at_money_service
ビジネス

「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda(津田 穣)19 October 2026

19 October 2026

 

◎<ポイント>
―
―強い米CPIにも続伸せず―

今週の予想レンジ:157.00-160.00
先週のレンジ 157.55-158.95
(先週の予想レンジ:157.00-160.00)

・先週は中東情勢緊迫化からの原油価格の上昇、米金利堅調、有事のドル買いにサポートされてドル円は158円台後半に上昇。予想より強い米9月CPI発表後159円近辺まで再上昇したが、根強い円安けん制に加えて、10/28のFOMCでの政策据え置き観測強まり、米金利低下しドル円も158円割れまで反落した。
・10/11のフーシ派によるサウジの空港攻撃以降も断続的に攻撃が続いており、原油価格は99ドル台まで急上昇している。
・米9月CPIは前月比+0.6%(予想+0.6%、前回+0.4%)、前年比+3.7%(予想+3.6%、前回+3.4%)と強い数字であり、翌日発表されたPPIも前月比+1.3%(予想+0.6%、前回+0.4%)、前年比+6.3%(予想、前回共に+5.4%)とかなり強めであったが、ドル買いは続かず、むしろ週末控えのポジション巻き戻しが活発化した。
・ユーロは仏の財政不安やECBが10/29の理事会での利上げを見送るとの観測強まり米CPI発表後は一時1.1前半まで下落したが、週末を控えて1.12台半ばまで買い戻された。ポンドは英財務相の財政運営方針が評価され、またEUとの関係改善期待もあって1.32台が強固にサポートされて週末には1.33台に上昇した。EUR/GBPは0.84台前半に下落している。
・先週は原油高、強い米CPIにもかかわらず、ドル円は159円乗せに失敗しており、160円超えへの続伸も一筋縄にはいかないという印象だ。
・背景として中間選挙を11/3に控えたトランプ政権の場当たり的な政策変更(貿易赤字対策としてのドル安政策の可能性や、一貫性のない外交政策など)への不信感が挙げられる。また植田日銀総裁の引き締め継続姿勢への警戒感があることは否めない。先週の全国信用組合大会での同総裁挨拶(内田副総裁が代弁)でも「CPIが2%以上に上昇することは容認できない、中東・AI・為替が経済物価に及ぼす影響に留意が必要」と強調していた。
・現在の157円台~18円台の膠着相場がいつまで続くのか?筆者は、米国はじめ主要国の株価堅調にもかかわらず前週引け値比で3,700円下落した日経平均に注目しており、外人投資家の日本株離れが進む場合には、”リスク回避の円買い“とはならずに、”日本株売りに伴う円売り“が活発化して足元の上値レジスタンスをブレイクするきっかけになるように思う。

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、週初買戻しで一時70セント台を付けたものの、結局10/15の弱い9月雇用統計を受けて一時69セント割れまで続落した。対円でもドル円の上下動を見ながら110円台を維持したが、9月雇用統計発表後は一時109円台を割り込み、結局109円台後半で越週した。

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6894-0.7013    AUDYEN  108.63-111.15
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100   AUDYEN  109.00-112.00)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6850-0.7050   AUDYEN  108.5-111.50


・先週豪ドルは10/13(火)の弱いNAB企業景況感・信頼感発表後の下落から調整買戻しが入り、10/14(水)には一時70セント台を回復したが、結局10/15(木)の雇用統計悪化(就業者数は+2万人予想に対して-3.95万人、失業率は前回の4.6%から4.7%に悪化)を受けて一時69セント割れまで続落した後、買い戻されて69セント台半ばで越週。
・対円でも週初は111円台まで上昇したが、雇用統計後は一時108円台半ばまで急落。週末控えの調整買戻しで109円台後半で終わった。
・10/13(火)発表の9月NAB企業景況感は-1(前回も-1)、信頼感は-13(前回は-8)と足元の原油高、資金調達コストの上昇や国内経済成長鈍化懸念を反映して不冴えな結果となった。また10/15(木)発表の9月雇用統計は上記のように悪化しており、前週の弱いWESTPAC消費者信頼感と併せて、懸念されたセンチメント系数値の悪化が実体経済に影響を及ぼし始めている可能性が懸念される。
・今週予定される10/19(月)のケントRBA総裁補や10/21(水)のハウザー副総裁の講演に注目したい(金融引き締めと景気減速の関係に言及するか?)
・豪ドルは高金利通貨として71セント台まで上昇したが徐々に景気減速懸念が増加して68セント台まで反落した。11月と12月のRBA理事会における引き締め政策変更の有無とそれまでの中東情勢(原油価格)に注目したい。
・一方「豪ドルは米ドルの受け皿」であり、足元は米ドルのパーフォーマンスを反映した動きが主体となり、暫くは売り圧力を受けることとなるだろう。
・対円では足元のドル円の膠着相場が解消すれば、その方向に動くことになるが、昨年4月に始まる上昇トレンドは中期的に維持されると考える。

―読者各位―
◎ジョーのX(旧TWITTER)、フォローしませんか??
アドレスは@joetsudaFX です-相場の話など意見交換しましょう!!

◎セントラル短資FX社の「マーケットビュー」(週報-毎週火曜日にアップ)に18年近く投稿しています。(https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/?morecnt=0&itemtype=1&pdate=20221121)
斬新な相場観をご披露します!!

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら