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シドニー発豪ドル見通し (2013年11月25日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

11/25(月)米10月中古住宅販売成約指数、黒田日銀総裁講演

26(火)米9月・10月住宅着工件数、米11月消費者信頼感、カーニー英中銀総裁議会証言

27(水)独12月GFK消費者信頼感、英Q3GDP改定値、米10月耐久財受注、米10月景気先行指標、米11月シカゴ購買部協会景気指数、米11月ミシガン大学消費者信頼感、米新規失業保険申請件数

28(木)独11月失業率・失業者数、英中銀金融安定報告書、カーニー英中銀総裁会見、米国感謝祭休場で株式、債券、商品相場は休場

29(金)日本10月雇用統計、ユーロ圏10月失望率、ユーロ圏11月消費者物価、米株式市場市場と債券市場は短縮取引

 

マーケットの焦点

キーワード:米量的緩和縮小の行方、米国景況感と日本のインフレ率、米ヘッジファンドのドル円オプション

先週はイエレン公聴会やバーナンキ/イエレン議長/副議長講演におけル緩和継続発言にもかかわらず、市場のテーパリング(金融緩和縮小)期待強く、米長期債利回りは上昇し、一方特に日米株価は堅調でNYダウは16,000ドル台の史上高値を付け、また日経平均は15,500円台の高値圏に上昇しました。

またこの米国テーパリング期待に加えて、株価上昇からリスク選好の動きが活発化して、ドル円は4カ月ぶりに101円台に上昇し、円クロスもユーロ円が137円台、ポンド円が165円台と数年ぶりの高値圏に上昇しています。

一方豪ドルやNZドルなどの資源通貨は当局による積極的な通貨高けん制もあり総じて軟調推移しています。

11月も月末週となりますが、市場の最大焦点は米景況感と12月17/18のFOMCに向けた米国の金融政策の行方です。

また先週は日銀会合にて黒田総裁が改めて異次元緩和の継続を強調しました。

本日古沢財務官は「日本のデフレは終わりを迎えつつある」と述べていますが、26日に発表される日銀議事録では更に追加緩和の余地に言及されているか注目したいところ。

また29日に発表される10月の全国消費者物価指数で更にデフレからの脱却が確認できるかもポイントです。

早いもので来週は師走となりますが、例年ヘッジファンドは年末に向けて保有ポジションを清算する動きに出ます。

今年は基本的にドル円買いポジションを有していると推察されますが、一方年末にかけては米系企業の本国送金のためのドル買い需要が強まります。

またそれを見越して98-99円を行使価格とするドルコールオプション(ドル買いの権利発生)を仕込んでおり、それらに102-103円で権利が消滅する条件(ノックアウトオプション)を付けているケースが多いため、102-103円の手前では防戦売りが強まりますが、一旦同レベルを上にブレークし始めると一気に値が飛ぶ可能性も指摘され、要注意です。

現在欧州通貨高・円安・資源通貨安となっていますが、円安トレンドは理にかなっている一方、欧州通貨高と資源通貨安はやや行き過ぎ感もあるように思えます。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9143-0.9447  AUDYEN 92.53-94.61

今週の予想レンジAUDUSD 0.9050-0.9350  AUDYEN 92.00-95.00

今週の豪ドルは底値確認、豪ドル円は底堅い展開でしょう

先週は豪ドル堅調予想をしましたが、予想に反して特に豪ドルドルは9月上旬以来の安値91セント台半ばに下落しました。

豪ドル円も豪ドルドルの軟調に引っ張られて92円台半ばに反落しましたが、本日はドル円が101円台後半に続伸したことから93円台を回復しています。

豪ドル軟調の主因は何と言ってもRBA当局の豪ドル高けん制発言が相次いだことです。

先週発表されたRBA理事会議事録では「必要であれば一段の利下げの可能性を排除せず」と述べられました。

加えてデべレRBA総裁補が「豪ドル下落が望ましい」と述べ、スティーブンスRBA総裁は「必要とあれば介入にはオープン」とややショッキングな発言をして豪ドルを押し下げました。

今年は年初から豪ドルが再びパリティー(1AUD=1USD)の上に上昇し、資源ブームの終焉観測と相まって、非資源産業への移行のためにも豪ドル高が弊害になるとの発言が相次ぎました。

国内経済では小売りや住宅産業の好調に対して労働市場には力強さが欠け、加えてインフレ率は非常に落ち着いています。

豪ドルは91セント台と9月上旬以来の重要ポイントに下落しています。

ただ例年年末に向けては石炭や鉄鉱石など豪州を代表する資源会社が来年度の輸出為替予約(豪ドル買い)を取る傾向にあります。

また各国中銀や本邦投資家の豪ドル債投資も再び活発化しつつあり、豪ドル下落局面ではそれらの実需が豪ドルの下落速度を遅くすることが予想されます。

また世界的な株高によろリスク選好の動きも豪ドルを下支えするでしょう。

 

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ただ

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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