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今週の相場見通しby Joe (26 October 2020)

26 October 2020

◎<主なイベント>

10/26(月)独10月ifo景況感指数、香港重陽節休場、中国第19期中央委員会第5回総会(5中総会~29日)
27(火)韓国Q3GDP、中国9月工業利益、カナダ中銀理事会、米10月消費者信頼感、米8月ケースシラー住宅価格
28(水)豪州Q3CPI、アルファベット/フェイスブック/ツイッターのCEO上院委員会で証言
29(木)独10月失業率、日銀政策会合、ECB理事会、米Q3GDP(速報値)、米9月中古住宅販売、米新規失業保険申請件数
30(金)豪州Q3PPI、日本9月失業率、香港Q3GDP、仏Q3GDP、独Q3GDP、ユーロ圏Q3GDP、米9月個人所得支出
30(土)中国10月製造業・サービス業PMI
31(日)米国冬時間移行

◎<マーケットの焦点>

先週は23日午前10:00(日本時間)のトランプ/バイデン両候補の選挙前最後の討論会や米経済支援策を巡る政府と民主党の協議、そしてBrexit通商交渉も大詰めを迎え、市場も週を通して神経質な展開となった。
結果的には米国株価は週初の大幅下落を取り戻しつつも、前週末比やや値を下げ、ドル安地合となった。
米経済支援策は協議が継続され早期合意期待も高まったが、結局協議に急速な進展は見られなかった。
またBrexit通商交渉も継続され、最終段階への双方の妥協が近いという期待感が高まったが、合意に至らず。
ただ週末には仏が漁業権で妥協の用意があると報じられ、期待感は今週に持ち越された形。
トランプ/バイデン両候補の討論会は前回ほどの酷い状況は回避され無難に通過したが、バイデン氏優勢を覆すには至っていない。
結局米国の景気刺激策もBrexit通商交渉も最終合意に至らなかったが、期待感を完全に裏切ったわけでもなく、楽観悲観入り乱れた不透明感は今週に持ち越された格好だ。
今週は10月最終週となるが、依然としてコロナ感染状況、米大統領選の行方と経済支援策を巡る協議、そして11月半ばを目途とするBrexit通商交渉の動向を見ながらの不安定な相場展開が予想される。
またコロナ感染状況と共に各国景況を見るうえで今週発表される米国や欧州のQ3GDPが重要視される。因みに米国のQ3GDPはQ2の大幅下落分を取り戻す予想となっている。予想値は前期比+31.8%(Q2は-31.4%)、前期比年率+38.5%(Q2-33.2%)。ユーロ圏のQ2GDPも回復予想ではあるが米国ほどではなく、米国の回復幅が予想通りであれば再び米経済への期待感が高まるだろう。また足元は依然としてバイデン候補優勢の見方であるが、テキサス州など接戦州でトランプ陣営巻き返しの情報もあり、民主党も前回の大統領選直前での逆転を危惧している。
両候補の最後の言動や動向から目が離せない。
今週も先週同様にリスク許容度の増減と株価動向、そしてリスクオンのドル売り/円売り、リスクオフのドル買い/円買いを基本として、ユーロやポンドの好悪材料をつぶさに検証していくことが肝要であろう。

◎<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―売り買い交錯

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7020-0.7158 AUDYEN 74.18-74.95
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7300 AUDYEN 73.000-76.00

先週豪ドルは欧州通貨の下落にフォローして70セント台前半、74円台前半に続落したが、週末にかけては欧州通貨の反発に連れて71セント台前半、74円台後半に反発した。ただ、対円ではドル円が依然として104円台で軟調推移しており、上値が重い展開が続いている。
発表された中国Q3GDPが+4.9%(予想+5.2%、前回+3.2%)と予想値には及ばなかったものの、前回から大幅に改善したことから商品相場が堅調推移し、豪ドルをサポートした。
今週は水曜日に豪州Q3CPIが発表され、予想値は前期比+1.5%(前回-1.9%)、前年比+0.7%(前回-0.8%)と反発が予想される。
ただRBAが“利上げの目途”としているインフレターゲット(年率2-3%)には程遠く、予想値を下回る場合には再び金利先安観(と言ってもOCR 0.25%→0.1%)が高まるだろう。
豪ドルは今回も強いサポートラインである70セント、74円レベルがサポートされた状況だが、上値も従来からのレジスタンスレベル 72セント台半ば、76円台後半では戻り売り圧力が強まろう。

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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