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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)5 October 2026

5 October 2026

 

◎<ポイント>
―下値156円台はサポートされたが、上値も158円台止まり―

今週の予想レンジ:156.50-159.50
先週のレンジ 156.37-158.45
(先週の予想レンジ:156.00-159.00)

・先週は日米両当局の円安けん制と中東リスクを背景としたドル高・原油高が交錯し156円台~158円台で激しく振幅する展開となった。
・本邦当局―高市首相、片山財務相、三村財務官等の円安けん制発言に加えて、べッセント米財務長官も円の過小評価に対する懸念を共有したことから、160円台を目前にして円安警戒感が強まり幾度となく156円台に下落。
・一方米国とイランの停戦協定難航やトランプ政権の燃料価格高騰対策としてディーゼル燃料の輸出禁止を匂わす発言が原油価格を一時95ドル近辺まで押し上げた。世界的なインフレ長期化懸念から米10年債利回りが5.3%超に上昇し、ドルは円のみならず欧州通貨に対しても強調推移した(ユーロの1.12台は昨年5月以来)。
・日米金融政策に関しては米8月のPCE価格指数の下振れから10月利上げ観測は一時の70%台から20%台に急落したが、インフレ懸念は持続し、利上げが10月から12月に後ずれしただけで、来年の追加利上げ観測は依然根強い。
・一方公表された“日銀主な意見”では内閣府からの利上げけん制発言が判明し日銀の早期連続利上げ観測が後退。
・金曜日に発表された9月米雇用統計はNFPRが予想の+9万人に対して+2.9万人に留まり、8月分も3万人程度下方修正され、失業率も4.1%から4.2%に悪化。
この発表を受けてドル円も一時157円割れまで下落したが、その後じり高推移して157円台後半で越週した。
・このように日米金融政策格差を主軸とする“ドル高・円安”の底流は保たれているものの、介入警戒感は依然根強く、足元は乱高下予想とせざるを得ない。
ただユーロが112台、ポンドも一時1.31台など、弱い雇用統計にもかかわらずドル全面高の様相である。
・特にドル円に関しては原油高を主因として、今年の本邦貿易収支は2兆円を超える貿易赤字に転落が予想されるため、需給面での円売り需要も予想される。
市場には徐々に下がったところは買い=”Buy on Dips“のコンセンサスが出来つつあるようで、当局の円安けん制による急落は市場に”買い場“を提供することになりかねない。
今週も不安定な相場展開を予想する。

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、金曜日の弱い米雇用統計にもかかわらず、結局米ドルが買い戻され(ドルインデックスは101台)、一時7月以来の69セント台前半に下落。対円でも対米ドルの下落が勝り一時109円割れまで軟化した。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6904-0.7039 AUDYEN  108.71-110.89
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100   AUDYEN  109.00-112.00)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100   AUDYEN  109.00-112.00


・先週はFOMCにおける利上げの影響残り、豪ドルは軟調推移した。9/29に予想通りRBAは政策金利(OCR)を4.6%に25bp利上げしたが、豪ドルサポートにはならず、むしろ利上げ打ち止め感が台頭して豪ドルは続落した。
・対円でもドル円が156円台~158円台で振幅する中、対米ドルでの豪ドル軟調が勝って一時109円割れまで値を崩した後、米雇用統計後のドル円反発を受けて豪ドル円でもショートカバーが活発化して109円台後半まで反発した。
・発表された8月CPIはヘッドライン(全項目)が前月比+0.4%(予想+0.5%、前回+1.0%)、前年比+4.0%(予想+4.1%、前回+3.5%)、RBAの重視するトリム平均は前月比+0.2%(予想+0.3%、前回+0.5%)、前年比+3.6%(予想+3.6%、前回+3.6%)。
やや沈静化しつつあるが、依然トリム平均値はRBAのターゲット2-3%の上であり、RBAも引き続きインフレ高止まりに対して懸念の表明している。つまりエネルギー価格の高騰に加えて国内需要ひっ迫が原因としている。ただ「インフレは依然高水準」と懸念を示す一方「情勢の変化に対応する体制が整っている」と述べて、引き締め一辺倒から物価安定と完全雇用の両にらみにシフトしつつある印象を与えた。
・今週は大きな国内指標の発表は予定されず、「豪ドルは米ドルの受け皿」で、米ドルや原油価格の動向を見ながらのトレードになるが。69セント割れは慎重に拾っていきたい。
・対円では110円の重要サポートをいとも簡単にブレイクしたが、ドル円相場のトレンド転換が起こらない限り、110円以下ではBuy in Dipsを進めたい。

―読者各位―
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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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