at_money_service
ビジネス

「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) 27 July 2026

 

27 July 2026

 

◎<ポイント>
―163円台後半に上抜け―

今週の予想レンジ:162.00-165.00
先週のレンジ 162.19-163.98
(先週の予想レンジ:160.50-163.50)

・先週ドル円は筆者が予想したよりも早く、164円台手前まで上抜け・続伸した。
米国がイラン攻撃を13日間続け原油価格が90ドル台に反発する状況下でのドル円続伸であった―有事・原油高背景のドル買い。
・伏線は7/21(火)の高市内閣による「骨太方針」の決定にあった。強い経済の実現に向けた政府の新たな成長戦略を示した上で、財政運営の目標として債務残高をGDP比で安定的に低下させることを中核としており、6月末に公表された原案における金融政策を巡る記述で、日銀の利上げに対するけん制との市場反応が尾を引き、163円台へドル円上昇の機運を高めた。
・7/24(金)東京時間に米財務省は“半期為替報告”を発表。その中で「円は過小評価されている、過度の変動は望ましくない」と述べたが、多分に日本政府に対するリップサービスであり、実弾(介入)協力には程遠いと考える―べッセント財務長官の本音は従来から一貫して「強いドル・基軸通貨の維持政策」であろう。
片山財務相はすかさず反応して「日米財務相共同声明に沿って24時間・365日緊密に協議」と発言→しかしドル円の反落は163円台半ばと極めて限定的であった。
・7/26(日)「トランプ大統領はイラン攻撃を行わないよう指示か」との憶測が高まったが、7/24(金)に米下院はイランとの戦闘を停止するよう求める決議案を可決し、更に中東の弾薬備蓄が減って危険水域に落ち込む可能性を指摘する報道もあった。「戦争の開始と終結を自分の主導で行いたい」という身勝手が許されるのか?犠牲者数(推定)を比較してもここまでイラン3千人以上、レバノン3千5百人以上、イスラエル数十人規模、米兵十数人と、国土を攻撃された側の被害が攻撃側を大幅に上回っている→そもそも過去においてトランプ大統領は何度も攻撃の中止と再開を繰り返しており、朝令暮改はお手の物。
・相場に関して言えば、筆者の予想より早く163円台に上抜けし、介入警戒感も薄れる状況下、ドル円ロング安心感が広がりつつある。中長期的には依然円ベアな見方であるが、ドル円は新高値示現にありがちな“調整反落”を交えつつの荒い展開が予想される。

 

 

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、ユーロが1.13台に反落する中、70セント台は維持できずに69セント台後半に下落した。対円ではドル円の163円台後半への続伸を受けて114円台半ばに値を上げている。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6962-0.7026  AUDYEN  113.09-114.56
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6850-0.7050  AUDYEN  112.50-114.50)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6850-0.7050   AUDYEN  113.50-115.50


・先週豪ドルはイラン戦争の戦況が目まぐるしく変わり、原油価格が82ドル台~92ドル台で振幅する中、69セント台~70セント台でアップダウンしたが、原油価格が90ドル前後で高止まりする中70セント台の維持が徐々に困難になり反落。
対円ではドル円が163円台に続伸する動きにサポートされて114円台半ばに上昇しており、再び心理的な壁である115円台を狙う展開となっている。
・注目の6月雇用統計であるが、就業者数が+76.3千人(予想+15.0千人、前回+40.3千人)と前回の大幅増からの調整が予想されたが、予想を大きく上回った。正規雇用+2.93万人、非正規雇用+4.7万人と雇用増は多岐にわたる。また労働参加率が予想66.7%を上回る67%となったが失業率は4.4%を維持し、RBAによる金融引き締めの影響が今回は見られなかった点、意外感が強かった。
ただ強い雇用が豪ドルの上昇につながらなかった点は、正に「豪ドルは米ドルの受け皿」であり、米ドルの堅調さ(ドルインデクスは再び101台)が豪ドルの上昇を妨げたということであろう。
・ただ従来からドルインデックスの101台には強いレジスタンスがあり、米ドル反落となれば豪ドルの69セント台では買戻し圧力も強まることが予想される。
・対円ではドル円の40年来の163円台で“高値波乱”が予想されるため、115円の心理的なターゲットは“近くて遠い”レベルなのかもしれない。

 

―読者各位―
◎ジョーのTWITTER、フォローしませんか??
アドレスは@joetsudaFX です-相場の話など意見交換しましょう!!

◎セントラル短資FX社の「マーケットビュー」(週報-毎週火曜日にアップ)に18年近く投稿しています。(https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/?morecnt=0&itemtype=1&pdate=20221121
斬新な相場観をご披露します!!

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら