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今週の相場の焦点by Joe Tsuda(津田 穣)15 May 2023

15 May 2023

<ポイント>  今週は”下げ“に期待!

・先週は前週見た137円台が忘れられず、ドル円ロング志向で行ったが、、苦しかったこと(汗)
5/1JPモルガンがファーストリパブリックの買収を発表したが、その他米地銀の経営不安も燻り、加えて米債務上限問題(引き上げなければ6/1にデフォルト)も徐々にリスク要因として効いてきた。
・中でも5/10発表の4CPI0.1%ポイント予想を下回った(5%予想に対して結果は4.9%)だけで1円以上ドル円が下落!→いかに市場が投機的にドル円を売りたがっていたかが分かる!
・ただ、すんなりドル円下落で終わらないのが相場―金曜日には5月ミシガン大学消費者信頼感が57.7と大きく予想(63.0)を下回ったものの、5-10年のインフレ期待値が3.2%(予想2.9%)と予想を上回ったために、逆にドル円は134円台後半から135円台後半まで約1円ショートスクイズされて終わった(ショート勢も最後に炙り出しを食らった)。
・今週は広島サミット――案外オリンピックはじめ国際イベント物を卒なくこなす日本政府であるが、外交的イニシャチブ欠如の日本が(結局は安全保障理事国になれず、国防予算も限られ、非核三原則に縛られる日本の宿命!)果たしてどこまで評価を高められるか?
・米債務上限問題に新たな米地銀不安、そして広島サミットへの過剰な期待感が重なれば、どこかでリスク回避の円買い圧力(自分はそう呼びたくないが、市場がそのように反応する)が高まる事態を想定する。
――ターゲット130円割れ――

◎<豪ドル相場>――先週の予想「予想外のRBAの再利上げで買い材料出尽くしか?」はどうやら当たりのようで、、、

 

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6636-0.6818  AUDYEN  89.79-91.87
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6500-0.6800  AUDYEN  88.00-92.00

・先週の豪ドルは前週のRBAの予期せぬ再利上げを受けて高値68セント台前半、91円台後半まで上昇したが買い続かず、週末にかけてはドル反発地合いの中66セント台前半、90円割れまで反落して終わった―市場では継続利上げよりむしろ利上げ打ち止め感が強まった感じ。
・原油が一時70ドルを割るなどして商品相場が軟調推移した(CRB Indexは284台まで下落)ことも豪ドルの重石となった。
・中国の4月PMIが再び50を割り込んでいるのも商品相場軟調の原因だが、広島サミットで対中批判が強まるようであれば、更に豪ドル売り材料視されるだろう。
・ただ上記のように、米国発のリスク要因(米地銀問題や債務上限問題)が取り沙汰されてドル軟調となれば「豪ドルは米ドルの受け皿」で、反発材料となりうる。
・依然として豪ドル軟調地合を予想し、対円でも90円超えで定着できなかった失望感から、短期的には再び90円が天井となる可能性があるだろう。

 

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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