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広げませんか?支援の輪を

クイーンズランド州の洪水被害に約10万人のボランティアがその復旧活動に参加しています。完全復旧までにはまだまだ長い時間がかかるでしょうが、全国から6400万ドルもの義援金が集まり、ボランティアの人たちが集い、いまクイーンズランド州では早く元通りの生活を、と懸命に活動が展開されています。(ボランティア登録 http://www.emergencyvolunteering.com.au/  義援金 http://www.qld.gov.au/floods/donate.html

ところで今日、1月17日は、阪神・淡路大震災が発生した日です。1995年1月17日、京阪神地区でマグニチュード7.3の地震が発生し、死者6,434人、負傷者4万3,792人という大惨事となりました。このとき、多数の市民によるボランティア活動が活発に行われ、これを契機に、その後の自然災害などで、全国からボランティアが集まるというボランティア活動の先例となりました。

そこで日本政府は、この日を「防災とボランティアの日」として、ボランティア活動への意識を高め、災害への備えを図るという目的で記念日に制定しました。「防災の日」といえば9月1日ですが、この日も大地震の記念日です。1923年9月1日に、関東地方をマグニチュード7.9の大地震が発生し、死者・行方不明者14万人という「関東大震災」が起きました。すでにこの「防災の日」があるので、1月17日は「防災とボランティアの日」となったわけです。

でも、今日は、サッカーの「AFCアジアカップ」で日本 vs サウジアラビア戦が行われる日です。こっちの方が大事な日だ! というあなた、クイーンズランド州の大洪水があったばかりですから、ここはやはり、「防災とボランティアの日」ということで、ボランティアについてちょっと考えてみましょう。

そういえば日本では昨年のクリスマスに、養護施設に伊達直人(タイガーマスク)の名前でランドセルが届けられるという事件がありました。マンガでは、ターガーマスクが施設に寄付をする姿が描かれていて、この匿名子もそれにならってタイガーマスクの名前で寄付をしたのでしょう。その後、全国各地の施設に伊達直人と名乗る多くの人が同様の寄付をして、いまや日本全国で「タイガーマスク現象」が起きているんです。

災害へのボランティア活動や、このような寄付行為は、何かきっかけさえあれば瞬く間に広がりを見せるようです。これまで日本人は「恥ずかしい」という意識があるのか、なかなか寄付行為が社会的に広まりをみせてきませんでしたね。「照れの文化」という人もいます。先進諸国での一人当たりの寄付金額では日本はかなり下のほうです。もちろん税制の問題もありますが、今回のような現象が広がるのは良いことですし、継続してくれればもっと良いですね。

ボランティアと言えば、オーストラリアは「クリーンアップ・オーストラリア」(3月第一日曜日)で知られるように、ボランティア活動が活発な国、というイメージが強いですよね。長年にわたるボランティア活動の実績があるので、今回のような災害に対しても、すぐに活動をはじめることができ、その活動の個々の役割分担なども的確に指示されるような組織がすぐに結成されます。

2006年の数字ですが、オーストラリア統計局によると、ボランティア活動に成人人口の約34%、540万人が参加し、特に35歳〜44歳の年齢層の参加がもっとも多いということです。州別では、クイーンズランド州と首都特別地域(キャンベラ)の参加率が38%と高く、都市部と地方では、地方居住者が38%で、都市部の住民の32%より高い参加率です。

ボランティア活動に参加する機関でもっとも多いのが、次の4つです。

(1)スポーツ・レクリエーション

(2)教育・訓練

(3)コミュニティ・福祉

(4)宗教団体

その活動ですが、もっとも多いのは、次の4つです。

(1)募金活動(48%)

(2)調理と食事の提供(31%)

(3)指導と情報提供(28%)

(4)事務(26%)

なぜボランティア活動をするのでしょうか? 64%の人が、人に頼まれたり、誰かが活動しているのに影響されて参加しています。テレビや新聞でボランティア募集の広告を見て参加する人は、全体の5%と意外に少ないんですね。また、自分の親がボランティに参加したことのある人は、親がまったくボランティア活動に参加していない人より、ボランティア参加率は2倍以上高いようです。子どもにボランティア精神を持ってもらいたければ、まず親が自ら参加しないといけないようです。

さて、ボランティアに参加する最大の理由は、やはり「人々やコミュニティへの手助け」(57%)です。次いで「自分自身の満足」(44%)、そして、「何か価値あることへの参加」(36%)です。

まず、いま助けを求めているクイーンズランドの人たちに、あなたが何をできるのかを考え、行動してみませんか?

例えば、シドニーでは支援のためのチャリティ映画上映会が今月23日に開催されます。(シドニー日本クラブ後援)ぜひ、参加してみてください。

日時:1月23日(日)

場所:NORTH SYDNEY LEAGUES CLUB(12 ABBOTT STREET, CAMMERAY)

料金:QLD州洪水被災者支援のための寄付

時間:

11:00〜 「木の来た道」ドキュメンタリー映画(45分)

12:00〜 タッピングタッチ

13:00〜 「マザーテレサ」ドキュメンタリー(83分)

14:45〜 「1/4の奇跡」ドキュメンタリー(100分)

 

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