長見通しの“小幅引き上げ”となる可能性がある。
またECB理事会は就任後2度目の理事会で、ラガルド総裁が主張する“戦略検証のスタート”を表明する可能性が高く、最近高まる超緩和策のユーロ圏経済への副作用を含めてその発言が注目される。
また来週はFOMCやBOE理事会があるが、FOMCでは米経済の堅調さを確認した内容が予想される一方、BOE理事会では最近のBOE関係者発言から追加利下げ観測が高まっており、その結果が注目される。
本日からスイスのダボスで世界経済フォーラム(~24日)が開催され、また中国は24日から1週間の春節休場となる。
更に月末1/31は英国のEU離脱期限となっており、今後の英国・EU間の通商交渉など移行期間中の交渉に関心が移っていく。
先週ドル円は110円を割っては何とか110円台を回復する展開を繰り返した。
ドル円の大幅上昇には依然として市場の大部分は懐疑的であり、110円台では本邦輸出業者の輸出予約も動意を見せるだろう。(彼らは昨年想定レートを106円台近辺に引き下げた)。ただ、叩かれてもゾンビのように蘇り110円台を固める展開となれば、市場のセンチメントは徐々にドル円ブルに転換していくだろう。

 

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―現水準中心の揉み合い

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6871-0.6933 AUDYEN 75.55-76.24

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6800.7000 AUDYEN 74.50-77.50

先週豪ドルは米中通商第一段階合意の調印式があり、市況のリスク選好の動きがサポート要因となる一方、長引く史上最悪の森林火災(ブッシュファイヤー)に対する懸念が上値を押さえる展開となった。
7月以降の高値圏70セント台、76円台の上値抵抗線で上伸が阻まれた。
大規模森林火災に関しては現段階で既に今年のGDPを0.5%押し下げるとの試算もある中、モリソン政権は財政支援策を打ち出しているが、RBAへの緊急緩和を期待する声もあり、2/4のRBA理事会が注目される。
今週木曜日には12月の雇用統計が発表される。前回は就業者数+39.9千人、失業率5.2%と強い数字であったが、森林火災の影響もありその反動の可能性もあるだろう。
米中摩擦が一段落しても森林火災問題と豪ドル悪材料が次から次へと出てくる状態だが、何とか森林火災を鎮火させて“復興需要”に結び付けられるか?
豪ドルは依然として上値抵抗線(70セント、76円台)で押さえられる一方、下値では実需の押し目買いも観測され、足元は現レベル中心の揉み合いが予想される。

 

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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