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誰も知らない秘密の島inフィジー、ヌクンバティ アイランドリゾート(その2)

さてさて、旅の魅力って人それぞれですが、新しい発見や挑戦、人との出会い、別れもあるわけで、これがいいですよね。フィジーの魅力は青い珊瑚礁、白い砂浜、満天の星空、手つかずの大自然、いろいろありますが、ヌクンバティ島の場合、何が一番だと思います???

 

フィジーの離島の場合は、ほんの数日の短い滞在でも、極楽なひとときをともにした連中にさよならするとき、なんともせつなく、すいたらしい気持ちになるのです。(うまい言葉がみつからない・・・)島をあとにするとき、たいがいどこでも、『イサレイ』という歌をみんなでうたってくれます。『イサレイ』はフェアウェルソングとして定着しましたが、もとの歌は(医学生が身分の高い女性に贈った、禁じられた愛の歌)なのだそうです。

 

さておき、ヌクンバティは小さな離島なのでボートで島を離れますよね。スタッフや島に残るゲストが真心こめて歌ってくれる『イサレイ』の歌がはじまると、涙腺がゆるみだします。その歌声がだんだん波の音にかき消され、人のかたちがどんどん小さくなって、それでもまだ千切れるくらい手を振ってくれている。負けずに手をふり返し、いい歳こいた大人がボロボロぐちゃぐちゃに泣いちゃうんですよ、これが。

 

どこかのホテルに泊まって、チェックアウトのときに受付嬢やドアマン、レストランのウェイターウェイトレス、ベッドメイクしてくれるメイドさんや、マッサージのおばちゃん、そうじのおじさんに、いちいち涙を流して感謝するなんて、ふつうじゃありえないじゃないですか! 

 

 

 

ヌクンバティの場合、いつも不思議とこうなってしまうのですが、その理由をボクなりに分析してみると、結論は、ほんの些細なことの積み重なりかな、と思います。

 

朝、目が覚めると、砂浜をほうきで掃いているおじさん、ハイビスカスの花を摘んでるおネエさんがいます。潮騒や椰子の葉がこすれあう音、小鳥のさえずり、朝食のさりげなくテーブルにそえられた花、焼きたてのパンとコーヒーの香り、静かな楽園。時折、スタッフの笑い声が風にのって聞こえてくるのが、とーっても心地いいのです。

 

すれ違いざまに必ず、『ブゥラ~!』と優しく声をかけてくれたり、バルコニーで本を読んでいると、よく冷えたシャンパンとフルーツ、チーズの小皿を持ってきてくれます。サンドバンクや丘の上のピクニックランチを頼むと、超~重たいパラソル、チェアー、おいしい料理や飲み物がすでにそこに用意されています。ブレ(客室コテージ)に戻ると入り口に砂払いの水がはってあり、可愛らしい花が浮かべられていて、足を突っ込むのが勿体無いやら申し訳ないやら。脱ぎ散らかしたはずの服やスル(腰巻布)がきちんと畳まれ、ほどよい音量でCDがかけられていたり、ベープマットのスイッチがオンになってたりもします。

 

夕方になると料理のオーダーをとりに、お気に入りの食前酒をもって部屋までスタッフが来てくれます。西の空に金色のとばりが下りるころ、オレンジから赤紫に空を染める夕焼け雲。ランプの灯りでとる夕食のごちそうをひき立てるヌクンバティ・バンドのギターとウクレレとやさしい歌声。手が届きそうなくらい近くに見える満天の星空。スタッフクォーターで、明け方まで続くカヴァパーティー・・・

 

一組一組ごとのゲストをよろこばせるために、些細なことに極限まで尽くしてくれる彼らの気遣いや行動には、どこも飾り気やいやらしさがありません。さりげなく、そして時として見せる究極のお惚けぶりには"愛情"すら感じられてしまいます。ヌクンバティではゲストが主役、というポリシーがあり、ここでは食事の場所や時間、アクティビティーの時間がきまっていません。好きな時間にお気に入りの場所で、というスタイルなのです。そしてヌクンバティ アイランドリゾート【Nukubati Island Resort】に滞在中、ゲストは知らず知らずのうちに、涙のツボを何度もウリウリ刺激されてしまうんですね。

(つづく)

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