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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2 October 2023

2 October 2023

<ポイント>植田総裁、「そのまんま」150円ですか?
・先週は期末、月末の調整色強まり、主要国の株価は前週に続いて続落。
・ドル相場も週末に向けてやや買い戻しが入り、ドルインデックスも週央の106台半ばから106割れに反落。
・ただドル円だけは149.70まで続伸し、結局149円台を維持して越週!―政府・日銀もなめられたもの―過度の変化とは言えないじり高推移にお手上げか?
・結局9月の主要国中銀による金融政策会合は、FRBが年内後1回の利上げと、来年の金利水準見通し引き上げ(引き下げ幅の縮小)というタカ派色。
ECBBOE理事会からは今後の利上げ打ち止め観測が高まった。
・一方日銀は相変わらず従来からの緩和継続姿勢を変えておらず、熱気を感じない相場からせいぜい口先介入への警戒感がやや高まったのみ。
・一旦否決された”つなぎ予算”は9/30夜、急きょ可決され、上院も通過してバイデン大統領が署名して成立した。これにより一部政府機関の閉鎖が避けられた格好。
・今週も150円を目指す動きと、政府・日銀のけん制の綱引き状態が続きそうだ。

・このまま150円を超える場合はおそらく日銀の実弾介入が出ると予想するが、たとえ介入が出たとしても、金融の正常化(ゼロ金利解除)なしではその後の「倍返し円売り圧力」が怖い。

◎<豪ドル相場>――期末のポジション調整でやや反発

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6331-0.6500  AUDYEN  94.72-96.92
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6300-0.6600  AUDYEN  93.00-97.00

・先週豪ドルは、週前半は米ドル堅調地合の中、63セント台前半、94円台後半の安値まで続落した。
・しかし水曜日に発表された8月CPIが5.2%と前月の4.9%から反発したことをきっかけに、月末・期末の調整買戻しが活発化し、一時65セント近辺、97円手前まで反発した後、やや軟化して越週した。
・ただ香港株式が8月下旬の下値18,000HKドル割れまで再び下落するなど、中国の不動産債務問題は依然不安要因だ。
・8月のCPI反発にもかかわらず、今週のRBA理事会でOCRは4.1%に据え置きとなる予想であり、むしろRBAからは景気減速懸念が示される可能性があり要注意。
・豪ドルは、依然としてドル反落で上昇した場合には「Sell on rally」(上がったところは売り)の戦略を取りたい(豪ドル円も同じ)。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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