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第4回 トライアスリート庭田清美さん 2

2001年に生活の拠点を日本からオーストラリアのゴールドコーストに移されましたよね。

やっぱり、強くなりたかったから、オーストラリアに拠点を移すことにしました。今は、選手は自分でコーチを選べなかったり、自分のナショナルチームのヘッドコーチについている方が有利とかありますが、トライアスロンがオリンピック種目になる前は、選手は自由に練習していました。コル(コル・スチュワートさん=庭田さんのコーチ)は、やはり有名な人だったので、その当時世界各国から、特に男子選手が多く来ていました。海外の選手から「あそこは海外からの強豪男子選手が多く、女子選手は無理」と聞いていたので、「そういうところでやった方が強くなるのではないか」と思ってコルのところを選びました。

(日本にいる主人は)当初はこんなに長くなるとは思っていなかったのでしょうけれど、「自分で何もできなかったものを自分で何でもできるようになった方がいいよ」と言ってくれました。とても応援してくれています。

普段のスケジュールはどのように過ごされていますか?

朝は早い時で4時半に起きて5時半ぐらいからトレーニング。お昼前ぐらいに帰ってきて、お昼食べたら寝て、また何か食べて、練習に行くという感じです。練習は3種目やる時もあるし、午前バイクで午後水泳とか。大体午前中に水泳選手が(プールを)使っているので、水泳の練習は午後が多いですね。

練習メニューはすべてコルが用意しています。オフは基本的に金曜日と月曜日の朝。疲れていたら、午前中やって、午後休む時もあります。週に2回ぐらい抜かないと身体の疲れが抜けないんです。あまり無意味にやっても意味ないですし。1〜2週間休むのは良くないですけど、1日ぐらいなら…。

オフの日はどのように過ごしていますか? 

まず睡眠をしっかりとります。あとはマッサージを受けたり、Eメールとか提出する書類を作成したり、ゆっくりしています。ショッピングはあまりしないです。食料品の買い出しには行きますけどね。

庭田さんから見たゴールドコーストの素晴らしさは?

またオーストラリアの好きな場所というのはありますか?

私はここの人が好きです。明るいのと、フレンドリーというか、走ったり自転車に乗って練習していても、普通にあいさつをするじゃないですか。工事のおじさんとかでも「がんばれよ」とか普通に言ってくれるでしょ。ああいうのが私はすごくいいなと思います。好きな場所は、特有の赤い土の見えるところですね。自転車に乗っていて赤い土のところが見えてくると、「うぁー」とうれしい気持ちになります。

オリンピックはシドニー、アテネ、北京と3大会連続で出場し、北京では9位と大健闘しました。庭田さんのオリンピックに対する印象をお聞かせください。

世界選手権などとはあまり変わりません。でもプレッシャーはものすごく大きいですね。(レースの日まで)指折り数えるようになります。「あと何日寝たらオリンピックだ」とか。普通の世界選手権では感じないのですけどね。

スタートラインに立った時は、意外ともう真っ白なんです。「もうやるしかない」と覚悟を決めているというか、心臓がドキドキ、バクバクはしますけど、あのシーンとなった瞬間がたまらなく良いんです。前夜の寝る前の方がすごくプレッシャーを感じていますね。(オリンピックレース当日の)朝になると開き直っています。

北京の時は、代表に選ばれた状況もあり、シドニーやアテネと比べても一番プレッシャーを感じました。ギリギリになって、崎本選手ではなく私が選ばれたという状況で、ここで滑ったら、何言われるかわからないというのもありました。

北京を終わった時は引退について考えないようにしていました。「ここまでまだできたんだな」って気持ちがあったので、もうちょっとできるんじゃないかなと。

日本の女子勢では、北京オリンピックで5位に入賞した井出樹里選手(トーシンパートナーズ・チームケンズ)など若手選手が台頭してきていますが、これらの選手と競っていく上で大切だと思われることは何でしょうか?

歳だから負けるということは思っていません。メンタル面などでは若い子たちより逆に強いところもあるし、トレーニングスタイルに関しては常に研究しているし、故障を絶対にしないようにしています。こんな歳で、たとえば自転車の落車事故で骨折といった大きな故障をしたらもう終わりですからね。骨折を克服してまでも復帰する時間は、もうありませんから。

あとは水泳が得意な選手が多いので、自分がその選手たちに勝っていくには水泳をもう一段階上げないとだめだと思います。

キャリア上の今後の目標、また来年の目標をお聞かせください。

来年の目標は2012年のロンドンオリンピックに向けて、自分のランキングを上げていくことです。そして最終的な目標はロンドンオリンピックで表彰台に乗ることです。

読者のみなさんにメッセージをお願いします。

ぜひ応援をよろしくお願いいたします!

 

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