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シドニー発豪ドル見通し(2011年3月28日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴29年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

今週の主な予定、イベント

3/28(月)米国2月個人所得、中古住宅販売保留、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

29(火)日本2月失業率、英Q4GDP改定値、独4月CPI、米3月消費者信頼感指数、プラード・セントルイス連銀総裁講演

30(水)日本2月鉱工業生産、ユーロ圏3月消費者信頼感指数、米3月ADP全国雇用者数、プラード・セントルイス連銀総裁講演

31(木)豪2月住宅建設許可件数、独3月雇用統計、ユーロ圏3月CPI、カナダQ4GDP、米失業保険、米3月シカゴ購買部協会景気指数、ガイトナー財務長官訪中

4/1(金)日本3月日銀短観、中国3月PMI製造業景況感指数、ユーロ圏2月失業率、米3月ISM製造業景況指数、米3月雇用統計(予想:失業率8.9%、前回8.9%、非農業部門就業者数予想:190千人、前回192千人)

 

マーケットの焦点

依然として”リスクの所在”が市場の焦点ですが、そのような中でも先週は主要国の株価も回復基調でした。(金曜日終値はNYダウ12220前週末比+362、日経9536+330、独DAX5900+182、上海2977+71、豪州ALL ORDS 4840+125)。

ただし先週も多くのリスク要因が市場を取り巻きました。日本の原発放射能漏れの深刻化、ポルトガル議会が緊縮予算を否決して首相が辞任表明(フィッチはポルトガルを格下げ、ムーディーズはスペインの銀行30行を格下げ)、リビア情勢は依然として緊張し、多国籍軍の主導権は米国から欧州へ移っています。

ただこのような状況下、市場も”リスク慣れ”してきたと言うか、徐々にリスク選好の動きが戻りつつあるのが先週の特色でした。上記のように株価は反発し、商品相場も堅調を維持して、金価格は木曜日には一時1オンス1448ドルに史上高値を更新しています。

そして通貨市場では豪ドルやNZドルなどのオセアニア通貨が買われ、従来リスク回避で買いが集中していたスイスフランが売り戻される局面に。

またドル円は18日の協調介入の効果残り、再び81円台を回復しています。政府当局としては、困難な状況下、3月決算期末にはなんとしても80円割れを回避したいところで、「ドル円の反落は許さない」でしょう。

したがって目先の動きとしては”慎重ながらもリスク選好の動きを模索”でしょうか?

ただ、逆に原発や中東問題が悪化した場合にはドル円下値テストとなり、再び日銀やG8の協調介入姿勢が試される事態となる可能性にも留意したいところ。

米国サイドでも、このところ米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行)の各理事や地方連銀総裁から景気回復やインフレ懸念を意識した発言が相次いでおり、徐々に”出口戦略”の匂いが強くなっています。

その意味でも今週金曜日に発表予定の米国3月雇用統計の結果が注目されます。

また中東関係ではリビアの緊張だけではなく、サウジアラビア、イエメン、バーレーン、シリアなど周辺国情勢も要注意です。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9954-1.0292 AUDYEN 80.55-83.59

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0050-1.0350 AUDYEN 81.50-84.50

今週の豪ドルは”高値圏で新高値テストと利食いの交錯” 

先週豪ドルは円クロスともに上昇しました。

週を通してリスク選好の動きが戻ってきました。豪ドルは週初の安値99セント台半ば、80円台半ばから上昇し、金曜日には1.03手前まで”変動相場制移行後の高値”を更新しています。また協調介入後、市場はドル円の下値トライに警戒的で、円クロスが全般的に上昇している点も豪ドルをサポートしています。

今週は日本の決算期末や米国の雇用統計などのイベントを控えます。慎重ながらもリスク選好の動きが更に活発化するのであれば、豪ドルもまずは上値テストの可能性があります。

ただし上述のようにまだまだリスク要因がなくなったわけではありません。日本の原発問題や中東情勢など、状況の悪化は即リスク回避に逆戻りする点は留意する必要があります。また新高値テストとともに市場の豪ドル買いポジションも徐々に積み上がってきています。高値では利食いの動きも活発化するでしょう。

豪州国内では木曜日に2月の住宅建設許可件数が発表されます。1月は-15.9%と大きく落ち込みましたが、一部では住宅需要減退懸念も聞かれ、今回の結果が注目されます。

つボヤキコーナー

”日本の政争今いずこ”

2010年6月の鳩山首相の退陣表明を受けた民主党代表選挙に勝利し、菅さんは第94代内閣総理大臣に就任しました。当時、私のディーラー大先輩であるマンハッタンの予言者若林栄四氏(現在ワカバヤシエフエックスアソシエーツ代表、1985年歴史的に有名なG5プラザ合意を前に、彼は在住するニューヨークの駐車場で自分の前に止まった車のナンバーが「YEN170」であったことから、当時250円前後にあったドル円が大幅に下落すると予想!!当時ドル円が200円以下になると考えている人はほとんどいなかった。一躍”マンハッタンの予言者”の名をほしいままにして現在に至る)「菅さんは稀代の強運者だ」と発言しました。彼の政治人生は紆余曲折ですが、要所要所でかならず棚ボタ(失礼)で要職についているのだとか?ただ今回、前原前外相が外国人からの違法献金問題で辞任した3日後の3月9日に菅さん自身の外国人からの違法献金が発覚。内閣支持率20%以下の惨状から”さすがに菅さんの運もここまで、マンハッタンの予言者の言葉も今回ばかりは、、、?”と思いました。そしてまさに外国人からの献金問題糾弾の国会中継中に今回の東日本大震災が発生したわけです。

この歴史上最大級とも言える日本の国難にあたり、もはやくだらない政争を行っている場合ではないことは明白です。

”頑張れ日本!”で日本が一致団結しています。菅さん頑張ってください!!!

それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

       

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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