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今週の相場のポイント by Joe Tsuda(津田 穣)7 November 2022

7 November 2022

◎<主なイベント>
6日(日)米国市場冬時間に移行、連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)(18日まで)
7
日(月)中国貿易統計(10月)、ラガルドECB総裁講演、ボストン連銀総裁・
リッチモンド連銀総裁講演、ユーロ圏財務相会合
8
日(火)WESTPAC消費者信頼感(11月)、NAB企業信頼感・景況感(10月),景気先行・一致指数(9月)、日本外貨準備高(10月末)、外国為替平衡操作実施状況(7-9月、日次ベース)、米中間選挙
9
日(水)国際収支(9月)、日本景気ウォッチャー調査(10月)、中国消費者物価指数・生産者物価指数(10月)、NY連銀総裁・リッチモンド連銀総裁講演
10
日(木)ECB経済報告、米消費者物価指数(10月)、ダラス連銀総裁・クリーブランド連銀総裁・カンザスシティ連銀総裁講演
11
日(金)国GDP速報値(第3四半期)、中国独身の日、EU財務相理事会、欧州委員会秋季経済見通し、ミシガン大学消費者信頼感(11月)、ベテランズデー祝日のため米債券市場は休場
12
日(土)G20財務保健相会合


◎<マーケットの焦点>―先週は週初のドル堅調地合から、米雇用統計後に大幅調整反落へ。今週は米中間選挙、米10月CPIなど
<ポイント>
・先週のFOMCでは4回連続の75bp利上げを実施。声明では今後の利上げペースの鈍化が示唆されたが、パウエル議長は引き続きインフレ抑制姿勢を強調し「ターミナル・レートは従来より高くなった」と発言。市場では来年後半までに5.50%をターミナル・レートとしつつある。
RBA理事会での利上げ幅は先月に続いて25bpの小幅にとどまり、一方BOE理事会では75bpの大幅利上げが7:2で決定された。反対の二人は25bp50bpの利上げを支持。またベイリー総裁は「金利は市場想定より低水準で上昇せざるを得ない」と慎重発言をした。
・週央までは米国と他の主要国の金融政策格差を反映してドル買いが優勢だったが、中国のゼロコロナ政策緩和期待が高まり、リスク選好ムードになって対ドルで人民元が買われた。金曜日の米雇用統計は、失業率は3.7%と予想より0.1bp悪化したが、nfprは予想を上回って増加し、前月分も上方修正された。しかしドル買い反応は最初だけで、結局ドルは対主要通貨で200pts以上下落して越週。
ドル円は金曜日一日で148円台半ばから146円台半ばに下落した。
米金利先高観を囃して溜まったドル買いポジションが週末を控えて大きくリバースされた形。
今週はドル軟調継続か。火曜日の米中間選挙、木曜日の米10CPIなどの重要イベントがある。中間選挙では上院は依然拮抗しているが、下院では共和党の優勢が伝えられる。上下両院のねじれ議会や、まして両院とも共和党が勝利するようなことがあれば、共和党の“製造業支援=ドル高けん制”の発想が蘇ることが考えられる。中間選挙を抜きにしても、インフレ懸念は依然強くターミナル・レートが5.5%近辺に引き上げられたとはいえ、終着駅が見えてきたことは確かであり、今後のデータ次第ではターミナル・レート引き下げの可能性もあるだろう。
・ドル円に関しては、151円台で日銀介入を見た後も、政府・日銀は大量の円買い介入を継続していたことが判明。先週は介入抜きでドルの調整反落から介入での下値地点近くまでドル円を押し下げた。ただ先週はドルの調整反落に円売り材料がかき消された状況だが、クロスでは依然として円安傾向が続いている。ドルの独歩高が収まったにしても、いずれ円の独歩安が再燃することとなろうが、暫くはドル安に引っ張られてドル円の上値が重い展開となる可能性がある。

◎<豪ドル相場>

ドルの調整売りが継続すれば豪ドルは堅調を維持するだろう

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6272-0.6492  AUDYEN  92.96-95.56
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6150-0.6550  AUDYEN  92.00-96.00

先週豪ドルはRBAによる利上げ幅が25bpに留まったことから、週後半まで軟調推移。ただロウ総裁は「必要であればより大幅な利上げに戻る可能性がある」と発言。一方金曜日に公表されたRBAの四半期金融政策報告書(SOMP)では「インフレ率は今年8%前後(現在7.3%)でピークアウトし、キャッシュレート(現在2.85%)は来年6月までに3.5%に上昇し、2024年末までには3.0%あたりに戻る」と予想した。つまりインフレ率も政策金利もまだピークに達していないとの見方であり予想よりややタカ派的。金曜日のSOMP後豪ドルは反転したが、中国のゼロコロナ政策の緩和の思惑も支援材料となり、米雇用統計後に一段高となった。
金融政策格差から言えば豪ドルの軟調は理解できるが、金曜日の米雇用統計後の急反発は、まさにドル安が故の豪ドル反発であり「豪ドルは米ドルの受け皿」が要因であろう。
ただ62セント割れの豪ドルはいかにもoversold状態であり、ドルの反落と共に豪ドルショートポジションも踏み上げられた格好だ。
中国のゼロコロナ政策緩和は朗報ではあるが、依然としてウクライナ情勢にも大きな進展なく、豪ドル独自の力で65セント、95円の壁を上抜くのは難しいだろう。ドル高の調整が継続するのであれば、豪ドルは底堅く推移するだろう。


―読者各位―
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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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