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シドニー発豪ドル見通し (2014年4月7日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

4/7(月)上海市場清明節で休場、セントルイス連銀総裁講演、インド下院総選挙

8(火)日銀金融政策決定会合、日本2月国際収支、英国2月鉱工業生産、連銀総裁講演(フィラデルフィア、ミネアポリス)

9(水)FOMC議事録、地区連銀総裁講演(タルーロ理事、NYK、シカゴ)

10(木)豪3月雇用統計、ECB月報、BOE理事会、米新規失業保険申請件数

11(金)日銀議事録、中国3月CPI/PPI、米3月PPI、G20・IMF/世銀総会

 

マーケットの焦点

キーワード:ウクライナ大統領選挙(5/25)、G20・IMF/世銀総会(4/11)、日銀会合、日本2013年度経常赤字?新規外債投資

先週はウクライナ情勢や中国経済に対する懸念も一服で市場のリスク許容度が増加し、主要国の株価は堅調推移しました。

NYKダウは一時史上高値を更新し(16,631.63ドル)、日経平均も15,000円を回復しています。

ドル円も1月以来の高値104円台を付け、ユーロ円143円台、ポンド円173円台などリスク選好的な円売りが活発化しました。

ただ金曜日に発表された米国3月の雇用統計が予想をやや下回ったことから(失業率6.7%、NFPR +192千人)NYKダウに調整が入り、ドル円も103円台前半に反落しています。

このように2月、3月と続いたリスク回避の動きに一服感は出ていますが、リスク要因が依然存在するのも確かです。

ウクライナ情勢では5/25のウクライナ大統領選を控えてロシアと西側諸国との対立も膠着状態になりつつありますが、一方では着々とクリミアのロシア編入が進んでいます。

西側がロシア国家並びに金融機関の資産凍結を強行すれば、ロシアも米国債売却などの報復手段に出ることが予想されリスク懸念が急増するでしょう。

また中国の景気刺激策への期待が高まっていますが、やや期待先行の感は否めず、実際にデフォルトなどが現実化し出せば再び中国懸念が台頭することも考えられます。

7/8日には消費増税後初の日銀会合が開催されます。

現状の政策維持が予想されますが、注目は黒田日銀総裁が異次元の量的・質的金融緩和第二弾に言及するかという点です。

また8日には日本の3月上中旬貿易収支が発表されます。赤字が拡大する場合には2013年度の経常収支自体が赤字化する可能性もありますが、経常収支赤字化は円安要因となります。

また4月の新年度を迎えて本邦個人並びに機関投資家の新規外債投資観測もドル円をサポートするでしょう。

ただ今週金曜日からG20、IMF世銀総会が開催されますし、また米国の半期為替報告書などで円安が取り上げられる可能性もないとは言えません。

またG20や一連の国際会議では、最近のラガルトIMF専務理事の言動から日本や欧州への追加緩和要請が焦点となる可能性もあります。

更に中国や経済制裁で減速懸念がたかまるロシア経済も焦点の一つとなるでしょう。

今週も不安材料が存在する中、4月になって見られる楽観ムードが継続するかがポイントとなります。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9205-0.9308  AUDYEN 94.79-96.51

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9100-0.9400  AUDYEN 94.50-97.50

今週の豪ドルは利食いをこなしつつ堅調地合でしょう

先週の豪ドルは週初利食い調整に92セント近辺、95円割れまで反落しましたが、予想を下回る米国3月雇用統計を受けて、週末に向けては93セント、96円近辺を回復しました。

先週のRBA理事会声明で「最近の豪ドル高は景気回復の支援の妨げ」と再び豪ドル高懸念が表明されたことや、発表された2月の住宅建設許可件数と小売売上高が予想を下回ったことなどから調整反落しましたが、調整一巡儀は再び堅調を取り戻し、特に金曜日の米雇用統計後米ドルが反落したことから再び93セント台を付けるなど行って来いの展開でした。

豪ドルは3月上旬の88セント台、90円台から93セント台、96円台までまとまった反発を見せましたが、さすがにメジャーレジスタンスレベルまで戻して一服というところです。

今週木曜には3月の雇用統計が発表され予想値は失業率6.1%(前回6.0%)、就業者数+5千人(前回+47.3千人)と先月の就業者数大幅増加からやや軟調な予想です。12月、1月と就業者数マイナス、2月大幅増加と相変わらずボラタイルな指標ですが、景気の遅行指数である雇用統計は今年更に悪化するとのエコノミストの見方一般的で、あまり楽観的な見方はできません。

豪ドルは3月大幅に上昇しましたが、従来の売りポジションの買い戻しが主因でありそれも一巡した感じです。

更に続伸して95セント越え、100円手前を目指すだけのエネルギーはまだ感じられません。

一方豪ドル金利先高感が高まる場合には投資家選好が下値をサポートして底堅い動きとなることが予想されます。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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