ランナーに多いケガ⑤
ヒザの外側がズキッと痛む? それは「ITB症候群」かもしれません
ヒザの外側に痛みを感じる方へ──それは腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)、通称「ITB症候群(Iliotibial Band Syndrome)」かもしれません。
この障害もまた、**ランナー膝(Runner’s Knee)**の一種として分類される非常に一般的なケガのひとつです。
症状の特徴
- 膝の外側に痛みや腫れ
- 特にヒザを10〜15度曲げた角度で鋭い痛みが出やすい
- 急性期には歩行時にも痛みが出ることがある
主な原因
- オーバーユース(過度なランニングやトレーニング)
- 大腿筋膜張筋の痙攣(太もも外側の筋肉の緊張)
- 腸脛靭帯の硬さや柔軟性の低下
- 中臀筋・小臀筋・大腿筋の筋力低下
- ランニングフォームや地面の硬さ、シューズの影響
発症メカニズム
- 膝の屈伸運動時に、**腸脛靭帯が大腿骨の外側顆(がいそくか)**に圧迫・摩擦を起こし、炎症または骨膜炎を引き起こす
- 靭帯と骨の間にある脂肪体が炎症を起こすケースもある
フィジオ(理学療法)での対処法
【急性期】
- 炎症を早期に抑える治療(アイシング、超音波など)
- 靭帯の緊張を和らげるストレッチや筋膜リリースを実施
【回復期】
- 中臀筋や大腿筋を中心とした筋力トレーニング
- 痛みの出ない範囲でバイクや水中ウォーキングで体力維持
- リハビリ中の無理なランニング再開は禁物!
再発予防のポイント
- フォームチェックとシューズ見直し
- 長距離ランニング時の体幹・股関節まわりの強化
- 痛みがあるうちは、専門の理学療法士の指導を受けましょう
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